1.微分法…関数とその極限、微分係数、導関数、ネピアの数、合成関数の導関数、対数微分法、逆関数の導関数、関数の連続に関する基本概念を理解し、基本的な計算ができる。
2.微分の応用…接線と法線、関数の増減、極大と極小、関数の最大・最小、不定形の極限、高次導関数、曲線の凹凸、いろいろな関数のグラフ、媒介変数表示と微分法、速度と加速度、平均値の定理に関する基本概念を理解し、基本的な計算ができる。
3.不定積分と定積分…不定積分、定積分の定義、微分積分学の基本定理、定積分の計算に関する基本概念を理解し、基本的な計算ができる。
4.積分の計算…置換積分法、部分積分法に関する基本概念を理解し、基本的な計算ができる。
概要:
1年次開講の数学Iの履修を前提としている。また3年次開講の数学III(微分積分)の基礎科目となる。
特に1年次に学習した関数について理解していることを前提とし、関数の極限、微分法、不定積分と定積分の概念について学習し、工学の分野に広く応用されている微分積分の基本的な計算能力を習得する。
授業の進め方・方法:
基本的に以下のような演習主体の授業とする。
(1)確認試験
(2)授業プリントを用いた授業内容の解説
(3)授業プリントの問を用いた問題演習、課題やポートフォリオの提出
問題を解いてみてわからないところは、学生同士の教え合いや担当者へ質問することにより、自ら積極的に解決してもらう。
単元の最初にはQFTを用いて、学生に問いづくりをしてもらうこともある。
また、授業中に参考資料を提示し、自ら学びを深め、その内容について定期試験で問うことがある。
注意点:
数学IIのうち微分積分については、確認試験及び定期試験(80%)と課題(20%)で評価する。
なお、到達目標を達成できなかった学生に対しては、再学習を課し、その後、再度到達度を確認するための試験を実施することがある。
数学IIは、微分積分と線形代数を単位時間数に対応して1:1で評価し、60%以上で目標達成とする。
年間総合評価が60点に満たない場合は、再提出したレポートや再評価試験にて再評価することがある。再評価でも60点に満たない場合は単位を認定しない。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 関数とその性質
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関数の特徴を幾何学的解釈を用いて説明することができる。
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2週 |
関数の極限
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関数の極限を計算することができる。
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3週 |
微分係数、導関数 |
微分係数、導関数を計算できる。
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4週 |
導関数の性質 |
導関数の性質を用いて、多項式関数の導関数を計算することができる。
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5週 |
三角関数の導関数 指数関数と対数関数の導関数 |
三角関数の導関数を計算することができる。 指数関数と対数関数の導関数を計算できる。
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6週 |
ネピアの数eの性質 |
ネピアの数eの性質を幾何学的解釈を用いて説明することができる。
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7週 |
合成関数の導関数 逆関数の導関数
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合成関数の導関数を計算することができる。 逆関数の導関数を計算することができる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
対数関数の性質を用いた微分法 |
対数関数の性質を用いた微分法を用いて導関数を計算することができる。
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10週 |
逆三角関数とその導関数 関数の連続 |
逆三角関数について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。 関数の連続の概念について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。
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11週 |
接線と法線 関数の増減 |
関数のグラフの接線と法線を計算することができる。 導関数の性質を用いて関数の増減について説明することができる。
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12週 |
極大と極小 関数の最大・最小 |
関数の極大と極小、最大・最小を計算することができる。
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13週 |
不定形の極限 |
ロピタルの定理を用いて、不定形の極限を計算することができる。
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14週 |
高次導関数 曲線の凹凸 |
高次導関数の性質を用いて、曲線の凹凸を計算することができる。
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15週 |
前期定期試験
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16週 |
答案返却 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
いろいろな関数のグラフ |
導関数、高次導関数の性質を用いて、いろいろな関数のグラフを描くことができる。
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2週 |
媒介変数表示と微分法 |
媒介変数表示による関数の導関数を計算することができる。
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3週 |
速度と加速度 平均値の定理 |
導関数、高次導関数を用いて、速度と加速度を計算することができる。 平均値の定理について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。
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4週 |
不定積分 |
不定積分について、基本的な計算をすることができる。
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5週 |
定積分の定義 微分積分学の基本定理 |
定積分の定義について、幾何学的解釈を用いて説明することができる。
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6週 |
定積分の計算 |
定積分について、基本的な計算をすることができる。
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7週 |
問題演習 |
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
いろいろな不定積分の公式 |
いろいろな不定積分の公式を用いて、基本的な計算をすることができる。
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10週 |
置換積分法 |
置換積分法を用いて、計算することができる。
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11週 |
部分積分法 |
部分積分法を用いて、計算することができる。
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12週 |
置換積分法・部分積分法の応用 |
不定積分および定積分を、適切な方法を用いて計算することができる。
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13週 |
いろいろな関数の積分 |
いろいろな関数の不定積分および定積分を、適切な方法を用いて計算することができる。
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14週 |
問題演習 |
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15週 |
後期定期試験 |
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16週 |
答案返却 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | 前1 |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | 前1 |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前1 |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | 前1 |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | 前1 |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | 前1 |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
無理方程式・分数方程式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
1次不等式や2次不等式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
恒等式と方程式の違いを区別できる。 | 3 | 前1 |
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | 前1 |
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 前1 |
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。 | 3 | 前1 |
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。 | 3 | 前1 |
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 前1 |
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。 | 3 | 前1 |
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 前1 |
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | 前1 |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 前1 |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | 前1 |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 前1 |
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。 | 3 | 前1 |
一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | 前1 |
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。 | 2 | 前9 |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 2 | 前9 |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 2 | 前9 |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 2 | 前9 |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 2 | 前9 |
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。 | 2 | 前9 |
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。 | 2 | 前15 |
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。 | 2 | 前15 |
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。 | 2 | 前15 |
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。 | 2 | 前15 |
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。 | 2 | 前15 |
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 2 | 後8 |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 2 | 後15 |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 2 | 後15 |