基礎電気学I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 基礎電気学I
科目番号 HI1101 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高橋寛,加藤修司ほか「電気基礎(上)」コロナ社  加藤修司ほか,「ポイントマスター 電気基礎(上)トレーニングノート」 コロナ社
担当教員 縄田 俊則

到達目標

直流回路においてオームの法則やキルヒホッフの法則を適用して回路方程式を導出し,この式を解いて電流や電圧を求めることができる.電力やそれに伴う発熱現象について理解できる.電池について基本原理を理解した後,静電界を表すのに用いられる物理量(電位・電界の強さ・電気力線・電束・静電容量)を理解でき,その簡単な計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
オームの法則 直列回路,並列回路の計算 ブリッジ回路・オームの法則を理解し基本的な問題が解ける. ・直列回路,並列回路の計算ができる. ・ブリッジ回路による直流回路網の各部の電圧や電流を求める計算ができる.・オームの法則を理解し基本的な問題が解ける. ・直列回路,並列回路の基本的な計算ができる. ・ブリッジ回路による直流回路網の各部の電圧や電流を求める基本的な計算ができる.・オームの法則を理解し基本的な問題が解けない. ・直列回路,並列回路の基本的な計算ができない. ・ブリッジ回路による直流回路網の各部の電圧や電流を求める基本的な計算ができない.
キルヒホッフの法則 導体の抵抗・キルヒホッフの法則による直流回路網の各部の電圧や電流を求める計算ができる. ・導体の抵抗は断面積や長さ,温度に影響を受けることや,その概念が理解でき説明できる.・キルヒホッフの法則による直流回路網の各部の電圧や電流を求める基本的な計算ができる. ・導体の抵抗は断面積や長さ,温度に影響を受けることや,その基本概念が理解できる.・キルヒホッフの法則による直流回路網の各部の電圧や電流を求める基本的な計算ができない. ・導体の抵抗は断面積や長さ,温度に影響を受けることや,その基本概念が理解できない.
電力と電力量 電池 静電気・電気エネルギーと熱エネルギーとの関係を理解し電力や電力量の計算ができる. ・電池の基本原理が理解でき説明できる. ・静電誘導とクーロンの法則の学習を通して帯電現象が理解でき説明できる.・電気エネルギーと熱エネルギーとの基本的な関係を理解し電力や電力量の簡単な計算ができる. ・電池の基本原理が理解できる. ・静電誘導とクーロンの法則の学習を通して帯電現象が理解できる.・電気エネルギーと熱エネルギーとの基本的な関係を理解し電力や電力量の簡単な計算ができない. ・電池の基本原理が理解できない. ・静電誘導とクーロンの法則の学習を通して帯電現象が理解できない.
電界 コンデンサ 放電現象・電気力線や電束,電界の強さ,電界内の電位や電位差が理解でき説明できる. ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の計算ができる. ・放電現象が理解でき説明できる.・電気力線や電束,電界の強さ,電界内の電位や電位差が理解できる. ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の簡単な計算ができる. ・放電現象が理解できる.・電気力線や電束,電界の強さ,電界内の電位や電位差が理解できない. ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の簡単な計算ができない. ・放電現象が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
直流回路と静電界について講義と実験で学び,電気に関する基礎的な知識と技術を習得する.講義では,直流回路と静電界に関する基本的な電気現象について学習し,電気で用いる物理量(電位や電流など)の意味を理解するとともにその使い方に慣れる.
授業の進め方・方法:
本科目では教科書に従い講義を中心に進める.最初に直流回路においてオームの法則やキルヒホッフの法則を適用して回路方程式を導出しこの式を解いて電流や電圧を求めることを学習する.次に電力やそれに伴う発熱現象について理解する.電池について基本原理を理解した後,静電界を表すのに用いられる物理量(電位・電界の強さ・電気力線・電束・静電容量)の理解やその計算方法を学習する.
注意点:
本科目は,電子情報系の技術者にとって非常に重要な基礎科目の一つである.各項目を理解することはもちろんであるが,考え方やその過程を意識して勉強することが大事である.将来のエンジニアになるために必要な思考力を身につけてもらいたい.規定授業時数は60時間である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
電荷と電流,電圧
・本講義の目的,概要および評価方法を理解できる.
・電荷と電流、電圧が理解できる.
2週 オームの法則 ・オームの法則を理解し基本的な問題が解ける.
3週 オームの法則 ・オームの法則を理解し基本的な問題が解ける.
4週 オームの法則 ・オームの法則を理解し基本的な問題が解ける.
5週 直列回路,並列回路の計算 ・直列回路,並列回路の計算ができる.
6週 直列回路,並列回路の計算 ・直列回路,並列回路の計算ができる.
7週 直列回路,並列回路の計算 ・直列回路,並列回路の計算ができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 ブリッジ回路 ・ブリッジ回路による直流回路網の各部の電圧や電流を求める計算ができる.
10週 キルヒホッフの法則 ・キルヒホッフの法則による直流回路網の各部の電圧や電流を求める計算ができる.
11週 キルヒホッフの法則 ・キルヒホッフの法則による直流回路網の各部の電圧や電流を求める計算ができる.
12週 キルヒホッフの法則 ・キルヒホッフの法則による直流回路網の各部の電圧や電流を求める計算ができる.
13週 導体の抵抗 ・導体の抵抗は断面積や長さ,温度に影響を受けることや,その基本概念が理解でき説明できる.
14週 導体の抵抗 ・導体の抵抗は断面積や長さ,温度に影響を受けることや,その基本概念が理解でき説明できる.
15週 導体の抵抗 ・導体の抵抗は断面積や長さ,温度に影響を受けることや,その基本概念が理解でき説明できる.
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 電力と電力量 ・電気エネルギーと熱エネルギーとの関係を理解し電力や電力量の計算ができる.
2週 電力と電力量 ・電気エネルギーと熱エネルギーとの関係を理解し電力や電力量の計算ができる.
3週 電池 ・電池の基本原理が理解でき説明できる.
4週 静電気 ・静電誘導とクーロンの法則の学習を通して帯電現象が理解でき説明できる.
5週 静電気 ・静電誘導とクーロンの法則の学習を通して帯電現象が理解でき説明できる.
6週 静電気 ・静電誘導とクーロンの法則の学習を通して帯電現象が理解でき説明できる.
7週 電界 ・電気力線や電束,電界の強さ,電界内の電位や電位差が理解でき説明できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 電界 ・電気力線や電束,電界の強さ,電界内の電位や電位差が理解でき説明できる.
10週 コンデンサ ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の計算ができる.
11週 コンデンサ ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の計算ができる.
12週 コンデンサ ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の計算ができる.
13週 コンデンサ ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の計算ができる.
14週 コンデンサ ・コンデンサの基本的な仕組みを理解し,合成静電容量の計算ができる.
15週 放電現象 ・放電現象が理解でき説明できる.
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3前2,前3,前4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3前10,前11,前12
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3前5,前6,前7
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2前9
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。2後1,後2
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。1後4,後5,後6
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。1後7,後8,後9
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。1後10,後11
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。1後11,後12,後13
静電エネルギーを説明できる。1後13,後14

評価割合

試験小テストレポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力60101000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000