応用情報処理I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用情報処理I
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料,LMS
担当教員 小島 俊輔,山下 徹

到達目標

1.基本的なアルゴリズムで記述されたプログラムを理解し記述することができる.
2.現実世界の事象をシミュレートする100行程度のプログラムを関数を使って記述できる.
3.コンピュータグラフィックスを使用して計算結果をわかりやすく表示することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1探索や整列など基本的なアルゴリズムのプログラムを資料などを参考にすることなく記述できる探索や整列など基本的なアルゴリズムのプログラムを資料などを参考にして記述することができる基本的なアルゴリズムの動作を説明できない
評価項目2現実世界の事象をシミュレートするプログラムを適切な大きさの関数に分割して記述できる現実世界の事象をシミュレートするプログラムを資料などを参考にして記述できる現実世界の事象とプログラムとの対応関係が理解できない
評価項目3計算結果をアニメーションCGなどによりわかりやすく描画するプログラムを記述することができる計算結果をCGで描画するプログラムを記述することができるCGプログラムの動作を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
プログラムによる具体的な問題の解決手法を学ぶ.多くの例題を通したプログラムの作成方法に慣れてもらい,プログラミングにおける考え方の基礎を固める.プログラムの基礎的な事柄から徐々に発展し,数学関数や公式,物理法則などを利用した現実世界の問題についてのシミュレーションを行い,結果をグラフィックスを用いて表示する.
授業の進め方・方法:
講義はすべて反転授業にて実施する.基礎的な動作をするプログラムを資料とビデオにより解説するので,必ず自宅学習してくること.講義の時間は基本的なプログラムの動作をペアワークやグループワークなどで確認し,課題に取り組んでもらう.さらに余力のある学生は,応用問題や発展問題に挑戦する.
注意点:
プログラムを表面的に眺めるのではなく,動作を深く考えることが必要である.課題プログラムを作成する際は,資料のサンプルプログラムを自力で書き直してみること.プログラムの動作や計算の過程を理解した上で記述することが肝要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
複数の制御構造の組み合わせ
2年生で学習した if,for,while,関数など,複数の制御構造を組み合わせたプログラムについて復習する
2週 座標変換とベクトルの取り扱い 座標系やベクトルの概念を理解し直交座標や極座標変換プログラムを記述できる
3週 コンピュータグラフィックス(1) 座標変換を用いてCG画像を自在に描画できる
4週 コンピュータグラフィックス(2) 描画タイミングを考慮したアニメーション効果を持つCG画像を描画できる
5週 ヒートマップ(1) 数値情報を色情報に変換し可視化することができる
6週 ヒートマップ(2) ヒートマップを利用した基礎的なプログラムを記述することができる
7週 ヒートマップ(3) ヒートマップを実際の数値計算シミュレーションに使用することができる
8週 TCP通信アプリケーション(1) サーバ・クライアントモデルの基本的な概念と通信プログラムの作成方法を理解する
2ndQ
9週 TCP通信アプリケーション(2) 基礎的なサーバ・クライアントアプリケーションを記述することができる
10週 TCP通信アプリケーション(3) エラーや遅延を考慮した通信プログラムを記述できる
11週 オブジェクト指向プログラミング(1) オブジェクト指向の概念を理解する
12週 オブジェクト指向プログラミング(2) クラスやオブジェクトを用いたプログラムを記述することができる
13週 オブジェクト指向プログラミング(3) コンテナを使用してスタック,キュー,リストなど基本的なデータ構造を利用できる
14週 浮動小数点数の誤差と数値計算 誤差を踏まえたプログラムを記述でき,ニュートン法や二分法などの数値計算に利用することができる
15週 〔前期期末試験〕
16週 試験問題の返却と解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。3
定数と変数を説明できる。3
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。3
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。3
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。3
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。3
条件判断プログラムを作成できる。3
繰り返し処理プログラムを作成できる。3
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力3020000050
専門的能力2030000050
分野横断的能力0000000