機械振動学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械振動学
科目番号 0101 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「演習で学ぶ機械力学」 小寺ほか著 森北出版 / 「振動工学 解析から設計まで」 背戸ほか著
担当教員 柿ヶ原 拓哉

到達目標

・多自由度の振動に対する基本的な考えができる。
・連続体としての弦の振動が理解できる。
・棒,はりの振動が理解できる。
・膜の振動が理解できる。
・回転体の振動が理解できる。
・機械部品の振動および制御が理解できる。
・エネルギー式による振動の解法が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
多自由度系の振動多自由度系の振動について理解し,説明できる.多自由度系の振動について理解できる.多自由度系の振動について理解できない.
連続体(弦,棒のたて振動,梁の横振動,回転体,膜)の振動連続体(弦,棒のたて振動,梁の横振動,回転体,膜)の振動について理解し,説明できる.連続体(弦,棒のたて振動,梁の横振動,回転体,膜)の振動について理解できる.連続体(弦,棒のたて振動,梁の横振動,回転体,膜)の振動について理解できない.
連続体の振動に対する制御法連続体の振動に対する制御法について理解し,説明できる.連続体の振動に対する制御法について理解できる.連続体の振動に対する制御法について理解できない.
エネルギー式を用いた連続体の振動解析エネルギー式を用いた連続体の振動解析を理解し,説明できる.エネルギー式を用いた連続体の振動解析を理解できる.エネルギー式を用いた連続体の振動解析を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械系のエンジニアとして不可欠な素養となる機械振動学の知識を身につけさせる。4年の機械力学で学んだ自由振動,減衰振動,強制振動につづき,弾性体の振動,機械部品の振動へと進む。日常において振動が機械に及ぼす影響やその対策を理解する中で,振動現象を日常的な感覚として身に付けること,およびそれを工学的思考へ生かすことを目標とする。数多くの演習問題に取組ませ,振動解析に利用する実際的な方法について体験させることで,基本的な数学知識を工学に応用する力の育成を図る。
授業の進め方・方法:
授業は教科書を中心に行い、適宜、演習を行う。
多自由度および連続体の振動について,図を描き力やモーメント,材料の特性値をもちいて運動方程式をたてる.この運動方程式を解き振動解を得る.
併せてエネルギー法を理解し,複雑な振動に対しても解を求められるようにする.
注意点:
*物事に対し常に興味を抱き、機械技術者としての問題意識を持ち続けることが大切である。
*質問にはいつでも応じます。
講義後は、各自、①要点をノートに整理してまとめ、②教科書や図書館に置いてある参考書を読んで、③課題問題を解く等の自学によって内容の深い理解に努める。学習・教育到達目標への対応 3-3講義の最後にまとめと次回の講義内容を予告するので、ノートおよび教科書の該当箇所を読んで復習・予習をすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機械振動学の基礎 機械振動学の基礎が理解できる。
2週 多自由度系の振動 多自由度系の振動が理解できる。
3週 弦の振動 弦の振動が理解できる。
4週 課題演習と解答 課題演習と解答
5週 弾性棒のたて振動 弾性棒のたて振動が理解できる。
6週 弾性棒のねじり振動 弾性棒のねじり振動が理解できる。
7週 はりの横振動 はりの横振動が理解できる。
8週 〔中間試験〕 〔中間試験〕
4thQ
9週 試験答案の返却と解説 試験答案の解説が理解できる。
10週 回転体の振動(ふれ回り,ねじり振動,つり合わせ) 回転体の振動(ふれ回り,ねじり振動,つり合わせ)が理解できる。
11週 課題演習と解答 課題演習と解答
12週 膜の振動,振動制御 膜の振動,振動制御が理解できる。
13週 課題演習と解答 課題演習と解答
14週 レイリー法による振動の解法 レイリー法による振動の解法が理解できる。
15週 〔後期学年末試験〕 〔後期学年末試験〕
16週 学年末試験の返却と解説 学年末試験の解説が理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。4後1,後2,後8
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後15
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4後2,後8,後14,後15
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4後2,後8,後14,後15
振動の種類および調和振動を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後2,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力200000020
専門的能力800000080
分野横断的能力0000000