到達目標
1.音を信号として取り扱うことができる
2.音を解析して、その特徴を見いだすことができる
3.音を知覚するメカニズムについて理解し、説明できるようになる
4.音の3大要素である、大きさ、高さ、音色について、物理量と心理量に分けて説明・計算できるようになる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 音響信号の表現方法、量子化手法、スペクトル、位相等について説明ができ、実信号においてそれらを求めることができる.また、コンピュータ言語を用いてこれらを実装することができる | 音響信号のサンプリング手法、量子化手法、スペクトル、位相等について説明ができる。 | 音響信号のサンプリング手法、量子化手法、スペクトル、位相等について説明することができない。 |
評価項目2 | フィルタの設計手法について説明できる.また、それぞれのフィルタをシミュレーションを通して設計できる.また実際のインパルス応答からその逆フィルタを求めることができる。 | フィルタの設計手法について説明できる.また、それぞれのフィルタをシミュレーションを通して設計できる. | フィルタの設計手法について説明することができない。逆フィルタの役割について説明することができない。 |
評価項目3 | 人間が音を捉える際の心理量について、物理量と併せて説明でき、その違いについて論理的に述べることができる | 人間が音を捉える際の心理量について、物理量と併せて説明できる | 人間が音を捉える際の心理量について、物理量と併せて説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
音響システムの基礎と様々な分野で用いられている音響システムの概説、それらが抱える問題点・解決手法について以下の内容を中心に説明する。同時に人間が音を捉える際の心理量と音の物理量との違いについて説明を行う。講義内容に関して、コンピュータシミュレーションでアルゴリズムを動作させ、その結果について議論する。
授業の進め方・方法:
本授業では、音響信号処理について講義する。同時にコンピュータシミュレーションを行い、実際に処理を動作させてそれぞれの処理を体験する。
注意点:
信号処理に関する知識を身につけておくことが望ましい
指定したレポートは期限内に提出すること
1単位(15時間の授業)あたり30時間の自学学習が求められます.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
音と信号 AD変換とDA変換およびその特性1 |
信号の表現方法、AD変換・DA変換およびそれらの特性について説明ができる。また、ハイレゾ音源等に使用されるサンプリング手法について説明できる。
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2週 |
音と信号 AD変換とDA変換およびその特性2 |
同上
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3週 |
音と信号 AD変換とDA変換およびその特性3 |
同上
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4週 |
音信号のスペクトル表現1 |
信号を解析し、時間波形から周波数成分を算出できる。また、信号の周波数特性からその信号の特徴量を見いだすことができる。
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5週 |
音信号のスペクトル表現2 |
同上
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6週 |
音信号のスペクトル表現3 |
同上
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7週 |
窓関数 |
信号解析における窓関数の役割とその特性について説明できる
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8週 |
音信号のスペクトログラム1 |
任意の音声・音響信号のスペクトログラムを自信で計算して表示させることができる。また、そのスペクトログラムから特徴量を見いだすことができる。
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2ndQ |
9週 |
音信号のスペクトログラム2 |
同上
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10週 |
ノイズリダクション1 |
SS法、MV法などを用いて任意の信号からノイズを除去することができる。また、個々のアルゴリズムについて説明できる。
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11週 |
ノイズリダクション2 |
同上
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12週 |
ノイズリダクション3 |
同上
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13週 |
フィルタの設計1 |
帯域フィルタや任意のフィルタ(適応フィルタや逆フィルタ)について説明ができるとともに設計ができる。
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14週 |
フィルタの設計2 |
同上
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15週 |
フィルタの設計3 |
同上
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16週 |
レポート返却 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
聴覚抹消系の構造 1 |
外耳と中耳の仕組みと、それによって変化する音の特徴について説明できる
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2週 |
聴覚抹消系の構造 2 |
内耳の生理学的構造と、音信号が神経信号に変換される仕組みについて説明できる
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3週 |
聴覚抹消系の構造 3 |
音信号の物理的変化に対する聴神経の応答について説明できる
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4週 |
音の大きさの知覚 1 |
刺激の変化に対する感覚の変化のモデルについて説明できる
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5週 |
音の大きさの知覚 2 |
音の大きさに影響する物理的要因や音の大きさを表す尺度について説明できる
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6週 |
音の大きさの知覚 3 |
聴覚障害特有の音の大きさの知覚について説明できる
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7週 |
音の高さの知覚 1 |
音の高さに影響する物理的要因や音の高さを表す尺度について説明できる
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8週 |
音の高さの知覚 2 |
聴覚抹消系の構造と音の高さの知覚の関係について説明できる
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4thQ |
9週 |
音の高さの知覚 3 |
聴覚抹消系の構造と音の高さの知覚の関係について説明できる
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10週 |
マスキング 1 |
他の音の存在により音の知覚が困難になる現象であるマスキングについて説明できる
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11週 |
マスキング 2 |
マスキングが生じる要因を聴覚抹消系の構造から説明できる
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12週 |
両耳聴効果 1 |
左右の耳で音を聞くことによる効果について説明できる
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13週 |
両耳聴効果 2 |
左右の耳で音を聞くことによる効果や視覚が音知覚に与える影響について説明できる
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14週 |
音声音響学1 |
音声生成の原理と音声周波数の特徴について説明できる
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15週 |
音声音響学2 |
音声生成の原理と音声周波数の特徴について説明できる
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 40 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |