制御工学基礎演習II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 制御工学基礎演習II
科目番号 CI1204 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント
担当教員 加藤 達也,松尾 和典

到達目標

(1) 計算機工学Iで扱う加減算器、比較器、マルチプレクサなどの論理回路を設計できて、トレーニングキットを用いて実現できる
(2) 計算機工学Iで扱うレジスタやカウンタ等の基礎的な順序回路を設計できて、トレーニングキットを用いて実現できる
(3) インダクタンス、正弦波交流、RLC交流回路など、基礎電気学IIで学習した内容について実験を行い、レポートを提出できる
(4) マイコンボードとブレッドボードを用いて、LEDや小型モータを扱う基礎的な組込みシステムを構築できる
(5) 回路図を基にユニバーサル基板に各種パーツを配置し、基礎的な制御回路を自作できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1) 計算機工学Iで扱う加減算器、比較器、マルチプレクサなどの論理回路を設計し、トレーニングキットを用いて実現できる加減算器、比較器、マルチプレクサなど計算機工学Iで扱う全ての論理回路を設計できて、トレーニングキットを用いて実現できる計算機工学Iで扱う加減算器、比較器、マルチプレクサなどの論理回路を概ね設計できて、トレーニングキットを用いて実現できる加減算器、比較器、マルチプレクサなどの論理回路を設計できず、トレーニングキットを用いて実現できない
(2) 計算機工学Iで扱うレジスタやカウンタ等の基礎的な順序回路を設計できて、トレーニングキットを用いて実現できる計算機工学Iで扱うレジスタやカウンタ等の基礎的な順序回路を全て設計できて、トレーニングキットを用いて実現できる計算機工学Iで扱うレジスタやカウンタ等の基礎的な順序回路を概ね設計できて、トレーニングキットを用いて実現できる計算機工学Iで扱うレジスタやカウンタ等の基礎的な順序回路を設計できず、トレーニングキットを用いて実現できない
(3) インダクタンス、正弦波交流、RLC交流回路など、基礎電気学IIで学習した内容について実験を行い、レポートを提出できるインダクタンス、正弦波交流、RLC交流回路など、基礎電気学IIで学習した内容について実験を効率よく行い、詳細なレポートを提出できるインダクタンス、正弦波交流、RLC交流回路など、基礎電気学IIで学習した内容について実験を行い、要点をおさえたレポートを提出できるインダクタンス、正弦波交流、RLC交流回路など、基礎電気学IIで学習した内容について実験を行うことができず、レポートを提出できない
(4) マイコンボードとブレッドボードを用いて、LEDや小型モータを扱う基礎的な制御システムを構築できるマイコンボードとブレッドボードを用いて、LEDや小型モータを扱う基礎的な組込みシステムだけでなく独自のシステムを提案し構築できるマイコンボードとブレッドボードを用いて、LEDや小型モータを扱う基礎的な組込みシステムを構築できるマイコンボードとブレッドボードを用いて、LEDや小型モータを扱う基礎的な組込みシステムを構築できない
(5) 回路図を基にユニバーサル基板に各種パーツを配置し、基礎的な回路を実現できる回路図を基にユニバーサル基板に各種パーツを配線を意識して配置し、基礎的な制御回路を美しく実現できる回路図を基にユニバーサル基板に各種パーツを配置し、基礎的な回路を実現できる回路図を基にユニバーサル基板に各種パーツを配置し、基礎的な制御回路を実現できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御情報システム工学科で取り組む「制御」について、実験を通して様々な現象を経験し座学の理解を深め、実習によってものづくりの基礎的な技術を習得する。計算機工学Iで学習する論理回路や順序回路、基礎電気が学習するインダクタンス、正弦波交流、RLC交流回路に関する実験を行う。初心者でも比較的容易に扱うことのできるマイコンボードとしてArduinoを用いて基礎的な組込みシステム構築の実習に取り組む。1年次で製作した遠隔操縦ロボットに自作の制御回路を搭載し、オリジナル自律移動ロボットへと改造する。
授業の進め方・方法:
計算機工学Iおよび基礎電気学IIの授業進度に合わせて、内容に沿った実験を行うことで内容の理解を深める。ものづくり実習については、制御情報システム工学科で用意したArduino実習キットを利用した基礎的なものに始まり、ユニバーサル基板に自分ではんだ付けして自作の制御回路を製作することを行う。実験や実習が中心であり、限られた時間で計測や製作を完了するためにも資料を事前に確認し、目的や意図を把握した上で授業に臨むことが必要である。
注意点:
規定授業時数: 60時間
実験や実習では技術者として必須である基礎的な内容を扱うため、時間内に完了しなかった場合は、放課後等の空き時間を利用して必ず完了してもらう。授業中に集中して取り組むことを意識してほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 組込みシステム実習(1)
Arduino学習キットで基礎的な組込みシステムを構築できる
2週 組込みシステム実習(2) Arduino学習キットで基礎的な組込みシステムを構築できる
3週 計算機工学I実験(1) 学習キットを用いて簡潔な論理回路を製作しディジタル信号について理解を深める
4週 基礎電気学II実験(1) 電磁力に関する実験を行い座学の理解を深める
5週 基礎電気学II実験(2) 電磁力に関する実験を行い座学の理解を深める
6週 ものづくり実習(1) プリント基板に適切なパーツをはんだ付けして、I/Oボードを制作できる
7週 ものづくり実習(2) プリント基板に適切なパーツをはんだ付けして、I/Oボードを制作できる
8週 前期中間レポート評価 期限内にレポートを提出できる
2ndQ
9週 組込みシステム実習(3) Arduino学習キットで基礎的な組込みシステムを構築できる
10週 組込みシステム実習(4) Arduino学習キットで基礎的な組込みシステムを構築できる
11週 計算機工学I実験(2) 組み合わせ論理回路の例として加算器 / 減算機を学習キットで実現できる
12週 計算機工学I実験(3) 組み合わせ論理回路の例として比較器を学習キットで実現できる
13週 基礎電気学II実験(3) 正弦波交流に関する実験を行い座学の理解を深める
14週 基礎電気学II実験(4) 正弦波交流に関する実験を行い座学の理解を深める
15週 計算機工学I実験(4) 組み合わせ論理回路の例としてマルチプレクサ / デマルチプレクサを学習キットで実現できる
16週 前期期末レポート評価 期限内にレポートを提出できる
後期
3rdQ
1週 組込みシステム実習(5) Arduino学習キットで基礎的な組込みシステムを構築できる
2週 組込みシステム実習(6) Arduino学習キットで基礎的な組込みシステムを構築できる
3週 計算機工学I実験(5) 学習キットで各種フリップフロップの動作を確認し座学の理解を深める
4週 基礎電気学II実験(5) RLC回路に関する実験を行い座学の理解を深める
5週 基礎電気学II実験(6) RLC回路に関する実験を行い座学の理解を深める
6週 ものづくり実習(3) ユニバーサル基板を用いて自作のマイコンボードを製作できる
7週 ものづくり実習(4) ユニバーサル基板を用いて自作のマイコンボードを製作できる
8週 後期中間レポート評価 期限内にレポートを提出できる
4thQ
9週 ものづくり実習(5) ユニバーサル基板を用いて自作のマイコンボードを製作できる
10週 基礎電気学II実験(7) RLC回路に関する実験を行い座学の理解を深める
11週 基礎電気学II実験(8) RLC回路に関する実験を行い座学の理解を深める
12週 計算機工学I実験(6) 順序回路の例としてレジスタを学習キットで実現できる
13週 計算機工学I実験(7) 順序回路の例としてカウンタを学習キットで実現できる
14週 ものづくり実習(6) 自作のマイコンボードをロボットに搭載し簡単な自律
15週 ものづくり実習(7) 自作のマイコンボードをロボットに搭載し簡単な自律
16週 後期期末レポート評価 期限内にレポートを提出できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。2
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
組合せ論理回路を設計することができる。3
順序回路を設計することができる。2
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3

評価割合

実施評価レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力101020
専門的能力303060
分野横断的能力101020