制御工学基礎演習I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 制御工学基礎演習I
科目番号 CI1104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント
担当教員 加藤 達也

到達目標

・コンピュータの構成要素について説明でき、要望に応じたパーツを選定できる。
・オームの法則やキルヒホッフの法則等、基礎電気で学習する内容に関する実験を通して、測定値を基に現象や法則を説明できる。
・ロボットキットを用いて自身のアイディアを形にできる。
・ロボットキットを用いてモータや各種センサを組み合わせた自律移動ロボットを製作できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
コンピュータの構成要素について説明でき、要望に応じたパーツを選定できる。コンピュータの構成要素について詳しく説明でき、要望に応じた最適なパーツを選定できる。コンピュータの構成要素について説明でき、要望に応じたパーツを選定できる。コンピュータの構成要素について説明でき、要望に応じたパーツを選定できない。
オームの法則やキルヒホッフの法則等、基礎電気で学習する内容に関する実験を通して、測定値を基に現象や法則を説明できる。基礎電気で学習する内容に関する実験を通して、測定値を基に現象や法則を詳しく説明できる。基礎電気で学習する内容に関する実験を通して、測定値を基に現象や法則を説明できる。基礎電気で学習する内容に関する実験を通して、測定値を基に現象や法則を説明できない。
ロボットキットを用いて自身のアイディアを形にできる。ロボットキットに身の回りにある物品を追加し、複雑なアイディアを形にできる。ロボットキットを用いて自身のアイディアを形にできる。ロボットキットを用いて自身のアイディアを形にできない。
ロボットキットを用いてモータや各種センサを組み合わせた自律移動ロボットを製作できる。ロボットキットを用いてモータや各種センサを組み合わせた自律移動ロボットを製作でき、競技大会で高評価を得るための工夫を施すことができる。ロボットキットを用いてモータや各種センサを組み合わせた自律移動ロボットを製作できる。ロボットキットを用いてモータや各種センサを組み合わせた自律移動ロボットを製作できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御情報システム工学科で取り組む「制御」について、電気的な実験やロボット製作等の実習を通して起こり得る様々な現象を体験することで、以降の学年で取り組む専門科目の理解を促す。基礎電気Ⅰの内容に関わる実験やテスターの製作、遠隔操縦ロボットの製作、自律移動ロボットの製作に取り組む。
授業の進め方・方法:
基礎電気Ⅰの授業進度に合わせて、内容に沿った実験を行うことで理解を深める。ものづくり実習については、電子工作キットの製作に始まりロボット製作へと段階を踏んでより複雑なものに取り組む。実習が中心であり、限られた時間で計測や製作を終了するためにも資料を事前に確認し、実習の目的や意図を理解した上で授業に望むことが必要である。
注意点:
規定授業時数: 60時間
実験では技術者として必須である基礎的な内容を扱うため、時間内に完了しなかった場合も、放課後等の空き時間を利用して必ず完了してもらう。授業中に集中して取り組むことを意識してほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の目的や取り組む内容、評価方法について理解する。
2週 コンピュータの中身を知る コンピュータを構成する5大装置について、実物と用語の対応付けができ、それぞれの役割について説明できる。
3週 コンピュータの自作(パーツの選定) コンピュータについて、主要なパーツの性能を比較し、要望に応じた適当なパーツを選定することができる。
4週 ロボット製作入門(モータとタッチセンサ) LEGO NXTのアイコンを用いたプログラミングによって、簡単なモータの制御やタッチセンサを扱うことができる。
5週 ロボット製作入門(光センサ、超音波センサ) LEGO NXTのアイコンを用いたプログラミングによって、光センサや超音波センサを扱うことができる。
6週 基礎電気実験(オームの法則) 基礎電気で学習するオームの法則に関する実験を行い、簡単な回路を組むことができ、電流と電圧の値を測定できる。
7週 実験レポート作成(オームの法則) オームの法則に関する実験結果をまとめて、測定した電流と電圧の値から抵抗値を求めることができる。
8週 前期中間レポート評価 期限内にレポートを提出することができる。
2ndQ
9週 はんだ付け実習 簡単な電子工作キットのはんだ付けができる。
10週 テスターの製作 テスター製作キットについて、部品の配置やはんだ付けを正確に行うことができる。
11週 テスターの校正と測定 製作したテスターの校正を行い、簡単な測定を行うことができる。
12週 基礎電気実験(電流計と電圧計) 基礎電気で学習する電流計と電圧計に関する実験を行い、簡単な回路を組むことができ、電流と電圧の値を正確に測定できる。
13週 実験レポート作成(電流計と電圧計) 電流計と電圧計に関する実験結果をまとめて、測定した電流と電圧の値から求めた抵抗値について誤差の要因を説明することができる。
14週 基礎電気実験(キルヒホッフの法則) 基礎電気で学習するキルヒホッフの法則に関する実験を行い、電流と電圧の値を正確に測定できる。
15週 実験レポート作成(キルヒホッフの法則) 電流計と電圧計に関する実験結果をまとめて、測定した電流と電圧の値を用いてキルヒホッフの法則を説明できる。
16週 前期期末レポート評価 期限内にレポートを提出することができる。
後期
3rdQ
1週 アイディアロボット製作(ギヤボックスの製作) ロボットキットのギヤボックスを製作することができる。
2週 アイディアロボット製作(コントローラの製作) ロボットキットのコントローラを製作することができる。
3週 アイディアロボット製作(リンク機構) ロボット製作に関連するリンク機構について、それぞれの動作を説明できる。
4週 アイディアロボット製作(競技ロボット製作)(1) 提示された競技内容を基に、アイディアを提案することができる。
5週 アイディアロボット製作(競技ロボット製作)(2) 提案したアイディアを形にできる。
6週 アイディアロボット製作(競技ロボット製作)(3) 提案したアイディアを形にできる。
7週 アイディアロボット製作(競技大会) 製作したロボットによって競技大会に参加し、機体の動作を分析することができる。
8週 後期中間レポート評価 期限内にレポートを提出することができる。
4thQ
9週 ロボット製作入門(モータとタッチセンサ) LEGO NXTのアイコンを用いたプログラミングによって、簡単なモータの制御やタッチセンサを扱うことができる。
10週 ロボット製作入門(光センサ、超音波センサ) LEGO NXTのアイコンを用いたプログラミングによって、光センサや超音波センサを扱うことができる。
11週 自律移動ロボット製作 LEGO NXTのアイコンを用いたプログラミングによって、自律移動ロボットを製作することができる。
12週 自律移動ロボット製作(競技大会) LEGO NXTを用いて製作した自律移動ロボットを競技大会で動作させることができる。
13週 自律移動ロボット製作(レポート作成) 製作した自律移動ロボットについて、プログラムとロボットの動作の関係について説明することができる。
14週 基礎電気実験(コンデンサ) 基礎電気で学習するコンデンサに関する実験を行い、コンデンサの容量を測定することができる。
15週 実験レポート作成(コンデンサ) コンデンサに関する実験結果をまとめて、測定したコンデンサの容量を用いて、構造と容量の関係を説明することができる。
16週 後期期末レポート評価 期限内にレポートを提出することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。2前2,前3,前4,前5,前11,前12,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前6,前12,前14,後14
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前6,前9,前10,前11,前12,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前7,前13,前15,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前7,前13,前15,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前7,前13,前15,後15
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2前6,前11,前12,前14,後14
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2前6,前11,前12,前14,後14
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。2前6,前9,前10,前11,前12,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
直流回路論における諸定理について実験を通して理解する。2前6,前12,前14,後14

評価割合

小テストレポート合計
総合評価割合2080100
基礎的能力104050
専門的能力104050
分野横断的能力000