電気磁気学

科目基礎情報

学校	熊本高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	電気磁気学
科目番号	HI1403	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	人間情報システム工学科	対象学年	4
開設期	通年	週時間数	1
教科書/教材	安達三郎／大貫繁雄　共著　「電気磁気学[第2版・新装版]」　森北出版
担当教員	山本 直樹

到達目標

１．真空中の静電界：　クーロンの法則、電界、電位、ガウスの法則を説明でき、これらを利用した計算ができる。
２．導体系と静電容量：　電位係数、静電容量、静電エネルギーを説明でき、これらを利用した計算ができる。
３．誘電体：　誘電体の性質、分極、電束密度、電束に関するガウスの法則を説明でき、これらを利用した計算ができる。
４．真空中の静磁界：　磁界、ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、ローレンツ力を説明でき、これらを利用した計算ができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
真空中の静電界	クーロンの法則、電界、電位、ガウスの法則をすべて説明でき、これらを利用した計算ができる。	クーロンの法則、電界、電位、ガウスの法則を説明でき、これらを利用した基本的な計算ができる。	クーロンの法則、電界、電位、ガウスの法則を一部分しか説明できず、これらを利用した計算ができない。
導体系と静電容量	電位係数、静電容量、静電エネルギーを全て説明でき、これらを利用した計算ができる。	電位係数、静電容量、静電エネルギーを説明でき、これらを利用した基本的な計算ができる。	電位係数、静電容量、静電エネルギーを一部分しか説明できず、これらを利用した計算ができない。
誘電体	誘電体の性質、分極、電束密度、電束に関するガウスの法則を全て説明でき、これらを利用した計算ができる。	誘電体の性質、分極、電束密度、電束に関するガウスの法則を説明でき、これらを利用した基本的な計算ができる。	誘電体の性質、分極、電束密度、電束に関するガウスの法則を一部分しか説明できず、これらを利用した計算ができない。
真空中の静磁界	磁界、ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、ローレンツ力をすべて説明でき、これらを利用した計算ができる。	磁界、ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、ローレンツ力を説明でき、これらを利用した基本的な計算ができる。	磁界、ビオ・サバールの法則、アンペアの法則、ローレンツ力を一部分しか説明できず、これらを利用した計算ができない。

教育方法等

概要:

本科目では、真空中の静電界、導体系の静電容量、誘電体、真空中の静磁界に関連する原理や性質および諸法則について説明を行い、できる限り多くの演習問題に取り組み電気磁気学の理解を深める。

授業の進め方・方法:

講義では、ある項目に関する説明を行い、それに関連する演習問題を実施する流れで進行します。
本科目の理解を深めるためには、授業中あるいは放課後を利用して演習問題をより多く解くことが必要です。テキストには演習問題がたくさん用意されています。また、授業中の基本事項の説明も良く聞き、より理解できるよう努めてください。

注意点:

本科目は2単位科目であり、規定授業時数は60時間である。授業以外に30時間の自学自習時間が求められます。
評価は、評価割合にあるように、基本的には各学期で試験70%、レポート（小テスト、クイズ含む）30%で行う。ただし、都合により試験が実施できない場合は、レポート、小テスト、クイズなどで評価する。
年間総合評価が60点に満たない場合は、再提出したレポートや再評価試験にて評価する。再評価でも60点に満たない場合は単位を認定しない。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	クーロンの法則	電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。
		2週	電界と電気力線	電界、電気力線を説明でき、これらを用いた計算ができる。
		3週	電位差	電位差を説明でき、これらを用いた計算ができる。
		4週	電位	電位を説明でき、これらを用いた計算ができる。
		5週	等電位面と電位の傾き	等電位面、電位の傾きを説明でき、これらを用いた計算ができる。
		6週	ガウスの法則（１）	ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
		7週	ガウスの法則（２）	ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
		8週	前期中間試験	前期中間範囲の試験を実施し、これらの範囲の内容について説明および計算ができる。
	2ndQ
		9週	帯電導体の電荷分布と電界（１）	導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。
		10週	帯電導体の電荷分布と電界（２）	各種導体（同心導体球、平行平板導体など）の電界および電位が計算できる。
		11週	静電界の計算、導体系	電気双極子の電界が計算できる。電位係数の定義を理解でき、計算できる。
		12週	静電容量（１）	電位係数の計算について理解できる。静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。
		13週	静電容量（２）	同心導体球、無限長円筒導体、無限長平行導線等の静電容量を計算できる。
		14週	前期期末範囲の復習	前期期末範囲の復習を行い、これらの範囲の内容をより理解できる。
		15週	前期期末試験
		16週	答案返却	試験の結果から理解していなかったところを把握し、適切な解答を理解できる。
後期
	3rdQ
		1週	コンデンサの接続	静電容量の接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。
		2週	コンデンサに蓄えられるエネルギー、誘電体と比誘電率	静電エネルギーを説明できる。誘電体を説明できる。
		3週	誘電体の分極、誘電体中の電界	誘電体の分極および電束密度を説明できる。
		4週	誘電体中のガウスの法則	電束に関するガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
		5週	誘電体境界面での境界条件	境界条件を理解でき、それを利用して屈折角、電界などを計算できる。
		6週	誘電体中に蓄えられるエネルギー	このエネルギーを説明でき、エネルギー密度を計算できる。
		7週	後期中間範囲の復習	後期中間範囲の復習を行い、これらの範囲の内容をより理解できる。
		8週	後期中間試験	後期中間範囲の試験を実施し、これらの範囲の内容について説明および計算ができる。
	4thQ
		9週	磁界	磁界および電流に作用する力を説明できる。
		10週	アンペアの右ねじの法則、磁束	磁束および磁束密度を説明できる。
		11週	ビオサバールの法則	電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて説明でき、磁界の計算に用いることができる。
		12週	アンペアの法則	電流が作る磁界をアンペアの法則を用いて説明でき、磁界の計算に用いることができる。
		13週	電磁力	電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。
		14週	後期期末範囲の復習	後期期末範囲の復習を行い、これらの範囲の内容をより理解できる。
		15週	後期期末試験
		16週	答案返却	試験の結果から理解していなかったところを把握し、適切な解答を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
基礎的能力	自然科学	物理	電気	電場・電位について説明できる。	3	前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,後3,後4,後5
				クーロンの法則が説明できる。	3	前1
				クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。	3	前1

評価割合

	試験	レポート（小テスト、クイズ含む）	合計
総合評価割合	70	30	100
基礎的能力	0	0	0
専門的能力	70	30	100
分野横断的能力	0	0	0