情報技術演習II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報技術演習II
科目番号 0097 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 AIリテラシーの教科書,浅岡伴夫他著(東京電機大学出版局),LMS資料,演習課題
担当教員 小島 俊輔

到達目標

データ・AI技術により社会や日常生活が大きく変化しており,社会の課題を解決できる基本的なツールであることを説明できる.
データ・AI技術の利活用の現場では複数の技術が組み合わされて実現していることを,具体的な事例をもとにして説明できる.
データ・AI技術を利活用する際に求められるモラルや倫理について理解しており,データを守るために必要な事項を説明できる.
データ・AI技術の利活用に必要な基本的なスキル(データの取得,可視化,分析)を使うことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
データ・AI技術により社会や日常生活が大きく変化しており,社会の課題を解決できる基本的なツールであることを説明できる.データ・AI技術を用いた新たなサービスを提案できる.日常生活においてどのような変化が起きているのか,具体的な事例を交えて説明できる.日常生活においてどのような変化が起きているのか,具体的な事例を交えて説明できない.
データ・AI技術の利活用の現場では複数の技術が組み合わされて実現していることを,具体的な事例をもとにして説明できる.データ・AIで用いられている技術を具体的に説明するとともに,新たな仕組みを自ら調査することができる.データ・AIで用いられている技術を具体的に説明できる.データ・AIで用いられている技術を説明できない.
データ・AI技術を利活用する際に求められるモラルや倫理について理解しており,データを守るために必要な事項を説明できる.データ・AI技術を利活用する際のモラルや倫理を理解し,新たな問題に対して適用することができる.データ・AI技術を利活用する際のモラルや倫理を他人に説明できる.データ・AI技術を利活用する際のモラルや倫理を他人に説明できない.
データ・AI技術の利活用に必要な基本的なスキル(データの取得,可視化,分析)を使うことができる.基本的なスキル(データの取得,可視化,分析)や機械学習ライブラリを使って基本的なAIプログラムを記述することができる.データの取得,可視化,分析など基本的なスキルや機械学習ライブラリに関する知識がある.データの取得,可視化,分析など基本的なスキルがない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在,AI技術を活用する国際競争において我が国は後れを取っている状況であり,政府がとりまとめた「AI戦略2019」においても我が国のAI教育を充実すべきであると結論している.それを受け,内閣府・文部科学省・経済産業省はすべての高専や大学において「数理・データサイエンス・AI教育」の取り組みを推奨し,また,教育を認定する制度も開始された.本科目は,この教育プログラムにおける教育目標を網羅的に学習するものであり,AIとは何か,AIリテラシーとは何かを理解するとともに,その基本原理や活用法の習得を目指す.
授業の進め方・方法:
内閣府・文部科学省・経済産業省が取りまとめた「数理・データサイエンス・AI教育」の学習内容・学習目標に沿って15回の授業で構成する.教科書に沿って内容を一通り説明した後,各週ごとに理解を深めるための演習を実施する予定である.データサイエンス・AIは社会で今後ますます利用範囲が拡大するテクノロジーである.一方で,AIについて正しく理解し説明できる人は少ない.AIに仕事が奪われるかもしれない,AIに仕事を任せて楽がしたい,といった話をする前に,まずはこのこのAIリテラシー教育を通してAIで解決できそうな分野とそうでない分野を区別し,AIの今後について見極めてほしい.
注意点:
AIに関連する話題は多岐に及んでおり,非常に広範囲である.そのため各週の解説も広く浅くなりがちである.
さらに深く学習したい学生は,本講義を足掛かりとして自分で調べることを推奨する.
〇自学について
(事前学習)
事前に配布した授業資料を読んでおくこと.
(事後学習)
各週ごとにWebClassでAIに関する最新情報の調査や自身の考えをまとめる課題を提示するので,次回授業開始前までに対応すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 AIとは何か?AIリテラシーとは何か? AIリテラシーとは何かを説明できる
2週 AIの起源と3回のAIブームの本質 AIの第1次ブーム,第2次ブーム,第3次ブームが説明できる
3週 現在のAIの実力とシンギュラリティ 現在のAIの実力と限界について説明できる
4週 AIによる人間の仕事の代替 AIができる仕事,できない仕事を分類できる
5週 AIの実体と構成要素の体系的な理解 機械学習,ディープラーニング,ニューラルネットといったキーワードを説明できる
6週 機械学習の本質と基本原理 機械学習の基本原理について説明できる
7週 ニューラルネットワークの概要とポイント ニューラルネットワークの原理について説明できる
8週 ディープラーニングの概要とポイント ディープラーニングと機械学習の違いについて説明できる
4thQ
9週 失敗しないためのAIプロジェクト全体像の理解 AIプロジェクトを成功させるために注意すべき点を説明できる
10週 AI開発でよくつかわれる言語とライブラリの特徴 AIで使用されている代表的なライブラリを使ったプログラムが実行できる
11週 Pythonを利用して簡単なプログラムを作成してみよう Colabを用いてPython による機械学習プログラムを記述し実行できる
12週 AIの活用に不可欠なデータサイエンスの基本 データサイエンスとAIの関係を説明できる
13週 AIに関する様々な社会的課題 AIを活用する際の倫理的な問題について説明できる
14週 キャリア形成プランによるAIリテラシーの向上 自身のAIキャリア形成について考えることができる
15週 [期末試験]
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。4
定数と変数を説明できる。4
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。4
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。3
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4
条件判断プログラムを作成できる。4
繰り返し処理プログラムを作成できる。4
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合504001000100
基礎的能力0000000
専門的能力504001000100
分野横断的能力0000000