数値計算

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数値計算
科目番号 HI1405 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 プリント使用
担当教員 小松 一男

到達目標

数値計算の基本的なアルゴリズムのうち,連立方程式,非線形方程式,関数近似,常微分方程式,偏微分方程式,定積分,固有値問題に関する数値解法のアルゴリズムが理解でき,与えられた課題に対してアルゴリズムを適用しプログラミングによる問題解決ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
連立方程式の解法と関数近似Gauss-Seidel法,逐次式加速緩和法(SOR 法),消去法,逆行列による解法,Taylor級数展開のアルゴリズムが理解でき,与えられた課題についてプログラミングによりすべて解け,数値解法手法の違いまで考察してレポートでまとめることができる.Gauss-Seidel法,逐次式加速緩和法(SOR 法),消去法,逆行列による解法,Taylor級数展開のアルゴリズムが理解でき,与えられた課題についてプログラミングにより解け,レポートでまとめることができる.Gauss-Seidel法,逐次式加速緩和法(SOR 法),消去法,逆行列による解法,Taylor級数展開のアルゴリズムが理解できない.また,与えられた課題についてプログラミングにより解けない.
非線形方程式と定積分の解法ニュートン法,2分法,区分求積法,台形公式,Simpson の1/3公式のアルゴリズムが理解でき,与えられた課題についてプログラミングによりすべて解け,数値解法手法の違いまで考察してレポートでまとめることができる.ニュートン法,2分法,区分求積法,台形公式,Simpson の1/3公式のアルゴリズムが理解でき,与えられた課題についてプログラミングにより解け,レポートでまとめることができる.ニュートン法,2分法,区分求積法,台形公式,Simpson の1/3公式のアルゴリズムが理解できない.また,与えられた課題についてプログラミングにより解けない.
微分程式の解法初期値問題についてのEuler法とRunge-Kutta法,境界値問題についての差分解法,および偏微分方程式の差分解法が理解でき,与えられた課題についてプログラミングによりすべて解け,数値解法手法の違いまで考察してレポートでまとめることができる.また,実際の電気回路のシミュレーションが詳細にできる.初期値問題についてのEuler法とRunge-Kutta法,境界値問題についての差分解法,および偏微分方程式の差分解法が理解でき,与えられた課題についてプログラミングにより解け,レポートでまとめることができる.また,実際の電気回路のシミュレーションができる.初期値問題についてのEuler法とRunge-Kutta法,境界値問題についての差分解法,および偏微分方程式の差分解法が理解できない.また,与えられた課題についてプログラミングにより解けない.
固有値問題の解法行列の固有値および固有ベクトルを求める問題についてべき乗法を用いて解く数値解法が理解でき,与えられた課題についてプログラミングによりすべて解け,レポートでまとめることができる.また,空間の温度分布のシミュレーションが詳細にできる.行列の固有値および固有ベクトルを求める問題についてべき乗法を用いて解く数値解法が理解でき,与えられた課題についてプログラミングにより解け,レポートでまとめることができる.また,空間の温度分布のシミュレーションができる.行列の固有値および固有ベクトルを求める問題についてべき乗法を用いて解く数値解法が理解できない.また,与えられた課題についてプログラミングにより解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数値計算は,工学や情報科学の分野では不可欠なものである.講義では,これまでに確立されている連立方程式,非線形方程式,関数近似,微分・積分,固有値問題に関する数値計算の伝統的な技法の中から重要なものを選び,その近似計算のアルゴリズムについて学習する.講義の後,理論を実証するためにプログラミングによる数値実験を行う.数値実験では,実際の電気回路の過渡応答や熱分布のシミュレーション実験を含む.

※実務との関係
この科目は企業で自動車用電子部品の開発・設計を担当していた教員が,その経験を活かし,各種の数値計算方法の最新の手法等について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
各種数値計算アルゴリズムの講義の後に,理論を実証するためにコンピュータにより実際にプログラムを組んで数値実験を行う.得られた結果をレポートとしてまとめ提出する.定期試験はなし.提出されたレポートのみで評価する.
注意点:
規定授業時数: 2単位科目 60時間.
本科目はレポート課題作成のため放課後・家庭で30時間の自学自習が求められます.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 連立方程式の解法と関数近似(1) Gauss-Seidel法,逐次式加速緩和法(SOR 法),消去法,逆行列による解法およびTaylor級数展開による関数近似の数値解法が理解できる.
2週 連立方程式の解法と関数近似(2) 同上
3週 連立方程式の解法と関数近似(3) 同上
4週 連立方程式の解法と関数近似(4) 連立方程式と関数近似の課題についてプログラミングにより解け,その結果について考察してレポートでまとめることができる.
5週 連立方程式の解法と関数近似(5) 同上
6週 連立方程式の解法と関数近似(6) 同上
7週 連立方程式の解法と関数近似(7) 同上
8週 連立方程式の解法と関数近似(8) 同上
2ndQ
9週 非線形方程式と定積分の解法(1) ニュートン法,2分法,区分求積法,台形公式,Simpson の1/3公式の数値解法が理解できる.
10週 非線形方程式と定積分の解法(2) 同上
11週 非線形方程式と定積分の解法(3) 同上
12週 非線形方程式と定積分の解法(4) 非線形方程式と定積分の課題についてプログラミングにより解け,その結果について考察してレポートでまとめることができる.
13週 非線形方程式と定積分の解法(5) 同上
14週 非線形方程式と定積分の解法(6) 同上
15週 非線形方程式と定積分の解法(7) 同上
16週 非線形方程式と定積分の解法(8) 同上
後期
3rdQ
1週 微分方程式の解法(1) Euler法とRunge-Kutta法を用いた初期値問題の解法,差分解法を用いた境界値問題および偏微分方程式の数値解法が理解できる.
2週 微分方程式の解法(2) 同上
3週 微分方程式の解法(3) 同上
4週 微分方程式の解法(4) 微分方程式の課題についてプログラミングにより解け,その結果について考察してレポートでまとめることができる.
5週 微分方程式の解法(5) 同上
6週 微分方程式の解法(6) 同上
7週 微分方程式の解法(7) 同上
8週 微分方程式の解法(8) 同上
4thQ
9週 固有値問題の解法(1) べき乗法を用いた行列の固有値および固有ベクトルを求める数値解法が理解できる.
10週 固有値問題の解法(2) 同上
11週 固有値問題の解法(3) 同上
12週 固有値問題の解法(4) 固有値問題の課題についてプログラミングにより解け,その結果について考察しレポートでまとめることができる.
13週 固有値問題の解法(5) 同上
14週 固有値問題の解法(6) 同上
15週 固有値問題の解法(7) 同上
16週 固有値問題の解法(8) 同上

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100