システム工学概論

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 システム工学概論
科目番号 HI307 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 大村平:「ORのはなし 経営意思決定のテクニック」日科技連
担当教員 島川 学

到達目標

・オペレーションズリサーチの基本的な手法について概念を理解し,基礎レベルおよび少し応用したレベルの問題を解くことができる.
・グループワーク演習で,メンバーとして協力してグループ活動に参加できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
OR① 線形計画法,動的計画法線形計画法や動的計画法の基礎について理解し,少し応用したレベルの問題を解くことができる.線形計画法や動的計画法の基礎について理解し,基礎レベルの問題を解くことができる.線形計画法や動的計画法の基礎について理解できず,基礎レベルの問題を解くことができない.
OR② 待ち行列,在庫管理,日程計画待ち行列,在庫管理,日程計画の基礎について理解し,少し応用したレベルの問題を解くことができる.待ち行列,在庫管理,日程計画の基礎について理解し,基礎レベルの問題を解くことができる.待ち行列,在庫管理,日程計画の基礎について理解できず,基礎レベルの問題を解くことができない.
OR③ ゲーム理論,意思決定問題ゲーム理論,意思決定問題の基礎について理解し,少し応用したレベルの問題を解くことができる.ゲーム理論,意思決定問題の基礎について理解し,基礎レベルの問題を解くことができる.ゲーム理論,意思決定問題の基礎について理解できず,基礎レベルの問題を解くことができない.
グループワーク演習グループのメンバーとしての役割を理解し,積極的に協力できる. グループのリーダーとしての役割を理解し,積極的に統括できる.ブレインストーミング手法を理解し,実践できる。 マインドマップを用いてアイデアをまとめることができる。 グループで協調的に課題を遂行することができる。 グループでまとめた成果を発表することができる。自分の意見を出すことができない. グループワークに参加できない,または協力できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
システム工学とは,工学・社会・経済・情報などの様々な分野に於ける諸問題をシステムとして捕え,その問題を解決するための思想・技術・手法・理論などを体系化した学問分野です.本科目ではシステム工学の基礎となっているオペレーションズリサーチ(OR)の分野を俯瞰的に学び,我々の身近なところに存在する問題を解決するための基本的な手法を習得することを目的としている.また,協調学習を取り入れたグループワーク演習を行い,協調性やコミュニケーション力,チームワーク力を身につけることを目的とする.
授業の進め方・方法:
前期と後期中間までは教科書に沿って講義を中心に進める.後期中間以降はグループに分かれて演習を行う.与えられた課題についてグループでディスカッションし,解決方法などについてアイデアをまとめ、その成果を発表する.
注意点:
使用する教科書には難しい数式はなく,本校の3年生であれば容易に理解できるレベルである.事前に予習することはもちろん,各単元ごとに練習問題を解くことで理解が深まる.教科書で取り扱われている問題は基礎的な部分に限定されているので,他の専門書を参考にして多くの練習問題を解いて欲しい.
本科目は2単位科目であり,規定授業時数は60時間である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オペレーションズリサーチとは オペレーションズリサーチの目的を説明できる.
2週 線形計画法(1) 線形計画問題をモデル化することができる.
3週 線形計画法(2) 2変数の線形計画問題をグラフから解くことができる.
4週 線形計画法(3) 2変数の線形計画問題をグラフから解くことができる.
5週 線形計画法(4) シンプレックス法を用いて簡単な線形計画問題を解くことができる.
6週 線形計画法(5) シンプレックス法を用いて簡単な線形計画問題を解くことができる.
7週 中間試験
8週 中間試験の解説
2ndQ
9週 動的計画法(1) 最短経路問題を解くことができる.
10週 動的計画法(2) 簡単な動的計画問題を解くことができる.
11週 待ち行列(1) 待ち行列問題をモデル化することができる.
12週 待ち行列(2) 簡単な待ち行列問題を解くことができる.
13週 在庫管理(1) 在庫管理問題をモデル化することができる.
14週 在庫管理(1) 簡単な在庫管理問題を解くことができる.
15週 定期試験
16週 定期試験の解説
後期
3rdQ
1週 日程計画(1) 日程計画問題をアローダイアグラムで表現できる.
2週 日程計画(2) PERT手法を用いてクリティカルパスを求めることができる.
3週 ゲーム理論(1) ゼロ和2人ゲームの利得表を表現することができる.
サドル点を見つけることができる.
4週 ゲーム理論(2) ミニマックス戦略を活用することができる.
5週 意思決定(1) 決定木を表現することができる.
6週 意思決定(2) 期待値原理に基づいて意思決定を行うことができる.
7週 中間試験
8週 中間試験の解説
4thQ
9週 グループワーク演習(1) ブレインストーミング手法を理解し,実践できる.
KJ法やマインドマップを用いて意見をまとめることができる.
グループのメンバーとして協調的に課題を遂行することができる.
10週 グループワーク演習(2) 同上
11週 グループワーク演習(3) 同上
12週 グループワーク演習(4) 同上
13週 グループワーク演習(5) 同上
14週 グループワーク演習(6) 同上
15週 グループワーク演習(7) グループワークの成果を発表することができる.
16週 グループワーク演習(8) 同上

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野コンピュータシステムユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。1後8,後16
プロジェクト管理の必要性について説明できる。1後8,後16

評価割合

試験発表相互評価態度グループワーク成果物合計
総合評価割合7555510100
基礎的能力50000050
専門的能力25000025
グループ協調05551025