概要:
物理学を学ぶことは,すべての技術者にとって必須であり,また,新しい技術を開発していくためにも,無くてはならない知識である.「工学」とは,物理学で得られた知見を,実際に身の回りにある様々なものに,役に立つ形で応用していく学問である.そのため,本校でも学年を通じて物理学が基礎科目として開講されている.
授業の進め方・方法:
物理学は,自然界の法則を理解し,それを数式で記述していく学問である.そのため,複雑な方程式を解くことに尽力するあまり,本質的なことに考えが及ばなくなりがちである.そこで本授業では,なるべく物理の現象の理解に重点を置いた内容となるよう努めていきたい.また,それらから得られた知識が,モノづくりにどのように応用されているかを理解できるように,実際の例を交えて解説していきたい.
注意点:
毎回,次回の講義の予告を行うのでその概要を事前に確認しておく.授業後は関連する内容や背景等を調べ広く知識を蓄えると共に,授業で実施した内容がいろいろな場面で活用できるように定着を図る.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 3 | 前11,前12 |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 3 | 前11 |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | 前10 |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | 前12 |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | 前12,前13,前14 |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 3 | 前1 |
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 3 | 前4 |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 3 | 前7,前9 |
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。 | 3 | 前2,前3 |
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | 前6 |
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | 前6 |
自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 3 | |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 3 | |
化学(一般) | 化学(一般) | ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。 | 3 | |
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。 | 3 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | |
同位体について説明できる。 | 3 | |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | |
価電子の働きについて説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 4 | |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 4 | |
原子の構造を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 4 | |
電力 | 電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 3 | |