リベラルアーツ実践I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 リベラルアーツ実践I
科目番号 LK2208 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜配布資料を用意する
担当教員 伊藤 利明,石原 秀樹,松上 優,髙木 朝子,岩田 大助,有働 万里子,山崎 充裕

到達目標

①科学技術がもたらす社会や環境・人間への影響を理解し、課題を把握することができる。
②外国語による講義受講やコミュニケーションを体験することによって、グローバルエンジニアに求められる国際的・共生的な視点を持つことができる。
③一般科目・専門科目の複数の分野に渡る知識を総合し、問題解決に向けた方策を検討することができる。
④社会協働やグループ活動・ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルの基礎を身に着けたうえで、自分の特性を発揮することができる。
⑤批判的思考(クリティカル・シンキング)と分析的思考について理解し,自分の問題に置き換えて応用することができる。また、そのような思考に基づいた文章作成ができる。
⑥分野横断的能力(リテラシー・コンピテンシー)に関する自分の特性の経年的変化を把握することができ、その開発に向けて目標を立てることができる。"

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目①科学技術がもたらす影響 科学技術がもたらす社会や環境・人間への影響を理解し、課題を把握することができる。 科学技術がもたらす社会や環境・人間への影響を理解できる。科学技術がもたらす社会や環境・人間への影響を理解することができない。
評価項目②外国語によるコミュニケーション外国語による講義受講やコミュニケーションを体験することによって、グローバルエンジニアに求められる国際的・共生的な視点を持つことができる。外国語による講義受講やコミュニケーションを能動的に体験することができる。外国語による講義受講やコミュニケーションを能動的に体験することができない。
評価項目③複数の分野に渡る知識の統合一般科目・専門科目の複数の分野に渡る知識を総合し、問題解決に向けた方策を検討することができる。一般科目・専門科目の複数の分野に渡る知識を組み合わせることができる。一般科目・専門科目の複数の分野に渡る知識を組み合わせることができない。
評価項目④コミュニケーションスキルの基礎社会協働やグループ活動・ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルの基礎を身に着けたうえで、自分の特性を発揮することができる。社会協働やグループ活動・ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルの基礎を理解することができる。社会協働やグループ活動・ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルの基礎を理解することができない。
評価項目⑤批判的思考と分析的思考批判的思考(クリティカル・シンキング)と分析的思考について理解し、自分の問題に置き換えて応用することができる。また、そのような思考に基づいた文章作成ができる。批判的思考(クリティカル・シンキング)と分析的思考について理解することができる。また、そのような思考に基づいた文章作成ができる。批判的思考(クリティカル・シンキング)と分析的思考について理解することができない。
評価項目⑥分野横断的能力の把握分野横断的能力(リテラシー・コンピテンシー)に関する自分の特性の経年的変化を把握することができ、その開発に向けて目標を立てることができる。分野横断的能力(リテラシー・コンピテンシー)に関する自分の特性の経年的変化を把握することができる。分野横断的能力(リテラシー・コンピテンシー)に関する自分の特性の経年的変化を把握することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「リベラルアーツ」関連科目においては、答えが与えられていない問いに対して、新たな解を探求する力を育成する。そのためには、アカデミックスキルやジェネリックスキルに関する知識を有している必要があり、また、必要な情報を組み合わせて利活用する能力、ものごとを分析して論理的・批判的に考察する能力、解を得る過程や解を共有する際に必要な表現力・協働力・コミュニケーション力が求められる。これらの能力を開発し実践的に定着させていくために、当科目では現代社会が抱える具体的な課題を題材として、複数の分野の知識を統合し具体的な解決策を提案する体験学習を行う。また、グローバルエンジニアに求められる国際的・共生的な視点や態度を身に着けるため、外国語を用いての講座受講やディスカッションも実施する。
授業の進め方・方法:
複数の教員がオムニバス方式で行う。授業の内容とその方法は、各担当者のシラバスによって実施される。評価の方法は、「学習内容の振り返り」の時間に記入する振り返りシートの記入内容により評価する。また、授業中の取り組み状況を評価に加える場合もある。
第10週~第15週の「技術者の立場からSDGsについて考えるワーク」、「TeXの基礎・TeXを使った数式を含む文章表現」、「共生社会をIoTで実現するプロジェクト」の3テーマは、2週交代で1クラスずつテーマを変えて実施する。
注意点:
学生諸君の主体的な活動を前提とした科目です。難しく考えずに積極的な授業参加をお願いします。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 1年次の学習態度について検証する。自分の行動や態度の特性を振り返る。2年次の学習内容を把握することができる。
2週 英語科・社会科による総合的授業① 説明とテーマ等の決定



「英文による外国人向け熊本の歴史・文化・自然の紹介記事作成」活動の目的を理解し、班のテーマや役割分担等を決定していくなかで、合意形成力などを養うことができる。
3週 英語科・社会科による総合的授業②
情報収集活動
各人の調査項目についての情報収集活動や進捗状況の確認作業を通じて、情報収集力や責任感などを養うことができる。
4週 英語科・社会科による総合的授業③
日本語版Webページ作成
日本語版Webページを作成するため、ひな型のhtmlを編集して日本語の情報ページを英文化することができる。短い文章で的確に情報を伝える表現力を養うことができる。
5週 英語科・社会科による総合的授業④
英語版Webページ作成
英文化する際の注意事項に気をつけながら、日本語を英訳し、英語版Webページを作成する。前回同様、短い文章で的確に情報を伝える表現力を養うことができる。
6週 英語科・社会科による総合的授業⑤
総括
英語担当教員に講評してもらい、より良い表現になるように修正する。各グループの作成した記事をPC等で閲覧し、相互評価・自己評価を通じて、課題発見能力を養うことができる。
7週 健康の保持増進
体調管理①
試験期間を挟んで、自らの体調の変化を理解することができることができる。
8週 前期中間試験 なし
2ndQ
9週 健康の保持増進
体調管理②
英語担当教員に講評してもらい、より良い表現になるように修正する。各グループの作成した記事をPC等で閲覧し、相互評価・自己評価を通じて、課題発見能力を養うことができる。
10週 技術者の立場からSDGsについて考えるワーク① 持続可能な開発目標(SDGs)が掲げられている現状を知り、学生自身が今できることをグループで考えることができる。
11週 技術者の立場からSDGsについて考えるワーク② 持続可能な開発目標(SDGs)が掲げられている現状を知り、学生自身が今できることをグループで考えることができる。
12週 TeXの基礎 数式を含む文書作成に多用されているTeXというソフトウェアの基礎を学び、文書をかけることができる。
13週 TeXを使った数式を含む文章表現 TeXを使って模擬的なレポートを作成し、論理的文書校正能力、文書表現力を養うことができる。
14週 共生社会をIoTで実現するプロジェクト① IoT技術によってどんな社会が実現するのかについて自分事として考える態度を養うことができる。
15週 共生社会をIoTで実現するプロジェクト② 共生社会実現のための課題について考え、協働的問題解決を図る態度を養うことができる。
16週 学習内容の振り返り(成果発表・相互評価) ・本時までの学習内容をまとめ、自分の取り組みを振り返ることができる。
・3年生での学習内容をあらかじめ知っておくことができる。。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前2
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2前2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2前2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2前2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2前3
合意形成のために会話を成立させることができる。2前3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2前3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前4,前5
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前4,前5
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前4,前5
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2前4,前5
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前4,前5
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前4,前5
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2前4,前5,前14
複数の情報を整理・構造化できる。2前4,前5,前14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2前4,前5
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2前6,前9
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2前6,前9
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2前6,前9,前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2前6,前9,前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。2前6,前9
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前6,前9
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2前1
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2前1
目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2前10
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。2
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2前12,前13
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2前12,前13
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2前12,前13
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2前12,前13
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2前12,前13
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2前12,前13
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2前10,前11,前12,前13
法令やルールを遵守した行動をとれる。2前10,前11
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2前10,前11
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2前1,前14,前15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2前1,前14,前15
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。2前1,前14,前15
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2前1,前14,前15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2前7,前8,前14,前15
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2前10,前11
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2前10,前11
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2前16
企業には社会的責任があることを認識している。2前10
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2前10,前11
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2前10,前11
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2前10,前11
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2前10,前11,前16
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2前10,前14,前15,前16
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2前14,前15,前16
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2前14,前15,前16
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2前14,前15,前16
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2前14,前15,前16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00004060100
基礎的能力00004060100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000