ロボットテクノロジー

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ロボットテクノロジー
科目番号 0103 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 無し
担当教員 湯治 準一郎,松谷 祐希

到達目標

1. ロボットの関節機構および減速機を理解できる.
2. ロボットに必要なセンサの原理や使い方を理解できる.
3. アクチュエータ(モータ)の原理や特性を理解できる.
4. 2リンクロボットの運動学と逆運動学を理解できる.
5. 位置や速度の制御方法を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な動力伝達機構と減速機の原理について説明できる.歯車伝達機構と歯車列による減速機の原理について説明できる.歯車伝達機構と歯車列による減速機の原理について説明できない.
評価項目2ロボットによく用いられているセンサの原理や使い方を説明でき,実際にセンサ情報を取得できる.ロボットによく用いられているセンサの原理や使い方を説明できる.ロボットによく用いられているセンサの原理や使い方を説明できない.
評価項目3モータの原理や特性を説明でき,駆動装置の仕様を満足するモータを選定できる.モータの原理や特性を説明できる.モータの原理や特性を説明できない.
評価項目42リンクロボットの同次変換行列とヤコビ行列を導出できる.2リンクロボットの運動学と逆運動学を説明できる.2リンクロボットの運動学と逆運動を説明できない.
評価項目5位置・速度制御に必要な各構成要素の制御ゲインを算出でき,安定性について説明できる.位置・速度制御に必要な各構成要素の制御ゲインを算出できる.位置・速度制御に必要な各構成要素の制御ゲインを算出できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-2 説明 閉じる
本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 6-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ロボットは産業用から家庭用まで多種多様であり,利用範囲も非常に広い.現在も世界中で開発が進められ,様々なロボットが登場している.ロボットに必要な「センサ」,「知能・制御系」,「駆動系」の3つの技術要素をロボットテクノロジー(RT)と呼び,本科目は,これらのロボットを作るために必要な基礎技術を学ぶ科目である.
授業の進め方・方法:
本講義では,配布資料を基に授業を進める.前半では,ロボットのメカニズム,ロボット内部や環境(外界)の状態を知るためのセンサ,動力源としてのモータを学習する.後半では,2リンクロボットの制御方法について学習する.ロボットの制御は機械制御の1つであり,多リンク構造体特有の問題を有する.そこで,ロボット特有の運動学,制御方法について学習する.
注意点:
* 例題や解答例を見るだけでなく,演習問題は必ず自分で解いてみること.
* 後半の講義では,1~3年生で学習した数学と物理の知識を必要とする.特に微分,積分,ベクトル,行列が必要となるため,十分に理解すること.
* 質問や要望は,随時受け付けるので,放課後等を利用し,来室して欲しい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ロボットシステムの概要 ロボットシステムの構成要素を説明できる.
2週 メカニズム(関節機構) 関節機構例において,モータ回転角と曲げおよび回転関節角との関係を示すことができる.
3週 メカニズム(減速機) 関節仕様を満足するように伝達効率を考慮して減速比を求めることができる.
4週 センサ 位置,速度,加速度などを検出するセンサの原理や検出回路を説明できる.
5週 サーボモータの原理 モータの構造,動作原理を理解し,説明できる.
6週 サーボモータの特徴 静特性,動特性を理解し,電気的時定数,機械的時定数を導出できる.
7週 駆動部の設計 モータの選定方法を理解し,仕様を満足するモータを選定できる.
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 中間試験の返却と解説
10週 ロボットとフィードバック制御の基礎 ロボットを動かすために必要な技術を説明できる.
11週 メカニカルシステムのフィードバック制御 フィードバック制御について1リンクロボットを用いて説明できる.
12週 ロボットの運動学 2リンクロボットの同次変換行列を導出できる.
13週 ロボットの逆運動学 2リンクロボットのヤコビ行列を導出できる.
14週 ロボットの運動制御 PID制御法について説明できる.
15週 〔学年末試験〕
16週 学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力5010000060
専門的能力3010000040
分野横断的能力0000000