マイクロコンピュータ基礎

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 マイクロコンピュータ基礎
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 今野 金顕「マイコン技術教科書H8編」CQ出版社 / 配布資料
担当教員 橋本 幸二郎

到達目標

メカトロニクス技術者として,マイコンの構成と動作を理解し,さらに最低限必要なアセンブリ言語によるプログラミングが可能になることを目標とする.このため,各命令の詳細な動作や,レジスタ,フラグ類,メモリへのアクセス等のデータの書き込みや読み出し,演算方法などの理解が必要である.このため多くの例題を提示し,用意に理解ができるように解説をするので,この結果独力で命令表を参照しながら解読が可能になり,さらに自由な発想でプログラムを作成できるようになり,C言語とのリンクや,割り込み処理等のプログラミング技術が習得できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
デジタル回路の基礎知識マイクロコンピュータについて,ハードウエアとソフトウエアから,その構成や機能(役割・動作)を具体的な素子を例にとり,図・表などを用いて論理的に説明することができる.マイクロコンピュータについて,ハードウェアとソフトウェアから,その構成や機能(役割・動作)を具体的な素子を例にとり,図・表などを用いて概略を端的に説明できる.マイクロコンピュータについて,ハードウェアとソフトウェアから,その構成や機能(役割・動作)を具体的な素子を例にとり,図・表などを用いて概略を端的に説明できない.
マイコンの基礎マイコンの動作を実現するソフトウェア技術としてアセンブリ言語をとりあげ,プログラムの構成,表記方法に留意した具体的なプログラムを作成することができるとともにその内容を論理的に説明することができる.マイコンの動作を実現するソフトウェア技術としてアセンブリ言語をとりあげ,プログラムの構成,表記方法に留意した具体的なプログラムを作成することができるとともにその内容を端的に説明することができる.マイコンの動作を実現するソフトウェア技術としてアセンブリ言語をとりあげ,プログラムの構成,表記方法に留意した簡単なプログラムの作成や内容を端的に説明できない.
プログラミングの基礎マイコンの動作を実現するソフトウェア技術としてアセンブリ言語をとりあげ,プログラムの構成,表記方法に留意した具体的なプログラムを作成することができるとともにその内容を論理的に説明することができる.マイコンの動作を実現するソフトウェア技術としてアセンブリ言語をとりあげ,プログラムの構成,表記方法に留意した具体的なプログラムを作成することができるとともにその内容を端的に説明することができる.マイコンの動作を実現するソフトウェア技術としてアセンブリ言語をとりあげ,プログラムの構成,表記方法に留意した簡単なプログラムの作成や内容を端的に説明できない.
マイクロコンピュータの周辺技術マイクロコンピュータ応用の際に必要となる周辺技術について,周辺技術との情報交換に利用されるインターフェース技術・ダイレクトメモリアクセスDMA技術等について論理的に説明することができる.マイクロコンピュータ応用の際に必要となる周辺技術について,周辺技術との情報交換に利用されるインターフェース技術・ダイレクトメモリアクセスDMA技術等について端的に説明することができる.マイクロコンピュータ応用の際に必要となる周辺技術について,周辺技術との情報交換に利用されるインターフェース技術等について具体的な例を用いて端的に説明できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 2-1 説明 閉じる
本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
国内で多く使用されている組込み型マイクロプロセッサH8/TinyシリーズH8/3664Fを例に,回路構成や動作,ならびにアセンブリ言語によるプログラミング法を学ぶ.
任意のビット幅で利用できる各命令の動作や,これと豊富なアドレッシングモードと組み合わせたプログラム,さらに内蔵の各インターフェース回路を利用したコントロールプログラムについて学習する.
回路構成などのハードウェアは,計算機工学で取り扱われるため,内容の一部は重複することがある.
授業の進め方・方法:
講義スタイルと実験スタイルの両者を実施する.
講義では主にマイクロプロセッサH8の構成についてを解説し,実験では実際のH8マイコンを用いて,.動作方法とアセンブラ言語によるプログラミングを習得する.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 講義形式,内容について把握する.
2週 マイクロコンピュータの構成 組込み型マイコンの基本構成である,CPU,メモリ,入出力装置について,それぞれの主な機能について理解する.
3週 マイクロコンピュータの構成 組込み型マイコンの基本構成である,CPU,メモリ,入出力装置について,それぞれの主な機能について理解する.
4週 マイクロコンピュータの構成 組込み型マイコンの基本構成である,CPU,メモリ,入出力装置について,それぞれの主な機能について理解する.
5週 n進数と論理演算 n進数の考え方を理解し,2進数,10進数,16進数の相互変換を具体的な数値に対して計算できる.
6週 n進数と論理演算 n進数の考え方を理解し,2進数,10進数,16進数の相互変換を具体的な数値に対して計算できる.
7週 プログラミングモデル 汎用レジスタ,コンディションコードレジスタの構成とビット長による名称を理解し,説明できる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 アドレッシングモード レジスタ直接や間接などの8種類のアドレッシングモードの理解と説明ができる.
10週 メモリマップ,ベクタリング,割り込み動作 メモリアドレスやベクタリング,割り込み等の動作が理解できる.
11週 アセンブリ言語の仕様 アセンブリ言語の作成ができる.
12週 アセンブリ言語の仕様 アセンブリ言語の作成ができる.
13週 命令体系 各種命令の動作を理解し,各命令を用いて自由にプログラムを作成できる.
14週 命令体系 各種命令の動作を理解し,各命令を用いて自由にプログラムを作成できる.
15週 プログラミング入門 複数の命令を組み合わせたプログラムの動作が理解できる.
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 プログラミング入門 複数の命令を組み合わせたプログラムの動作が理解できる.
2週 プログラミング2 実用的な分岐,繰り返しプログラムが各種命令を用いて作成できる.
3週 プログラミング2 実用的な分岐,繰り返しプログラムが各種命令を用いて作成できる.
4週 プログラミング2 実用的な分岐,繰り返しプログラムが各種命令を用いて作成できる.
5週 プログラミング3 スタックポインタを理解して,サブルーチンプログラムが作成できる.
6週 プログラミング3 スタックポインタを理解して,サブルーチンプログラムが作成できる.
7週 プログラミング3 スタックポインタを理解して,サブルーチンプログラムが作成できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 プログラムの構造 リロケータブル,ポジションインディペンデント等が理解できる.
10週 プログラムの構造 リロケータブル,ポジションインディペンデント等が理解できる.
11週 割り込み動作 割り込み動作を理解してプログラムが作成でき,C言語との関連を理解できる.
12週 割り込み動作 割り込み動作を理解してプログラムが作成でき,C言語との関連を理解できる.
13週 割り込み動作 割り込み動作を理解してプログラムが作成でき,C言語との関連を理解できる.
14週 内蔵の各種インタフェースコントロールプログラムの概要 パラレル,シリアル,タイマーを利用するプログラムが理解できる.
15週 内蔵の各種インタフェースコントロールプログラムの概要 パラレル,シリアル,タイマーを利用するプログラムが理解できる.
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。2
計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2
基本的な論理演算を行うことができる。2
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2
論理式の簡単化の概念を説明できる。2
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。2
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。2
組合せ論理回路を設計することができる。2
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。2
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。2

評価割合

試験レポート態度合計
総合評価割合60400100
基礎的能力3020050
専門的能力3020050
分野横断的能力0000