ソフトコンピューティング

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 ソフトコンピューティング
科目番号 CI508 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 ソフトコンピューティングの基礎と応用,馬場則夫,田中雅博,吉冨康成, 満倉靖恵,半田久志, 共立出版
担当教員 松尾 和典

到達目標

・ソフトコンピューティングの基本的な考え方を理解し,説明できる.
・ソフトコンピューティングの主要な方法論の数学的表現とその演算について理解し,説明できる.
・ソフトコンピューティングの応用について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ソフトコンピューティングの概要ソフトコンピューティングに内包されるやわらかい情報処理やあいまい工学,感性工学などの新たな問題解決手法が提案された理由を理解し,従来の工学的な問題解決手法との相違点を説明できる.また,知識の処理について理解して説明できる.ソフトコンピューティングに内包されるやわらかい情報処理やあいまい工学,感性工学などの新たな問題解決手法が提案された理由を理解できる.従来の工学的な問題解決手法との相違点を説明できる.ソフトコンピューティングに内包されるやわらかい情報処理やあいまい工学,感性工学などの新たな問題解決手法が提案された理由を理解できない.
ニューロコンピューティング脳がどのように情報を処理しているかを考え,最小単位である神経細胞のモデルに関して,数学的表現と演算を理解して説明できる.脳の学習機能を人工ニューラルネットワークモデルの学習アルゴリズムとして模倣できることを理解し,計算機を用いて問題に適用できる.脳がどのように情報を処理しているかを考え,最小単位である神経細胞のモデルに関して,数学的表現と演算を理解できる.脳の学習機能を人工ニューラルネットワークモデルの学習アルゴリズムとして模倣できることを理解し,計算機を用いて確かめることができる.脳がどのように情報を処理しているかを考え,最小単位である神経細胞のモデルに関して,数学的表現と演算を理解できない.人工ニューラルネットワークモデルの学習アルゴリズムを理解できない.
ファジィ理論とファジィ制御境界が曖昧な集合について理解して数式によるあいまいさの表現とその演算が正確にできる.また,ファジィルールによる自動制御が理解し,説明できる.境界が曖昧な集合について理解して数式によるあいまいさの表現とその演算ができる.また,ファジィルールによる自動制御が理解できる.境界が曖昧な集合について理解して数式によるあいまいさの表現とその演算ができない.また,ファジィルールによる自動制御が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ソフトコンピューティングの主要な方法論に関する基礎知識を身につけさせ,従来の工学的な手法との相違点を理解させる.脳の持つすぐれた情報処理能力の人工的な実現を目指し,パターン認識などに応用されるニューラルネットワーク,あいまいな知識を扱い,それに基づいた推論を行うファジィ理論,及び,生物の進化過程を模擬し、最適化問題を解く遺伝的なアルゴリズムを中心に講義する.また,各種法の応用例も概説する.
授業の進め方・方法:
授業の内容は,ソフトコンピューティングに関連する諸アルゴリズムの適用例を説明し,計算機を用いたプログラミング実習を行う.適宜,レポート課題を課す.
注意点:
この科目では,1単位あたり15時間の自学自習が求められます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,ソフトコンピューティングの歴史 ソフトコンピューティングに内包されるやわらかい情報処理やあいまい工学,感性工学などの新たな問題解決手法が提案された理由とそれらの従来の工学的な問題解決手法との相違点を理解できる.
2週 ソフトコンピューティングの考え方(1) 知識をどのように処理するのかという点について,人間とコンピュータにおける実現方法を考え,理解できる.
3週 ソフトコンピューティングの考え方(2) 知識をどのように処理するのかという点について,人間とコンピュータにおける実現方法を考え,理解できる.
4週 ニューロコンピューティングの概要(1) 脳がどのように情報を処理しているかを考え,最小単位である神経細胞のモデルに関して,数学的表現と演算を理解できる.
5週 ニューロコンピューティングの概要(2) 脳がどのように情報を処理しているかを考え,最小単位である神経細胞のモデルに関して,数学的表現と演算を理解できる.
6週 ニューロコンピューティングと学習アルゴリズム(1) 脳の学習機能を人工ニューラルネットワークモデルの学習アルゴリズムとして模倣できることを理解できる.
7週 ニューロコンピューティングと学習アルゴリズム(2) 脳の学習機能を人工ニューラルネットワークモデルの学習アルゴリズムとして模倣できることを理解できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 ニューロコンピューティングと学習アルゴリズム(3) 脳の学習機能を人工ニューラルネットワークモデルの学習アルゴリズムとして模倣できることを理解できる.
10週 ニューロコンピューティングと学習アルゴリズム(4) 脳の学習機能を人工ニューラルネットワークモデルの学習アルゴリズムとして模倣できることを理解できる.
11週 ファジィ理論の基礎(1) 境界が曖昧な集合について理解,数式によるあいまいさの表現とその演算ができる.
12週 ファジィ理論の基礎(2) 境界が曖昧な集合について理解,数式によるあいまいさの表現とその演算ができる.
13週 ファジィ理論の基礎(3) ファジィルールによる自動制御が理解できる.
14週 ファジィ理論の基礎(4) ファジィルールによる自動制御が理解できる.
15週 ファジィ理論の基礎(5) ファジィルールによる自動制御が理解できる.
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 ニューロコンピューティングとファジィ理論(1) ファジィ推論とニューラルネットワークの学習機能を融合させることの利点を理解できる.
2週 ニューロコンピューティングとファジィ理論(2) ファジィ推論とニューラルネットワークの学習機能を融合させることの利点を理解できる.
3週 遺伝的アルゴリズム(1) 生物の進化を模倣したモデルとそのアルゴリズムを理解できる.遺伝的アルゴリズムによる環境適応戦略を最適化問題に適用することが理解できる.
4週 遺伝的アルゴリズム(2) 生物の進化を模倣したモデルとそのアルゴリズムを理解できる.遺伝的アルゴリズムによる環境適応戦略を最適化問題に適用することが理解できる.
5週 遺伝的アルゴリズム(3) 生物の進化を模倣したモデルとそのアルゴリズムを理解できる.遺伝的アルゴリズムによる環境適応戦略を最適化問題に適用することが理解できる.
6週 遺伝的アルゴリズム(4) 生物の進化を模倣したモデルとそのアルゴリズムを理解できる.遺伝的アルゴリズムによる環境適応戦略を最適化問題に適用することが理解できる.
7週 遺伝的アルゴリズム(5) 生物の進化を模倣したモデルとそのアルゴリズムを理解できる.遺伝的アルゴリズムによる環境適応戦略を最適化問題に適用することが理解できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 ソフトコンピューティングの応用(1) 各方法論の応用例が理解できる.
10週 ソフトコンピューティングの応用(2) 各方法論の応用例が理解できる.
11週 ソフトコンピューティングの応用(3) 各方法論の応用例が理解できる.
12週 ソフトコンピューティングの応用(4) 各方法論の応用例が理解できる.
13週 ソフトコンピューティングの応用(5) 各方法論の応用例が理解できる.
14週 ソフトコンピューティングの応用(6) 各方法論の応用例が理解できる.
15週 ソフトコンピューティングの応用(7) 各方法論の応用例が理解できる.
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。2
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。3
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。3
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。3
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。3
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。2
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。2
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。2
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。2

評価割合

試験レポート課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000