概要:
従来の集中型システムでは解決できなかったシステム課題をマイクロコンピュータなどの工学技術と分子生物学といった科学(サイエンス)との融合から発生した自律分散システムのコンセプトとともに,システム構築法やその性質について解説する。また、具体的な応用例としてロボットシステムへの応用事例について系統的に解説する。
授業の進め方・方法:
授業は講義,Flipped Classroom 方式,演習などの形態により適宜実施する.Flipped Classroom方式授業および演習においては協働学習形式での演習課題に取り組み理解を深めていく.
注意点:
Flipped Classroom方式授業の場合は、授業前の事前学習を怠っていると認められる学生について授業での協働学習への参加を中止させ事前学習を個別に取り組ませることがある.事前学習の指示や教材提示は十分な余裕をもって電子メールにより行うので留意されたい。
この科目では、1単位あたり15時間の自学自習が求められます。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
本講義の学習内容や目標、評価方法について理解する。
|
2週 |
自律分散システムのコンセプトと定義 |
集中システムの問題点を踏まえて自律分散システムのコンセプトと定義および位置づけを説明できる。
|
3週 |
同上 |
同上
|
4週 |
自律可制御性 |
制御性と協調性という二つの観点から自律分散システムと従来システムとの相対的な位置づけを説明できる。
|
5週 |
自律可協調性 |
制御性と協調性という二つの観点から自律分散システムと従来システムとの相対的な位置づけを説明できる。
|
6週 |
オンライン拡張性 |
自律分散システムのアーキテクチャ上でオンラインプロパティを実現するための技術のひとつであるオンライン拡張性について理解し、機能モジュールの拡張、サブシステムの拡張、システムの拡張の三つのレベルの拡張について説明できる。
|
7週 |
同上 |
同上
|
8週 |
前期中間試験 |
前期第2週~第7週の学習項目の理解度を筆記試験により確認する。
|
2ndQ |
9週 |
前期中間試験答案返却 フォールトトレラント性 |
自律分散システムのアーキテクチャ上でオンラインプロパティを実現するための技術のひとつであるフォールトトレラント性について、従来の信頼性との相違点を理解し説明できる。
|
10週 |
同上 |
同上
|
11週 |
オンライン保守性 |
自律分散システムのアーキテクチャ上でオンラインプロパティを実現するための技術のひとつであるオンライン保守性について、従来システムにおける課題理解に基づいて、保守技術の要点とアプローチを説明できる。
|
12週 |
同上 |
同上
|
13週 |
自律分散ロボットシステム |
自律分散システムの応用としての群ロボットシステムの一般的な構成と、中央集権型ロボットシステムと比較した自律分散型ロボットシステムとの特徴および形態的分類について説明できる。
|
14週 |
同上 |
自律分散システムの応用としての群ロボットシステムの一般的な構成と、中央集権型ロボットシステムと比較した自律分散型ロボットシステムとの特徴および形態的分類について説明できる。
|
15週 |
群知能ロボット |
群知能ロボットの集団行動の根源となる「協調」について、事例を用いて説明できる。
|
16週 |
前期期末試験 |
前期第9週~第16週の学習項目の理解度を筆記試験により確認する。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
前期期末試験答案返却 演習ガイダンス
|
後期演習課題の概要を理解する。
|
2週 |
processing入門(1) |
プログラム開発環境を構築し,Processing言語により逐次処理プログラムを記述できる.
|
3週 |
同上 |
同上
|
4週 |
Processing入門(2) |
オブジェクト指向でのソースプログラムを記述できる。
|
5週 |
同上 |
同上
|
6週 |
群知能ロボットの基礎演習 2台の移動ロボット課題 |
アルゴリズムの概念を説明できる。 要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。与えられた簡単な問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。
|
7週 |
同上 |
同上
|
8週 |
同上 |
同上
|
4thQ |
9週 |
同上 |
同上
|
10週 |
群低能ロボットの基礎演習 3台以上の移動ロボット課題 |
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを理解している。
|
11週 |
同上 |
同上
|
12週 |
同上 |
同上
|
13週 |
同上 |
同上
|
14週 |
同上 |
同上
|
15週 |
同上 |
同上
|
16週 |
プレゼンテーション |
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを理解している。 同一の問題に対し、それを解決できる 与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。 時間計算量や領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを理解している。
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 3 | |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 3 | |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10 |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10 |
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。 | 2 | |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 2 | |
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。 | 1 | |
主要な計算モデルを説明できる。 | 1 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 2 | 後6,後7,後8,後9 |
ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 2 | 後6 |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | 後4,後6,後7,後8,後9,後16 |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 3 | 後4,後10,後16 |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 3 | 後2,後3,後4 |
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。 | 2 | |
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。 | 2 | |
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。 | 2 | |
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。 | 2 | 後10,後16 |
ソースプログラムを解析することにより、計算量等のさまざまな観点から評価できる。 | 2 | |
同じ問題を解決する複数のプログラムを計算量等の観点から比較できる。 | 2 | |
コンピュータシステム | ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 2 | 前13 |
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。 | 2 | 前9,前10,前11,前12 |
システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。 | 2 | 前4,前5,前6,前7 |
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。 | 1 | |
プロジェクト管理の必要性について説明できる。 | 1 | |
情報通信ネットワーク | プロトコルの概念を説明できる。 | 1 | |
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。 | 1 | |
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。 | 1 | |
インターネットの概念を説明できる。 | 1 | |
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。 | 1 | |
主要なサーバの構築方法を説明できる。 | 1 | |
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。 | 1 | 前2,前6 |