日本史

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 日本史
科目番号 LK1302 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 笹山晴生・白石太一郎・佐藤信 他著『詳説日本史』山川出版
担当教員 伊藤 利明

到達目標

1.日本の近代国家成立過程について、理解し説明できる。
2.日本の近代国家としての発展過程について、理解し説明できる。
3.日本の帝国主義政策について、理解し説明できる。
4.軍国主義下の日本と戦期の日本の発展過程について、理解し理解できる。
5.占領政策と戦後の日本の復興過程について、理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
日本の近代国家成立過程の理解日本の近代国家成立過程について、深く理解し、詳しく説明できる。日本の近代国家成立過程についての概略を理解し、だいたい説明できる。日本の近代国家成立過程について、ほとんど理解しておらず、説明できない。
日本の近代国家発展過程の理解日本の近代国家としての発展過程について、深く理解し、詳しく説明できる。日本の近代国家としての発展過程についての概略を理解し、だいたい説明できる。日本の近代国家としての発展過程について、ほとんど理解しておらず、説明できない。
日本の帝国主義政策の理解日本の帝国主義政策について、深く理解し、詳しく説明できる。日本の帝国主義政策についての概略を理解し、だいたい説明できる。日本の帝国主義政策について、ほとんど理解しておらず、説明できない。
軍国主義下の日本の状況の理解軍国主義下の日本と戦期の日本の発展過程について、深く理解し、詳しく説明できる。軍国主義下の日本と戦期の日本の発展過程についての概略を理解し、だいたい説明できる。軍国主義下の日本と戦期の日本の発展過程について、ほとんど理解しておらず、説明できない。
占領下の日本の状況とその後の復興過程の理解占領政策と戦後の日本の復興過程について、深く理解し詳しく説明できる。占領政策と戦後の日本の復興過程についての概略を理解し、だいたい説明できる。占領政策と戦後の日本の復興過程について、ほとんど理解しておらず、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 19世紀後半以降、欧米列強がアジア・アフリカに帝国主義政策を進め、20世紀に入ると帝国主義列強の対立がはじまった。このような時代の中で、アジアでいち早く近代化を達成し、やがて全面戦争への道をたどった日本の軌跡と、その敗戦の中から復興した日本の近現代史を国際関係をからめて学ぶ。
授業の進め方・方法:
 授業は、中学校で習った基礎知識および2年次の世界史の知識をもとに、配布するプリントに沿って進めていく。学生は、授業を聞きながら、プリントの空欄箇所を穴埋めし、必要に応じてメモをとっていく。この授業の目的は以下の点である。
1.日本史に関する興味・関心を高める。
2.我が国と近隣諸国との近現代史について認識を深め、歴史的思考力を養う。
3.国際社会で主体的に生きる民主的・平和的なエンジニアとしての教養を身につける。
注意点:
 国際社会で主体的に生きる民主的・平和的なエンジニアを養成するための科目であり、コアカリキュラムの学習内容である「人間活動と社会」・「文化と社会」・「自己と社会」・「社会の仕組みと公正な社会」・「科学技術と人間」・「国際社会と国際平和」を網羅するものである。
 各期の評価は、各定期試験の成績を積算し、平均して評価する。同様に、総合評価は、各定期試験の成績を積算し、平均して評価する。総合評価で60%以上を得点すれば目標達成とみなす。各定期試験(追試験を含む)を受験しなかった場合の当該試験の評価は、0点とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
開国
鎖国体制の終焉過程と列強との諸条約の内容について、理解し説明できる。
2週 開国の影響 開国後の経済の混乱や将軍継嗣問題、尊王攘夷運動の高揚について、理解し説明できる。
3週 幕府の動揺と倒幕運動 公武合体政策や尊王攘夷運動から倒幕運動が展開され大政奉還に至る過程について、理解し説明できる。
4週 戊辰戦争と明治維新 戊辰戦争の経緯と明治政府の中央集権化政策について、理解し説明できる。
5週 富国強兵・殖産興業 徴兵制や地租改正、官営模範工場の設立などの近代化政策について、理解し説明できる。
6週 文明開化 近代学校制度の導入や神道による国民教化策、西洋の思想の普及活動について、理解し説明できる。
7週 初期の国際関係 初期の条約改正交渉や周辺国との国際関係について、理解し説明できる。
8週 新政府への反乱 征韓論争を契機として士族の反乱と自由民権運動が始まる過程について、理解し説明できる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 答案返却
自由民権運動の高揚
自由民権運動が高まり政党結成へ至る過程について、理解し説明できる。
11週 自由民権運動の激化と衰退
日本帝国憲法の制定
民権運動の激化による運動の衰退と大同団結運動の高揚、および大日本帝国憲法の制定過程と特徴ついて、理解し説明できる。
12週 初期議会の政争
条約改正
初期議会における超然主義をとる政府と民党との対立、および条約改正過程について、理解し説明できる。
13週 日清戦争と三国干渉 日清戦争へ至る過程と三国干渉の影響について、理解し説明できる。
14週 立憲政友会の成立 隈板内閣や立憲政友会成立などの政党政治実現への過程について、理解し説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却
日露戦争
義和団事件から日露戦争へ至る過程について、理解し説明できる。
後期
3rdQ
1週 日露戦争後の国際関係 韓国併合に至る過程や満州経営、列強との関係について、理解し説明できる。
2週 辛亥革命
近代産業の発展
辛亥革命の経緯、および日本の産業と社会問題の発生について、理解し説明できる。
3週 近代文化の発達
第一次護憲運動
明治中期から後期の思想と教育の普及、および第一次護憲運動の展開について、理解し説明できる。
4週 第一次世界大戦 第一次世界大戦がおこる国際情勢、およびそれに乗じた日本の中国進出について、理解し説明できる。
5週 大正デモクラシー 米騒動から原敬内閣の成立、社会運動の勃興、第2次護憲運動について、理解し説明できる。
6週 ワシントン体制 第一次世界大戦終結後のヴェルサイユ体制・ワシントン体制について、理解し説明できる。
7週 恐慌の時代 金融恐慌や昭和恐慌に陥る経緯、および積極外交への転換について、理解し説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却
軍部の台頭
満州事変勃発から満州国建国までの過程、および政党政治の終焉について、理解し説明できる。
10週 第2次世界大戦
日中戦争
第2次世界大戦のおこる国際情勢、および日中戦争の勃発と準戦時体制について、理解し説明できる。
11週 太平洋戦争の勃発 太平洋戦争に突入するまでの日本の外交交渉について、理解し説明できる。
12週 太平洋戦争の終結 太平洋戦争終結までの経緯と国民生活の崩壊について、理解し説明できる。
13週 占領下の日本 QHGの占領政策と日本が主権を回復するまでの過程について、理解し説明できる。
14週 高度経済成長の時代 政治的には55年体制へ、経済的には経済復興から高度経済成長へ変化する過程について、理解し説明できる。
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3前1
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3前13,後1,後2,後4,後6,後7,後9,後10,後11,後12
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後12,後13,後14
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3前7,前13,後2,後6,後7,後9,後10,後11,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000010
専門的能力800000080
分野横断的能力100000010