線形システム工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 線形システム工学
科目番号 HI513 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 高木章二著「ディジタル制御入門」オーム社出版局
担当教員 小松 一男

到達目標

 電気回路や機械系を状態方程式で表現でき,入力に対する出力の関係をシステム応答ととらえ,簡単なシステム解析ができる.具体的には,線形システム表現方法,伝達関数表現,1次系および2次系の応答,システムの安定性,フィードバック制御が理解でき,教科書の問題が解ける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
線形システムの表現電気回路や機械系を状態方程式で表現でき,システムの伝達関数が導出でき,教科書程度の問題がすべて解け,レポートにまとめることができる.電気回路や機械系を状態方程式で表現でき,簡単なシステムの伝達関数が導出でき,教科書程度の問題が解け,レポートにまとめることができる.電気回路や機械系を状態方程式で表現できない.また,簡単なシステムの伝達関数が導出できず,教科書程度の問題が解けない.
1次および2次システムの応答2次までのシステムを微分方程式で表現でき,オイラー法による線形システムの離散化が理解でき,教科書程度の問題がすべて解け,レポートにまとめることができる.2次までのシステムを微分方程式で表現でき,オイラー法による線形システムの離散化が理解でき,教科書程度の問題が解け,レポートにまとめることができる.2次までのシステムを微分方程式で表現できない.また,オイラー法による線形システムの離散化が理解できない.
2次システムの厳密な離散化2次システムの状態方程式の離散化が理解でき,伝達関数と状態方程式の関係が理解でき,教科書程度の問題がすべて解け,レポートにまとめることができる.2次システムの状態方程式の離散化が理解でき,伝達関数と状態方程式の関係が理解でき,教科書程度の問題が解け,レポートにまとめることができる.2次システムの状態方程式の離散化が理解できない.また,伝達関数と状態方程式の関係が理解できない.
システムの安定問題とフィードバック制御システムの安定判別方法が理解でき,可制御性,可観測性,フィードバック制御について理解でき,教科書程度の問題がすべて解け,レポートにまとめることができる.システムの安定判別方法が理解でき,可制御性,可観測性,フィードバック制御について理解でき,教科書程度の問題が解け,レポートにまとめることができる.システムの安定判別方法が理解できない.また,可制御性,可観測性,フィードバック制御について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気回路やメカトロニクスなどをシステムと捉えて,コンピュータによりシミュレーションする方法を学ぶ.また,システムにさまざまな入力を加えた場合のシステム応答,線形システムの離散化などのシミュレーション技術,システムの安定問題,フィードバック制御について学ぶ.
授業の進め方・方法:
講義を行った後コンピュータを使った演習を行いレポートにしてまとめる.定期試験はなし.提出されたレポートで評価する.
注意点:
規定授業時数: 2単位科目 60時間.
本科目はレポート作成のため放課後・家庭で60時間の自学自習が求められます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 線形システムの表現(1) 電気回路や機械系を状態方程式で表現できる.
2週 線形システムの表現(2) 同上
3週 線形システムの表現(3) 簡単なシステムについてラプラス変換して伝達関数を求められる.
4週 線形システムの表現(4) 同上
5週 1次システムの応答(1) 1次システムの応答が理解できる.
6週 1次システムの応答(2) 同上
7週 1次システムの応答(3) 1次システムの離散化システムについて理解できる.
8週 1次システムの応答(4) 1次システムの応答のシミュレーションについて理解できる.
2ndQ
9週 2次システムの応答(1) 2次システムの状態方程式が理解できる.
10週 2次システムの応答(2) 2次システムの応答が理解できる.
11週 2次システムの応答(3) 同上
12週 2次システムの応答(4) 2次システムの離散化システムについて理解できる.
13週 2次システムの応答(5) 同上
14週 2次システムの応答(6) 2次システムの応答のシミュレーションについて理解できる.
15週 2次システムの応答(7) 2次システムの応答のシミュレーションについての問題が解ける.
16週 2次システムの応答(8) 同上
後期
3rdQ
1週 2次システムの厳密な離散化(1) 2次システムの伝達関数と状態方程式の関係が理解できる.
2週 2次システムの厳密な離散化(2) 同上
3週 2次システムの厳密な離散化(3) 2次システムの状態方程式の解の導出ができる.
4週 2次システムの厳密な離散化(4) 2次システムの厳密な離散化システムについて理解できる.
5週 2次システムの厳密な離散化(5) 同上
6週 2次システムの厳密な離散化(6) 2次システムの厳密な離散化システムを用いたシミュレーションについての問題が解ける.
7週 2次システムの厳密な離散化(7) 同上
8週 2次システムの厳密な離散化(8) 同上
4thQ
9週 システムの安定問題とフィードバック制御(1) 連続時間系のシステムの安定判別方法が理解できる.
10週 システムの安定問題とフィードバック制御(2) 同上
11週 システムの安定問題とフィードバック制御(3) 可制御性について理解できる.
12週 システムの安定問題とフィードバック制御(4) 可観測性について理解できる.
13週 システムの安定問題とフィードバック制御(5) 状態フィードバックについて理解できる.
14週 システムの安定問題とフィードバック制御(6) 制御システムの制御則を構成できる.
15週 システムの安定問題とフィードバック制御(7) 制御システムのシミュレーションについての問題が解ける.
16週 システムの安定問題とフィードバック制御(8) 同上

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。3前8,前14,前15,前16,後6,後7,後8,後15,後16
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。3前8,前14,前15,前16,後6,後7,後8,後15,後16

評価割合

レポート発表相互評価態度合計
総合評価割合100000100
基礎的能力00000
専門的能力100000100