概要:
身の回りには様々な物質がある。その物質の構成や性質,変化を調べるのが化学である。まず,物質を分類し物質の成り立ちについて理解を深める。次に原子の構造を理解し,各元素の分類方法について学ぶ。また,物質は,原子・分子・イオンという小さな粒子からできていることを学習し,それらが結合して物質になるときの化学結合のしくみと性質について学ぶ。次に,原子・分子の質量を簡単に表す方法(物質量)および化学反応における量的関係について学ぶ。ここまで学習した後,酸・塩基の基本的な性質や,これらの中和反応について学ぶ。最後に,物質の燃焼,金属の酸への溶解,電池や電気分解などの身のまわりで起こる酸化・還元反応について電子の授受に基づいて説明できることを学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に授業を進め,必要に応じて問題演習や演示実験を行う。化学を勉強することにより,つくり出されたさまざまな物質についての理解を深め,普段見慣れている物質や現象についてどうなっているのか,化学的な見方ができることを目標とする。
注意点:
*4回の定期試験の結果を90%,課題レポート等の結果を10%で評価する。
*合格点に満たない者には,再試験を実施することがある。
教科書,問題集,参考書を十分に活用する。予習・復習と問題演習を繰り返していく。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
[人間生活の中の化学]化学とその役割 |
代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。
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2週 |
[物質の探求、純物質と混合物]化合物と元素、物質の三態 |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。純物質と混合物の区別が説明できる。混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。水の状態変化が説明できる。物質の三態とその状態変化を説明できる。ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。
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3週 |
[原子の構造と元素の周期表]原子の構造 |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。同位体について説明できる。放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。
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4週 |
[原子の構造と元素の周期表]元素の周期律と元素の性質 |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。価電子の働きについて説明できる。
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5週 |
[化学結合]イオン結合、共有結合 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。イオン結合、共有結合について説明できる。
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6週 |
[化学結合]金属結合 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。
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7週 |
[化学結合]化学結合の物質の分類・用途 |
金属の性質を説明できる。
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8週 |
〔中間試験〕 |
これまでの内容を理解し説明できる。
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2ndQ |
9週 |
[物質量と化学反応式]原子量・分子量・式量 |
原子の相対質量が説明できる。天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。
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10週 |
[物質量と化学反応式]物質量1 |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。
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11週 |
[物質量と化学反応式]物質量2 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。
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12週 |
溶液の濃度 |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。
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13週 |
[化学反応式と量的関係]1 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。
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14週 |
[化学反応式と量的関係]2 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。
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15週 |
[化学反応式と量的関係]3 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。
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16週 |
前期期末試験 |
これまでの内容を理解し説明できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
[酸と塩基]酸と塩基 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。
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2週 |
[酸と塩基]酸と塩基 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。
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3週 |
[酸と塩基]水素イオン濃度とpH |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。
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4週 |
[酸と塩基]中和反応と塩の生成1 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。
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5週 |
[酸と塩基]中和反応と塩の生成2 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。
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6週 |
[酸と塩基]中和滴定1 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。
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7週 |
[酸と塩基]中和滴定2 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。
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8週 |
〔中間試験〕 |
これまでの内容を理解し説明できる。
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4thQ |
9週 |
[酸化還元反応]酸化と還元1 |
酸化還元反応について説明できる。
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10週 |
[酸化還元反応]酸化と還元2 |
イオン化傾向について説明できる。
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11週 |
[酸化還元反応]酸化剤と還元剤 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。
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12週 |
[酸化還元反応]金属の酸化還元反応 |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。
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13週 |
[酸化還元反応]酸化と還元、酸化剤と還元剤 |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。
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14週 |
[酸化還元反応]金属の酸化還元反応 |
一次、二次電池の種類を説明できる。
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15週 |
[酸化還元反応]さまざまな酸化還元反応 |
電気分解反応を説明できる。電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。ファラデーの法則による計算ができる。
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16週 |
[後期期末試験] |
これまでの内容が理解し説明できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 3 | 前1 |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | 前1 |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 3 | 前2 |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前2 |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前2 |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 3 | 前2 |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 3 | 前2 |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | 前2 |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | 前2 |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | 前2 |
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | 前2 |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | 前2 |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | 前3 |
同位体について説明できる。 | 3 | 前3 |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | 前3 |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | 前4 |
価電子の働きについて説明できる。 | 3 | 前4 |
原子のイオン化について説明できる。 | 3 | 前5 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | 前5 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 3 | |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 3 | 前5 |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | 前5 |
イオン結合について説明できる。 | 3 | 前5 |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | 前5 |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | 前5 |
共有結合について説明できる。 | 3 | 前5 |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | 前5 |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | 前6 |
金属の性質を説明できる。 | 3 | 前7 |
原子の相対質量が説明できる。 | 3 | 前9 |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 3 | 前9 |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | 前10 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | 前11 |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | 前13 |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | 前14 |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | 前15 |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | 前12 |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | 前12 |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | 前12 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 3 | 後1 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 3 | 後2 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 3 | 後2 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後7 |
中和反応がどのような反応であるか説明できる。 | 3 | |
中和滴定の計算ができる。 | 3 | |
酸化還元反応について説明できる。 | 3 | 後9 |
イオン化傾向について説明できる。 | 3 | 後10 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 3 | 後11 |
ダニエル電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 後12 |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 3 | 後13 |
一次電池の種類を説明できる。 | 3 | 後14 |
二次電池の種類を説明できる。 | 3 | 後14 |
電気分解反応を説明できる。 | 3 | 後15 |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 3 | 後15 |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 3 | 後15 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | 後1 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | 後1 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | 後1 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | 後1 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | 後1 |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | 後1 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | 後1 |
試薬の調製ができる。 | 3 | 後1 |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | 後1 |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | 後1 |