情報工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 情報工学実験Ⅱ
科目番号 HI1410 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 ソフト実験:林晴比古「新訂 新C言語入門シニア編」ソフトバンクパブリッシング社 、村上・日野・山本・石田「統計ソフトRによるデータ活用入門」日新出版 ハード実験:プリント教材  ヒューマン実験:各実験装置の取扱説明書のほか、鈴木浩明「快適さを測る」日本出版サービス、ヒューマンインターフェースやCG関係の図書
担当教員 赤石 仁,山本 直樹,縄田 俊則

到達目標

ソフトウェア実験:ソフトウェア開発に必要な基本知識を習得し実装できる。
ハードウェア実験:計算機工学をベースに、VHDLによるハードウェア設計技術の基礎を習得し基礎回路の設計ができる。
ヒューマン実験:画像処理や生体反応検出による人間計測の基礎を習得し理解できる。
創造実験:個別テーマ実験により応用力の向上を目指し、プレゼンテーションにより実験内容を説明できる。
情報セキュリティ:インシデントの疑似体験実験を通して、仮想ネットワーク上において、情報セキュリティに関する擬似インシデントを体験し、実践での対応策を理解できる。
ネットワークマネジメント:CMSの基本的な取り扱いができ、標準的なWebデザインの設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ソフトウェア実験(1)(B-1) ソフトウェア実験(2)(B-1) ソフトウェア実験(3)(B-1)・画像処理の基本を良く理解し、二値化、濃淡化、平滑化などの処理を的確に実装できる。 ・R言語の基本的なプログラミングを良く理解し、2変量データまでの統計処理が正しくできる。 ・最大勾配法を用いて探索空間内の最適解を推定する事が的確にできる。・画像処理の基本を理解し、二値化、濃淡化、平滑化などの処理を実装できる。 ・R言語の基本的なプログラミングを理解し、2変量データまでの統計処理ができる。 ・最大勾配法を用いて探索空間内の最適解を推定する事ができる。・画像処理の基本を一部しか理解できず、二値化、濃淡化、平滑化などの処理を実装できない。 ・R言語の基本的なプログラミングを一部分しか理解できず、2変量データまでの統計処理ができない。 ・最大勾配法を用いて探索空間内の最適解を推定する事ができない。
ハードウェア実験(1)(C-3) ハードウェア実験(2)(C-3)・VHDLの基本構文と、回路設計手順が理解できる。 ・VHDLを用いて、ある程度複雑な組み合わせ回路が設計できる。・VHDLの基本構文と、回路設計手順が理解できる。 ・VHDLを用いて、基本的な組み合わせ回路が設計できる。・VHDLの基本構文と、回路設計手順が理解できない。 ・VHDLを用いた基本的な組み合わせ回路設計ができない。
ヒューマン実験(1)(D-2) ヒューマン実験(2)(D-2) ヒューマン実験(3)(D-2) ヒューマン実験(4)(D-2)・モーションキャプチャの原理を理解し、人の動きを計測し応用できる。 ・アニメ映像の原理を理解し、CGによる複雑なアニメ映像の再現ができる。 ・アイマークレコーダを用いた視線計測の原理を理解し、応用計測ができる。 ・フリッカを用いた生体反応計測の原理を理解し、応用計測と分析ができる。・モーションキャプチャの原理を理解し、簡単な人の動きを計測できる。 ・アニメ映像の原理を理解し、CGによる簡単なアニメ映像の再現ができる。 ・アイマークレコーダを用いた視線計測の原理を理解し、基本的な計測ができる。 ・フリッカを用いた生体反応計測の原理を理解し、疲労・注意力の測定ができる。・モーションキャプチャの原理と動き計測の基本的事項を理解していない。 ・アニメ映像の原理を理解しておらず、簡単なアニメ映像の再現ができない。 ・アイマークレコーダを用いた視線計測の原理と基本的事項を理解していない。 ・フリッカを用いた生体反応計測の原理と基本的事項を理解していない。
創造実験(D-3)・実験テーマの課題内容を十分理解し、実験テーマの全体構成を把握できる。 ・問題設定および解決のためのアプローチの方法や手順が適切で、かつ工学的な手法により具体的に表現できる。 ・実験で得られた成果を適切に説明できる。 ・実験テーマの解決に向けて計画的に取り組める。・実験テーマの課題内容を理解し、実験テーマの全体構成をほぼ把握できる。 ・問題設定および解決のためのアプローチの方法や手順がほぼ適切で、かつ工学的な手法によりある程度表現できる。 ・実験で得られた成果を説明できる。 ・実験テーマの解決に向けて取り組める。・実験テーマの課題内容を理解できず、実験テーマの全体構成も把握できない。 ・問題設定や解決のためのアプローチの方法、手順が不適切で、工学的な手法による表現ができない。 ・実験で得られた成果を説明できない。 ・実験テーマの解決に向けての取り組みが不十分である。
情報セキュリティ(F-3) ・インシデントの原因が理解でき、ベストな対応をとることができる。・インシデントの原因が予測でき、初期対応がとれる。 ・インシデントの内容が理解できず、初期対応ができない。
ネットワークマネジメント(D-1)・CMSの基本操作を十分理解し、基本機能を十分に活用できる。 ・CMSの基本操作を理解し、基本機能を使うことができる。・CMSの基本操作が理解できず、基本機能もほぼ使えない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ソフトウェア実験では、3年次に比べてより複雑なデータ構造やアルゴリズムとその応用を学び、ソフトウェア開発に必要な知識を習得する。ハードウェア実験では、計算機工学をベースに、VHDLによるハードウェア設計技術の基礎習得を目的とする。ヒューマン実験では、画像処理や生体反応検出による人間計測の基礎を習得する。後半は創造実験として、学科全教員による個別テーマ実験を行うとともに、情報セキュリティ、ネットワークマネジメントに関する演習を行う。
授業の進め方・方法:
前期はソフト、ハード、ヒューマン実験いずれもパソコン室または実験室で演習を行う。前期の実験は班別のローテーションにより実施する。後期は各研究室に配属し、指導教員の元個別の実験テーマに取り組み、実験のまとめとして発表会で発表を行う。同時に、情報セキュリティ、ネットワークマネジメントに関する演習を行う。
注意点:
情報セキュリティおよびネットワークマネジメントに関する演習は、創造実験の一部として実施する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験の目的や概要、評価方法が理解できる。
2週 ソフトウェア実験(1)(B-1) 画像処理の基本を理解し、二値化、濃淡化、平滑化などの処理を実装できる。
3週 ソフトウェア実験(1)(B-1) 画像処理の基本を理解し、二値化、濃淡化、平滑化などの処理を実装できる。
4週 ソフトウェア実験(2)(B-1) R言語の基本的なプログラミングを理解し、2変量データまでの統計処理ができる。
5週 ソフトウェア実験(2)(B-1) R言語の基本的なプログラミングを理解し、2変量データまでの統計処理ができる。
6週 ソフトウェア実験(3)(B-1) 最大勾配法(最急降下法)を用いて探索空間内の最適解を推定する事が出来る。
7週 ソフトウェア実験(3)(B-1) 最大勾配法(最急降下法)を用いて探索空間内の最適解を推定する事が出来る。
8週 ソフトウェア実験(3)(B-1) 最大勾配法(最急降下法)を用いて探索空間内の最適解を推定する事が出来る。
2ndQ
9週 ハードウェア実験(1)(C-3) VHDLの基本構文と、回路設計手順が理解できる。
10週 ハードウェア実験(1)(C-3) VHDLの基本構文と、回路設計手順が理解できる。
11週 ハードウェア実験(2)(C-3) VHDLを用いて、基本的な組み合わせ回路が設計できる。
12週 ハードウェア実験(2)(C-3) VHDLを用いて、基本的な組み合わせ回路が設計できる。
13週 ヒューマン実験(1)(D-2) モーションキャプチャの原理を理解し、人の動きを計測できる。
14週 ヒューマン実験(2)(D-2) アニメ映像の原理を理解し、CGによるアニメ映像の再現ができる。
15週 ヒューマン実験(3)(D-2) アイマークレコーダを用いた視線観測を実践し、視線計測の原理を理解できる。
16週 レポート修正作業
後期
3rdQ
1週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
2週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
3週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
4週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
5週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
6週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
7週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
8週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
4thQ
9週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
10週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
11週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
12週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
13週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
14週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
15週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。
16週 創造実験(D-3) 一般科目や専門科目の履修を通してそれまでに習得している知識や考え方をもとに、指定されたテーマに対して問題解決の方法を学生自ら見つけ出すことができる。また、実験の成果を発表会で発表し、適切なプレゼンテーションができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4前9,前10,前11,前12
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4前9,前10,前11,前12
その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。4
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4前9,前10,前11,前12

評価割合

ソフトウェア実験ハードウェア実験ヒューマン実験創造実験ポートフォリオその他合計
総合評価割合2015155000100
基礎的能力105500020
専門的能力101010500080
分野横断的能力0000000