総合設計

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 総合設計
科目番号 0119 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「初心者のための機械製図(第3版)」 藤本元・御牧拓郎監修 森北出版/ 「JSMEテキストシリーズ 材料力学」 日本機械学会 丸善
担当教員 豊浦 茂

到達目標

設計の心構え、方針を大局的に学び、設計を楽しみながら上達することができる。
実用的設計の勘所を習得し、読図と、図面に内包されたノウハウを理解することができる。
機械要素を理解し機器設計の細部設計から組立図に至る実用的設計と製図を理解することができる。
設計の際には常に加工の難易、精度、公差に対し機能と原価のあり方を念頭に置き、使用材料、製造方法と原価を考慮して適正な設計を行うことができる。
設計のテクニックを体得し実物事例を機械の寿命とメンテナンスの点から理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械製図の基礎実用的な製図の勘所を説明できる.製図の基礎を理解でき,製作図を描くことができる.製図の基礎を理解できない.
機械設計の基礎許容応力,安全率,疲労破壊,応力集中の意味を説明できる.機械設計の方法や標準規格の意義を理解できる.機械設計の方法を理解できない.
機械要素機械要素の材料を選定し,寸法を決定できる.機械要素の種類を説明できる.機械要素を理解できない.
設計発案,構想図,設計,製図を作成できる.設計できる.設計できない.

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 6-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は一年生の基礎から五年生まで学習した機械および電気工学の専門知識を生かし設計製図の全体的な取り纏めとして総合的設計を行う科目である。設計の製図の基本を確認しつつ、機械要素設計、機器設計の計算、細部設計および総合組立製図を講義と作図を実践的に進めて教授する総合科目である。
授業の進め方・方法:
前半は、製図の基礎の総復習を行い、機械設計の基礎および機械要素設計の基礎を総復習する。実際に近い図面の読図や写図、作図の他、設計課題を与える予定である。後半は、前半までの内容を踏まえて、機械要素設計や総合的な設計を行う。機構が成り立つためのアイデアやデザインを出し種々の角度から自由な発想を導き、強度計算と製図を練習しながら実用的な製図のあり方を体験し総合的に設計を理解することを目標とする。
注意点:
試験と課題で評価する。
試験を実施した場合は、試験点を30%程度、課題点を70%程度として、評価点を算出する。
試験を実施しない場合は、課題のみで評価する。
総合評価点60点以上を合格とする。
設計製図関連の教科書を読み返し、新たに気付いたことでも積極的に使って欲しい。設計製図の実力は継続的な努力によって徐々に培われます。
自他ともに認める図面を完成させるには、授業時間だけでは到底足りません。復習、調査を心掛け、納得いくまで時間をかけることが必要です。 
学習・教育到達目標への対応 3-3, 6-1

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 製図基礎復習 製図基礎復習が理解できる.
2週 見取図、スケッチ、投影図、三面図、読図、写図、 見取図、スケッチ、投影図、三面図、読図、写図が理解できる.、
3週 寸法記入、断面図、材料、表面性状、 寸法記入、断面図、材料、表面性状が理解できる.、
4週 許容限界、はめあい、幾何公差、 許容限界、はめあい、幾何公差が理解できる.、
5週 加工法、機械要素 加工法、機械要素が理解できる.
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 〔中間試験〕 〔中間試験〕
2ndQ
9週 設計製図復習 設計製図復習が理解できる.
10週 締結用機械要素、軸および軸継手、軸受および潤滑法、 締結用機械要素、軸および軸継手、軸受および潤滑法が理解できる.、
11週 摩擦伝動装置、歯車、巻掛伝動装置、 摩擦伝動装置、歯車、巻掛伝動装置、が理解できる.
12週 ブレーキ、はずみ車、つめ車とつめ、ばね、 ブレーキ、はずみ車、つめ車とつめ、ばね、が理解できる.
13週 管、管継手、弁 管、管継手、弁が理解できる.
14週 同上 同上
15週 〔前期末試験〕 〔前期末試験〕
16週 前期末試験の返却と解説 前期末試験の返却と解説が理解できる.
後期
3rdQ
1週 機械要素設計演習 機械要素設計演習が理解できる.
2週 計算、三面図、3D-CAD/CAE/CAM 計算、三面図、3D-CAD/CAE/CAMが理解できる.
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 〔中間試験〕 〔中間試験〕
4thQ
9週 総合的設計課題 総合的設計課題
10週 発案、構想図、設計、製図 発案、構想図、設計、製図ができる.
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 〔後期学年末試験〕 〔後期学年末試験〕
16週 学年末試験の返却と解説 学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4
製図用具を正しく使うことができる。4
線の種類と用途を説明できる。4
物体の投影図を正確にかくことができる。4
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4
図形を正しく描くことができる。4
図形に寸法を記入することができる。4
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4
部品のスケッチ図を書くことができる。4
CADシステムの役割と構成を説明できる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプなどの部品図と組立図を作成できる。4
機械設計機械設計の方法を理解できる。4
標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4
キーの強度を計算できる。4
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合30700000100
基礎的能力0000000
専門的能力30700000100
分野横断的能力0000000