応用数学II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学II
科目番号 HI515 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 人間情報システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 プリント配布
担当教員 石原 秀樹

到達目標

この授業では、3年次までのベクトル、行列の計算の内容をさらに深めるために、現代数学で多用される線形空間の概念を導入し、行列の標準化、内積空間を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
線形空間・線形写像線形空間・線形写像を理解し、基底・行列表示・核・像の計算ができ応用できる。線形空間・線形写像を理解し、基底・行列表示・核・像の計算ができる。線形空間・線形写像を理解し、基底・行列表示・核・像の計算ができない。
固有値・行列の標準化固有値・行列の標準化を理解し応用できる。固有値・行列の標準化を理解し計算できる。固有値・行列の標準化を理解し計算できない。
内積空間と正規直交系・直交変換内積空間と正規直交系・直交変換を理解し応用できる。内積空間と正規直交系・直交変換を理解し計算できる。内積空間と正規直交系・直交変換を理解し計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年次までのベクトル、行列の計算の内容をさらに深めるために、線形空間を定義し、行列の標準化、内積空間を学習する。
授業の進め方・方法:
基本事項をまとめたプリントを配布し、解説した後、問題演習を行う。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列計算の復習 行列の和、積、逆行列等の計算ができる。
2週 線形方程式の解の性質 線形方程式の解の性質を理解し、計算できる。
3週 行列式の定義、性質 行列式の定義、性質を理解し、計算できる。
4週 線形独立、従属の定義、性質 線形独立、従属の定義、性質を理解し、計算できる。
5週 固有値、固有ベクトル、行列の対角化 固有値、固有ベクトル、行列の対角化を理解し、計算できる。
6週 線形空間の定義 一般的な線形空間の定義を理解し、適用できる。
7週 部分空間 部分空間の定義を理解し、計算できる。
8週 線形空間の直和 線形空間の直和を理解し、計算できる。
2ndQ
9週 前期中間試験 前期中間試験
10週 線形独立、従属の定義、性質 線形独立、従属の定義、性質を理解し、計算できる。
11週 基底の定義、性質 基底の定義、性質を理解し、計算できる。
12週 線形空間の次元 線形空間の次元を理解し、計算できる。
13週 線形写像の定義、性質 線形写像の定義、性質を理解し、計算できる。
14週 写像の全射、単射、同形 写像の全射、単射、同形を理解し、計算できる。
15週 線形写像の行列表示 線形写像の行列表示を理解し、計算できる。
16週 演習 演習
後期
3rdQ
1週 写像の核と像の定義 写像の核と像の定義を理解し、計算できる。
2週 線形写像の核と像の性質 線形写像の核と像の性質を理解し、計算できる。
3週 線形変換、固有空間 線形変換とその固有空間を理解し、計算できる。
4週 固有多項式、最小多項式 固有多項式、最小多項式を理解し、計算できる。
5週 正方行列の三角化 正方行列の三角化を理解し、計算できる。
6週 ケーリーハミルトンの定理 ケーリーハミルトンの定理を理解し、計算できる。
7週 べき零行列の標準化 べき零行列の標準化を理解し、計算できる。
8週 ジョルダン標準形 ジョルダン標準形を理解し、計算できる。
4thQ
9週 後期中間試験 後期中間試験
10週 一般固有空間 一般固有空間を理解し、計算できる。
11週 正方行列の標準化 正方行列の標準化を理解し、計算できる。
12週 内積空間の定義、性質 内積空間の定義、性質を理解し、計算できる。
13週 正規直交系の定義、性質 正規直交系の定義、性質を理解し、計算できる。
14週 シュミットの直交化法 シュミットの直交化法を理解し、計算できる。
15週 直交変換の定義、性質 直交変換の定義、性質を理解し、計算できる。
16週 演習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000