数理解析

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数理解析
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高専テキストシリーズ 確率統計 上野健爾監修 森北出版
担当教員 小田 明範

到達目標

1.平均値,標準偏差,ヒストグラム,確率分布などの基本を理解し,計算できる.
2.正規分布等について理解し,推定・検定等の統計処理に利用することができる.
3.2変数の実験データ等から,相関や回帰直線などを求めることができる.
4.表計算ソフトを利用して確率・統計的な課題を解く方法について理解し,活用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.平均値,標準偏差,ヒストグラム,確率分布などの基本を理解し,計算できる.自ら収集した資料やデータについて,自分の知識を活かし,平均値,標準偏差,ヒストグラム,確率分布などの基本的統計量を求めることができる.与えられた資料やデータについて,自分の知識をもとに,指示された方法で,基本的な統計量を求めることができる.自分の知識をもとに,指示された方法で,基本的な統計量を求めることができない.
2.正規分布等について理解し,推定・検定等の統計処理に利用することができる.自ら収集した資料やデータについて,自分の知識を活かし,推定・検定などの処理を行うことができる与えられた資料やデータについて,自分の知識をもとに,指示された方法で,推定・検定などの処理を行うことができる.自分の知識をもとに,指示された方法で,推定・検定などの処理を行うことができない.
3.2変数の実験データ等から,相関や回帰直線などを求めることができる.自ら収集した資料やデータについて,自分の知識を活かし,相関・回帰などの処理を行うことができる.与えられた資料やデータについて,自分の知識をもとに,指示された方法で,相関・回帰などの処理を行うことができる.自分の知識をもとに,指示された方法で,相関・回帰などの処理を行うことができない.
4.表計算ソフトを利用して確率・統計的な課題を解く方法について理解し,活用できる.自ら収集した資料やデータについて,自分の知識を活かし,確率統計処理を行うことができる.与えられた資料やデータについて,自分の知識をもとに,指示された方法で,確率統計処理を行うことができる.自分の知識をもとに,指示された方法で,確率統計処理を行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまで学んだ様々な数学の内容を工学的に利用できる力を養成することを目標に,ここでは確率・統計学を中心にした内容について,その活用法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・講義ごとに「まとめ」として簡単な課題を提示する。次回の講義で解説するので、それまでに整理しておくこと。
・毎回,次回の講義予告をするので,教科書の該当する箇所を読んでくること。
注意点:
表計算ソフトEXCELの扱いに早く慣れ,具体的な卒研等の実験結果の整理や統計処理に適用してみることで理解を深めるとよい.
質問にはいつでも応じるので自由に来室されたし.(空き時間等は教員室入口の予定表に掲示)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 データの整理 度数分布表とヒストグラム、離散型変数と離散型変量が理解できる。
2週 データの整理 代表値として、平均値、メディアンやモード、平均の性質を理解できる。
3週 分散と標準偏差 分散・標準偏差を理解し実際の問題で適切に計算できる。分散・標準偏差の性質やデータの変換を説明できる。
4週 2次元のデータ 散布図と相関の関係を理解し相関係数を計算できる。
5週 回帰直線 回帰直線を理解し求めることができる。相関係数と回帰直線の関係を説明できる。
6週 確率/離散的な確率 試行と事象を説明できる。
7週 確率の意味と性質 確率の性質、反復試行を説明できる。
8週 条件付き確率 条件付き確率、乗法の加法定理、事象の独立を説明できる。
2ndQ
9週 確率変数と確率分布 確率型確率変数と確率分布、連続型確率変数を理解する。
10週 確率変数の平均と分散 確率変数の平均と分散、確率関数の関数の平均、分散・標準偏差などを適切に計算できる、
11週 二項分布とポアソン分布 二項分布とポアソン分布ついて理解し、それらの平均や分散を計算できる。
12週 演習 演習問題によりこれまでの内容を復習する。
13週 〔期末試験〕
14週 答案返却・解答,授業のまとめ
15週 正規分布 正規分布を理解し、その標準化を説明できる。
16週 二項分布と正規分布の関係 二項分布と正規分布の関係を説明し実際の問題に適用できる。
後期
3rdQ
1週 2次元確率変数 2次元確率変数の和や差の平均と分散を理解し、適切に計算できる。
2週 統計量と標本分布 全数調査と標本調査、標本平均の平均と分散、標本分散の平均について理解し、適切に計算できる。
3週 統計量と標本分布/中心極限定理 正規分布の再生性や中心極限定理、二項母集団と母比率について説明できる。
4週 統計量と標本分布/χ2分布 χ2分布について理解し、表を用いて適切に計算できる。
5週 統計量と標本分布/t分布 t分布について理解し、表を用いて適切に計算できる。
6週 統計的推定/点推定 点推定や母平均の区間推定について理解し、適切に推定できる。
7週 統計的推定/点推定 母平均の区間推定について理解し、適切に推定できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却・解答、授業のまとめ
10週 統計的推定/点推定 母比率の区間推定について理解し、適切に推定できる。
11週 統計的推定 推定に関する演習問題にとりくみ、理解を深める
12週 統計的検定/仮説の検定 仮説の検定の考え方について理解し、適切に説明できる。
13週 統計的検定/母平均の検定 母平均の検定について理解し、両側検定、片側検定等において、適切に検定できる。
14週 統計的検定/母比率の検定 母比率の検定や母分散の検定について理解し、これらを利用して適切に検定できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答、授業のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前6,前7
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3前8
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前1,前2,前3
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3前4,前5,後1
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000