コンピュータアーキテクチャ

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 コンピュータアーキテクチャ
科目番号 HI305 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 堀桂太郎著 図解コンピュータアーキテクチャ入門第2版 森北出版
担当教員 赤石 仁

到達目標

(1)コンピュータのハードウェア:五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。プロセッサ,メモリシステム,入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 (2)コンピュータシステム:コンピュータシステムの分類,利用形態,信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1:五大装置,プロセッサ五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れ,ノイマン型コンピュータの特徴を説明できる。 プロセッサを実現するために考案された主要な技術と,アセンブラの基礎を説明できる。五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できない。 プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できない。
評価項目2:メモリシステム,入出力装置メモリシステムと入出力を実現するために考案された主要な技術を,具体的な例を挙げて説明できる。メモリシステムと入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。メモリシステムと入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できない。
評価項目3:システム構成デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について,代表的な例を挙げて説明できる。デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できない。
評価項目4:利用形態と処理形態集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。 組み込みシステムなど,実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について,代表例を挙げて説明できる。集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴を説明できる。 組み込みシステムなど,実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴を説明できない。 組み込みシステムなど,実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報工学基礎,計算機工学で学んだ内容を基礎として,コンピュータシステムを構成する諸要素を広範囲にわたって理解するための科目である.
現代のコンピュータシステムは,ハードウェアとソフトウェア両方の機能が深く結びついて構成されている.講義の中心は現代のコンピュータの構成原理となっているノイマン型コンピュータの基本アーキテクチャについて学ぶ.また,ハードウェア設計の基礎となる項目についても,実例や要素技術について詳細にその原理を学習する.
授業の進め方・方法:
講義内容に関連した演習課題を配布するので, その課題を参考にして講義の内容を復習すること.
注意点:
規定授業時数 60

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,コンピュータアーキテクチャとは,コンピュータの歴史 機械式計算機から今日のコンピュータへの歴史を学武と共に, コンピュータアーキテクチャがハードとソフトのトレードオフであることを具体的に説明できる.
2週 ノイマン型コンピュータ(1) ノイマン型コンピュータの基本構成と基本動作が説明できる.
3週 ノイマン型コンピュータ(2) 同上
4週 命令セットアーキテクチャ(1) 制御の中心となる命令セットの役割と命令形式・アドレッシングについて説明できる.
5週 命令セットアーキテクチャ(2) 同上
6週 命令セットアーキテクチャ(3) CASLIIを利用してアセンブラの基礎を学ぶ.
7週 命令セットアーキテクチャ(4) 同上
8週 中間試験
2ndQ
9週 ハーバードアーキテクチャ ハーバードアーキテクチャとノイマン型コンピュータの違い, RISCとCISCの違いについて説明できる.
10週 演算アーキテクチャ(1) データの表現方法と演算アルゴリズムについて説明できる.
11週 演算アーキテクチャ(2) 同上
12週 演算アーキテクチャ(3) 同上
13週 演算アーキテクチャ(4) 同上
14週 演算アーキテクチャ(5) 同上
15週 定期試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 制御アーキテクチャ(1) コンピュータの制御方式について説明できる.
2週 制御アーキテクチャ(2) 同上
3週 メモリアーキテクチャ(1) メモリの階層構造と各種記憶素子について説明できる.
4週 メモリアーキテクチャ(2) 同上
5週 メモリアーキテクチャ(3) 同上
6週 キャッシュメモリと仮想記憶(1) キャッシュメモリの構成方式と仮想記憶の概念及びその実現方法について説明できる.
7週 キャッシュメモリと仮想記憶(2) 同上
8週 中間テスト
4thQ
9週 割り込みアーキテクチャ 割り込みの概念と動作及び実現方法について説明できる.
10週 パイプラインアーキテクチャ(1) 現代のコンピュータの高機能化を支えるパイプライン方式とスーパースカラ方式について説明できる.
11週 パイプラインアーキテクチャ(2) 同上
12週 入出力アーキテクチャ 入出力アーキテクチャの必要性と入出力動作および入出力機器について説明できる.
13週 システムアーキテクチャ OSとプロセスについて説明できる.
14週 ネットワークアーキテクチャ ネットワークの構成方式と関連する機器について説明できる.
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3前2,前3,前9,後1,後2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。1前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後9,後10,後11
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2後3,後4,後5,後6,後7
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。1後12
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。1前1
コンピュータシステム処理形態の面でのコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。1後13,後14
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。1前1,後12,後13,後14
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。2前1,後12,後13,後14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000