到達目標
1.人間の生体組織の構造や組成を理解し,図表などを説明できる.
2.バイオメカニクス(生体工学)分野の開発および研究実施に必須の機械工学の四力学(運動力学・材料力学・流体力学・熱力学)の基礎知識を説明および計算問題を解くことができる.
3.上記の四力学に関する代表的な実験や解析を実施でき,それらの結果を考察できる.
4.生体内で起こる現象や生体の運動を工学的に表現でき,数値計算ソフトウェアを用いて解析できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
生体組織・細胞の力学特性
(固体力学) | 自ら図表を提⽰し,固体力学の基礎,生体組織と細胞の力学的特性を説明し.基礎的な力学特性を解析できる. | 図表を用いて,生体組織と細胞の力学的特性,力学特性を調べる試験方法と解析法について説明できる. | 生体組織と細胞の力学的特性,力学特性を調べる試験方法と解析法について説明できない. |
生体における流れ現象
(流体力学) | 自ら図表を提⽰し,流体力学の基礎,生体における流れ現象を説明し,基礎的な流れ現象を解析できる. | 図表を用いて,流体力学の基礎,生体における流れ現象を説明できる. | 流体力学の基礎,生体における流れ現象を説明できない. |
からだの力学
(運動力学) | 自ら図表を提⽰し,運動力学の基礎,生体組織の構造と組成および生体の運動と力の関係を説明し,運動方程式の解を導出できる. | 図表を用いて,運動力学の基礎,生体組織の構造と組成および生体の運動と力の関係を説明できる. | 運動力学の基礎,生体組織の構造と組成および生体の運動と力の関係を説明できない. |
⽣体における熱に関わる現象
(熱力学) | 自ら図表を提⽰し,熱力学の基礎,温度や熱
による生体の現象および影響を的確に説明し,生体の各現象に当てはめて解を導出できる. | 図表を用いて,熱力学の基礎,温度や熱による生体の現象および影響を説明できる. | 熱力学の基礎,温度や熱による生体の現象および影響について説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-1
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本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-2
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本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-3
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本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-4
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教育方法等
概要:
バイオメカニクス(生体力学)とは,生理学,解剖学,力学 (物理学) の知見を参考にし,力強い動き・巧みな動き・効率的な動きなど,身体運動の仕組みを解析する学問である.
生体組織の構造を理解し,運動力学・材料力学・流体力学・熱力学などの力学の知識から生体内で起こる現象や生体の運動を工学的に表現し,さまざまな分野に応用できる力を身に付けてもらう.
授業の進め方・方法:
1.生体組織の構造と役割や力学と生体現象及び運動について,座学と演習により理解する.
2.生体運動の計測方法と分析・評価について理解し,実践する.
取り上げるキーワードの概要を理解し,それらを組み合わせて自分の言葉で説明できるように考える.
頭を働かせながら身体の各部を動かし,目的意識を持って学習する.
注意点:
90分の授業に対して90分程度に相当する放課後・家庭での自学学習,およびレポート課題を課す.
数学(ベクトル,行列,微分方程式など),物理(物体の運動),4年次開講の生物学などの基礎知識も必要とされるため,復習が必要である.
各評価項目ごとに行う実験・演習では,電子回路の製作と評価,MATLABを用いたプログラミングの技術が必要である.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
本教科の学習内容や目標,評価方法について理解できる. バイオメカニクスの意義・定義,歴史,医工学の現状と将来の動向について説明できる.
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2週 |
生体組織の構造と組成 |
骨・軟骨および軟組織,関節系,骨格筋,神経系について,構造・機能・特性を説明できる.
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3週 |
材料(固体)力学の基礎(1) |
材料(固体)力学の基礎についての演習問題が解け,説明できる.
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4週 |
材料(固体)力学の基礎(2) |
同上
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5週 |
材料(固体)力学に関する実験 |
応力とひずみに関する実験およびSolidWorksを用いた応力解析ができる.
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6週 |
生体組織・細胞の力学特性(1) |
生体組織と細胞の力学的特性について理解し,説明できる. 力学特性を調べる試験方法と解析法について説明できる.
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7週 |
生体組織・細胞の力学特性(2) |
同上
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8週 |
前期中間試験 |
固体力学とそれを生体の力学特性解析に応用した事例についての基礎問題を解くことができる.
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2ndQ |
9週 |
流体力学の基礎(1) |
流体力学の基礎についての演習問題が解け,説明できる.
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10週 |
流体力学の基礎(2) |
同上
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11週 |
流体力学の基礎(3) |
同上
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12週 |
生体における流れ現象(1) |
生体における流れ現象のなかで重要な問題である血液の流れについて理解し,説明できる.
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13週 |
生体における流れ現象(2) |
同上
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14週 |
生体における流れ現象(3) |
同上
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15週 |
前期期末試験 |
流体力学とそれを生体の流れ現象に応用した事例についての基礎問題を解くことができる.
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16週 |
定期試験答案返却 流体力学に関する実験 |
オリフィスの流出実験およびSolidWorksを用いた流体解析ができる.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
運動力学の基礎(1) |
運動力学の基礎についての演習問題が解け,説明できる.
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2週 |
運動力学の基礎(2) |
同上
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3週 |
からだの力学(1) |
生体の運動と力の関係について,力学の知識をもとに説明できる.
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4週 |
からだの力学(2) |
同上
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5週 |
からだの力学(3) |
同上
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6週 |
からだの力学(4) |
同上
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7週 |
運動力学に関する演習 |
MATLABを用いた人の歩行解析プログラムを実現できる.
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8週 |
後期中間試験 |
運動力学とそれを人間の運動に応用した事例についての基礎問題を解くことができる.
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4thQ |
9週 |
熱力学の基礎(1) |
熱力学の基礎についての演習問題が解け,説明できる.
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10週 |
熱力学の基礎(2) |
同上
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11週 |
熱力学の基礎(3) |
同上
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12週 |
熱力学に関する実験・演習 |
ペルチェ素子を用いた熱伝導に関する実験およびSolidWorksを用いた熱解析ができる.
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13週 |
生体における熱に関わる現象(1) |
温度や熱による生体の現象および影響を理解し,説明できる.
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14週 |
生体における熱に関わる現象(2) |
同上
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15週 |
後期期末試験 |
熱力学とそれを人間のからだに応用した事例についての基礎問題を解くことができる.
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16週 |
定期試験答案返却 学修総まとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 10 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 10 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |