| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
制御工学で用いる数学的基礎知識の修得 | ラプラス変換の諸性質を応用して,複合的な時間関数のラプラス変換およびラプラス逆変換を行うことができ,高次の線形微分方程式の解を導出できる。 | ラプラス変換の諸性質を応用して,基本的なステップ信号・ランプ信号などの時間関数のラプラス変換や低次有理関数の逆ラプラス変換が行えるとともに,線形微分方程式の解を導出できる。 | ラプラス変換の定義や諸性質の理解が不十分で,低次関数のラプラス変換・逆ラプラス変換を正確に求めることができず,低次の線形微分方程式の解さえも導出できない。 |
伝達関数に基づくシステムの時間応答とシステムの図的表現 | システムの伝達関数表現を正確に求め,複合的な信号に対して時間応答を調べ,伝達関数の構造(極や零点,システム次数)および係数パラメータと応答の特徴に関する対応関係を説明できる。また,複雑系のブロック線図を正確に表現したり簡単化を行える。 | システムの伝達関数表現を正確に求めることができ,基本的な信号に対する時間応答を求めることができる。また,1次遅れ系や2次遅れ系のパラメータと時間応答との対応関係を説明できる。また数個のサブシステムを含む系のブロック線図表現を正確に描けるほか,その簡単化を行える。 | システムの伝達関数表現を低次の微分方程式表現から正確に求めることができない。また,低次の伝達関数系のステップ応答,ランプ応答などの基本応答を正確に求めることができない。また,数個のサブシステムのブロック線図表現を簡単化できない。 |
周波数応答解析 | 高次システムの周波数応答をベクトル軌跡およびボード線図を用いて正確に解析できる。 | 3次以下の低次システムの周波数応答をベクトル軌跡およびボード線図を用いて正確に解析できる。 | 2次以下のシステムの周波数応答(ベクトル軌跡およびボード線図)を求めることができない。 |
システムの安定性解析と制御系の設計の基礎 | 複雑な系の安定性を時間応答,周波数応答のいずれでも正確に解析し,安定度を分析できる。また,指定された設計仕様を満たす制御系を設計できる。 | 1軸モータ系のPID制御を想定した低次の制御系について,時間応答,周波数応答のいずれでも正確に解析し,安定度を分析できる。また,そのクラスの制御系を設計仕様に従い設計できる。 | 低次の簡素な制御系であるにも関わらず安定性を時間応答,周波数応答のいずれかあるいは両方において正確に解析することができない。安定性を確保した制御系設計ができない。 |