情報工学基礎演習I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報工学基礎演習I
科目番号 HI2104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 山本 直樹,合志 和洋,小松 一男,藤井 慶

到達目標

(1) Microsoft365、電子メール、LMS(WebClass)などのネットサービスの使い方を理解し、適切に利用できる。
(2) Officeソフトについて、各ソフトウェアの基本的な使い方を理解し、文書等の各種資料を作成できる。
(3) 電気を利用した身近な製品についての基礎知識を身につけることができる。
(4) 回路素子の基礎知識を身につけ、簡単なブロック単位での回路動作を理解し説明できる。
(5) 論理回路やICの基礎知識を身につけ、ブレッドボードを用いて回路を製作し説明できる。
(6) 構想したアプリケーションを協力して制作できる。制作物に関するプレゼンテーション資料と操作説明書を作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
Officeソフトの利用それぞれのソフトウェアを使いこなし、文書や表、プレゼンテーション資料等を短時間で作成できる。それぞれのソフトウェアの基本的な使い方を理解し、文書や表、プレゼンテーション資料等を作成できる。それぞれのソフトウェアを使って所定の時間内に文書や表、プレゼンテーション資料等を作成できない。
ネットワークリテラシーネットワークを使った各種サービス(電子メール、Microsoft365、WebClass、検索エンジン)の使い方を理解し、正しく効率的に活用することが出来る。ネットワークを使った各種サービス(電子メール、Microsoft365、WebClass、検索エンジン)の使い方をある程度理解し、正しく活用することが出来る。ネットワークを使った各種サービス(電子メール、Microsoft365、WebClass、検索エンジン)の使い方を理解できない。
データサイエンス入門ExcelやRを利用して、いろいろな統計データを詳しく説明するグラフが作成できる。ExcelやRを利用して、いろいろな統計データのグラフが作成できる。ExcelやRを利用して、いろいろな統計データのグラフが作成できない。
基礎電気に関する実験実験方法および計測器の使用方法を良く理解して、オームの法則およびキルヒホッフの法則を誤差が少なく確かめることができる。実験方法および計測器の使用方法をほぼ理解して、オームの法則およびキルヒホッフの法則を確かめることができる。実験方法および計測器の使用方法を理解できず、オームの法則およびキルヒホッフの法則を確かめることができない。
電子ブロックの回路理解電子ブロックの取り扱い、基本回路・応用回路の動作を良く理解でき、平均よりかなり多い個数の実験をこなすことができる。電子ブロックの取り扱い、基本回路・応用回路の動作を理解でき、平均的な個数の実験をこなすことができる。電子ブロックの取り扱い、基本回路・応用回路の動作を一部しか理解できず、平均よりかなり少ない個数の実験しかこなせない。
計算機工学Ⅰに関する実験ブレッドボードやICの使い方を理解し、回路を製作することができ、さらに追加課題の回路が製作できる。ブレッドボードやICの使い方を理解し、回路を製作することができる。ブレッドボードやICの使い方を理解できず、回路を製作することができない。
ソフトウェア創作実験構想したアプリケーションを協力して制作できる。制作物に関するプレゼンテーション資料と操作説明書を作成できる。構想したアプリケーションを協力して制作できる。制作物に関するプレゼンテーション資料と操作説明書を作成できる。構想したアプリケーションを協力して制作できない。制作物に関するプレゼンテーション資料と操作説明書を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では、計算機工学Ⅰ(論理回路)、基礎電気学(各種法則確認)、情報リテラシー(アプリの利用、プログラミング)に関する実験および演習を実施する。さらに、学研の電子ブロックを用いた各種電気・電子回路の実験を通して、電気・電子回路の基礎知識を体験的に学習する。
授業の進め方・方法:
専門科目の導入部において、簡単なものづくりやプログラミングを通じて、楽しみながら工学技術に触れさせる。
注意点:
2単位 60時間。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、Teams演習
本授業の授業内容が理解できる。安全マニュアルを読み、安全に配慮すべき点が確認できる。
Teamsの基本的な使い方を実践できる。
2週 WebClass演習 WebClassの基本的な使い方を実践できる。
3週 ビジネスメール演習 ビジネスメールの書き方で電子メールを出すことができる。
4週 Word演習(1) Wordを用いて指定された文章、レイアウトなどを再現できる。
5週 Word演習(2) 同上
6週 Excel演習(1) 表計算ソフトを用いて平均値や最大値などの簡単な計算、グラフ作成などができる。
7週 Excel演習(2) 同上
8週 Web検索(1) 検索エンジンを使って所望の情報を効率よく入手することができる。
2ndQ
9週 Web検索(2) 同上
10週 データサイエンス入門(1)
Excelによるデータ処理
Excelを利用して、いろいろな統計データのグラフを作成できる。
11週 データサイエンス入門(2)
Rによるデータ処理
Rを利用して、いろいろな統計データのグラフを作成できる。
12週 データサイエンス入門(3)
Rによるデータ処理
同上
13週 電子ブロック(1)
基本的な素子の説明と基礎的な回路の実験
電子ブロックを用いた各種電気・電子回路の実験を通して、電気・電子回路の基礎知識を体験的に習得できる。
14週 電子ブロック(2)
基本的な素子の説明と基礎的な回路の実験
同上
15週 電子ブロック(3)
新回路の実験
同上
16週 基礎電気実験の説明 電源、電圧計、電流計の使用方法、実験回路の配線方法について理解できる。グラフの作成方法について理解できる。
後期
3rdQ
1週 基礎電気学Ⅰに関する実験(1)
オームの法則の実験
電気回路における最も基本的な法則であるオームの法則について、簡単な実験を通し理解を深め、併せて測定器の操作することができる。
2週 基礎電気学Ⅰに関する実験(2)
キルヒホッフの実験
並列及び直並列接続したときの各端子間の抵抗の抵抗値をテスタで実測して、計算値と比較することで合成抵抗の求めることができる。また、回路の各部における電流値や電圧値をテスタで実測し、キルヒホッフの法則が実際に成り立っていることを確認して、キルヒホッフの法則を理解できる。
3週 計算機工学Ⅰに関する実験 論理回路の実験(1)
ブレッドボードを使用し、LEDを点灯させる基本回路を構成する。
ブレッドボードの使い方を理解し、LEDを点灯させる基本回路を製作できる。
4週 計算機工学Ⅰに関する実験 論理回路の実験(2)
論理回路ICを用いて、ブレッドボード上に論理回路を構成する。
スイッチ回路とANDゲートを使ってブレットボード上でAND回路の動作確認回路を製作できる。
5週 計算機工学Ⅰに関する実験 論理回路の実験(3)
論理回路ICを用いて、ブレッドボード上に論理回路を構成する。
スイッチ回路とORゲートを使ってブレットボード上でOR回路の動作確認回路を製作できる。
6週 計算機工学Ⅰに関する実験 論理回路の実験(4)
論理回路ICを用いて、ブレッドボード上に論理回路を構成する。
スイッチ回路、ANDゲート、ORゲート、NOTゲートを使ってブレットボード上でドモルガンの定理の動作確認回路を製作できる。
7週 ソフトウェア創作実験(1)
企画・計画
グループで議論し、限られた制約の中で制作可能なアプリケーションを構想できる。
制作に必要な事柄を整理し、役割分担や開発計画をたてられる。
8週 ソフトウェア創作実験(2)
制作
構想したアプリケーションを協力して制作できる。
4thQ
9週 ソフトウェア創作実験(3)
制作
同上
10週 ソフトウェア創作実験(4)
制作・プレゼンテーション準備
構想したアプリケーションを協力して制作できる。制作物に関するプレゼンテーション資料と操作説明書を作成できる。
11週 ソフトウェア創作実験(5)
制作・プレゼンテーション準備
同上
12週 ソフトウェア創作実験(6)
発表
制作物についてプレゼンできる。
13週 報告書の作成 ソフトウェア創作実験について、指定された内容についてまとめることができる。
14週 基礎電気学Ⅰに関する実験(3)
コンデンサの実験
抵抗やインダクタなどのように電気回路における基本的な素子であり、様々な工学製品で使用されているコンデンサについて、特性を測定し、その働きを理解できる。
15週 実験予備日
16週 実験予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前6,前12
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前6,前12
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前6,前12
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。2前6,前12
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7

評価割合

レポート、成果物合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00