リベラルアーツ入門

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 リベラルアーツ入門
科目番号 LK2107 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリント配布
担当教員 石田 明男,松尾 かな子,西村 勇也

到達目標

①主体的学習および受動的学習の様態について理解し,自分自身の学習活動を検証することができる。
②継続的・主体的学習スキルについて理解し,自分自身の学習態度や行動を検証することができる。
③複数のメディアを利用して,必要な情報を収集し,整理することができる。
④社会協働やグループ活動,ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルや態度を理解し,自分の行動,特性を検証することができる。
⑤論理的思考力,論理的表現力の考え方や方法について理解し,自分の学習活動や学習成果を検証することができる。
⑥分野横断的能力(リテラシー,コンピテンシー)に関する自分の特性について把握したうえで,その開発について考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
主体的学習・受動的学習主体的学習および受動的学習について理解し,自分自身の学習活動を検証することができる。主体的学習および受動的学習について説明することができる。主体的学習および受動的学習の違いについて理解することができない。
継続的・主体的学習スキル継続的・主体的学習スキルについて理解し,自分自身の学習態度や行動を検証することができる。継続的・主体的学習スキルについて説明することができる。継続的・主体的学習スキルについて理解することができない。
状況に応じた情報の収集・整理複数のメディアを利用して,必要な情報を収集し,整理することができる。必要な情報を収集することができる。必要な情報を収集することができない。
コミュニケーションスキル社会協働やグループ活動,ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルや態度を理解し,自分の行動,特性を検証することができる。社会協働やグループ活動,ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルや態度を説明することができる。社会協働やグループワーク,ディスカッションで求められるコミュニケーションスキルや態度を理解できない。
論理的思考力,論理的表現力論理的思考力,論理的表現力の考え方や方法について理解し,自分の学習活動や学習成果を振り返ることができる。論理的思考力,論理的表現力の考え方や方法について説明することができる。論理的思考力,論理的表現力の考え方や方法が理解できない。
分野横断的能力の開発計画分野横断的能力について理解し,自分の特性を把握したうえで,その開発について考えることができる。分野横断的能力の内容について説明することができる。分野横断的能力の内容について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「リベラルアーツ」関連科目においては、答えが与えられていない問いに対して、新たな解を探求する力を育成する。そのためには、アカデミックスキルやジェネリックスキルに関する知識を有している必要があり、また、必要な情報を組み合わせて利活用する能力、ものごとを分析して論理的・批判的に考察する能力、解を得る過程や解を共有する際に必要な表現力・協働力・コミュニケーション力が求められる。これらの能力を開発し実践的に定着させていくために、当科目では様々な概念についての基礎的な理解を得たうえで、受講者同士で協同しながら異分野の知識を組み合わせて解を見出す体験学習を実施する。関連科目における位置づけとしては、「リベラルアーツ」上位科目を履修していくのに必要な態度を養うものである。
授業の進め方・方法:
複数の教員がオムニバス方式で行う。授業の内容とその方法は、各担当者のシラバスによって実施される。評価の方法は、「学習内容の振り返り」の時間に記入する振り返りシートの記入内容により評価する。また、授業中の取り組み状況を評価に加える場合もある。
課された提出物がすべて提出されているか否かによって、合格/不合格で評価する。
注意点:
難しく考えずに積極的な授業参加をお願いしたい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:主体的学習に向けて 自分のこれまでの学習態度について検証する。自分の行動や態度の特性を振り返る
2週 分野横断的能力(リテラシー,コンピテンシー)を理解する 分野横断的能力(リテラシー,コンピテンシー)について理解し,自分の特性を踏まえて,今後の学習計画を立てる。
3週 教員室の訪問の仕方とメールの書き方、電話のかけ方 コミュニケーションの基礎として、教員室の訪問やメールの書き方、電話のかけ方のマナーを学習する。
4週 学習内容の振り返り 本時までの学習内容をまとめ、自分の取り組みを振り返る。
5週 論理的な英文の書き方・話し方(1) 英語で他者に自分の意見を効果的に伝えるための基本的構成(序論・本論・結論)を学ぶ。
6週 論理的な英文の書き方・話し方(2) 英語で他者に自分の意見を効果的に伝えるための基本的構成(序論・本論・結論)を学ぶ。
7週 数学の答案の書き方 数学の答案を題材に論理的な文章の作成法を学習する。
8週 学習内容の振り返り 本時までの学習内容をまとめ、自分の取り組みを振り返る。
2ndQ
9週 「コミュゲー」を通したコミュニケーション コミュニケーションの基礎として「コミュゲー」を通して自分自身のことを相手に伝えること、相手の話すことについて共感・共有することを学ぶ。
10週 グループで問題解決をする手法 グループワークの手法として、「ブレーンストーミング」と「KJ法」を体験する。
11週 「ペップトーク」を通したコミュニケーション 「ペップトーク」を通して、他者との円滑なコミュニケーションを取ることや自己実現のために自分自身と向き合うことを学ぶ。
12週 学習内容の振り返り 本時までの学習内容をまとめ、自分の取り組みを振り返る。
13週 自分の将来の生活に関することを調べよう 高専卒業後の進路を考え、そこから就職した後の生活に関する経済的な情報収集を通して、社会の仕組みを学ぶ。
14週 「ふりかえり」手法を学ぶ 目標や計画に対する評価のための「ふりかえり」手法として、「KPT」や「YWT」といった手法を体験する。
15週 授業評価アンケートの書き方 授業評価アンケートの書き方を通して、事実を元に自分の要望や希望を他者に伝える方法を学ぶ。
16週 学習内容の振り返り(成果発表・相互評価) 本時までの学習内容をまとめ、自分の取り組みを振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。1前5,前6,前7
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。1前3,前5,前6,前7,前15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。1前3,前5,前6,前9
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。1前3,前5,前6,前9,前10
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。1前7,前10
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。1前5,前6,前9,前10,前11
他者の意見を聞き合意形成することができる。1前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前14,前16
合意形成のために会話を成立させることができる。1前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前16
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。1前4,前5,前6,前8,前9,前10,前12,前14,前16
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。1前13
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。1前13
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。1前13
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる1前4,前8,前12,前16
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。1前5,前6,前7,前10,前14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。1前5,前6,前7
事実をもとに論理や考察を展開できる。1前7,前14,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。1前5,前6,前7,前10,前14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。1前5,前6,前10,前15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。1前15
目標の実現に向けて計画ができる。1前13
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1前13
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。1前13
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。1前4,前5,前6,前8,前10,前12,前16
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。1前4,前5,前6,前8,前10,前12,前16
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。1前9,前11
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。1前13
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。1前1,前2
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。1前1,前2,前11
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。1前1,前2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。1前1,前2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。1前1,前2,前9,前11
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。1
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。1
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。1
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。1
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。1
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
分野横断的能力00001000100