計測工学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 計測工学
科目番号 0119 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:Bilingual edition 計測工学:高偉,清水,羽根,祖山,足立著,朝倉書店
補足資料
担当教員 湯治 準一郎

到達目標

1.測定・計測の定義と種類を説明できる.
2.SIにおける基本単位,組立単位,接頭語を説明できる
3.計測標準とトレーサビリティの関係を説明できる.
4.測定誤差の原因と種類,精度と不確かさを説明できる.
5.代表的な物理量の測定法と計測機器を説明できる.
6.電気諸量の測定法と計測機器を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.測定・計測の定義と種類を説明できる.測定・計測の定義と種類について具体例を示しながら,それぞれの特徴を詳しく説明できる.測定・計測の定義と種類を説明できる. 測定・計測の定義と種類を説明できない.
2.SIにおける基本単位,組立単位,接頭語を説明できる.SIにおける基本単位,組立単位,接頭語を説明でき,量記号,単位記号を正しく表記できる.SIにおける基本単位,組立単位,接頭語を説明できる.SIにおける基本単位,組立単位,接頭語を説明できない.
3.計測標準とトレーサビリティの関係を説明できる.計測標準とトレーサビリティの関係および校正事業者登録制度(JCSS)を説明できる.計測標準とトレーサビリティの関係を説明できる.計測標準とトレーサビリティの関係を説明できなない.
4.測定誤差の原因と種類,精度と不確かさを説明できる.測定誤差の原因と種類,精度と不確かさを説明でき,各種不確かさを計算で求めることができる.測定誤差の原因と種類,精度と不確かさを説明できる.測定誤差の原因と種類,精度と不確かさを説明できない.
5.代表的な物理量の測定法と計測機器を説明できる.代表的な物理量の測定法と計測機器を説明でき,測定系の理論値を計算で求めることができる.代表的な物理量の測定法と計測機器を説明できる.代表的な物理量の測定法と計測機器を説明できない.
6.電気諸量の測定法と計測機器を説明できる.電気諸量の測定法と計測機器を説明でき,測定系の理論値を計算で求めることができる.電気諸量の測定法と計測機器を説明できる.電気諸量の測定法と計測機器を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
計測とは,国際的に認知されたルールに従い,対象に関する情報を量的に捕らえ,それを活用することである.科学技術の発展には不可欠な技術であり,この計測によって人々はある事柄に対して共通の理解と認識を得ることができる.本科目では,計測全般に共通な基礎的事項である単位と標準,不確かさ評価,測定データの統計的処理,計測用電子回路,機械系および電気電子系に関係する物理量,電気量の測定方法を学習する.
授業の進め方・方法:
教科書および演習プリントを用いた講義形式で行う.演習を多く取り入れ,学んだことを実験や実習に活用できるようにする.
計測用語,図表の用語については,英語表記も覚えるようにノートに書き写すこと.
注意点:
〇自学について
(事前学習)
教科書は日本語と英語で解説されているため,講義前までに英語による説明を読んで,わからない箇所をチェックして講義を受ける.
(事後学習)
講義後は,演習問題に取り組み,更に参考文献やWEB等で理解できなかった内容を調べて理解するように努めること.
演習は必ず自分の手を使って解いてみること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測定・計測の定義と種類
測定・計測の定義と種類を説明できる.
2週 SIの構成 SIにおける基本単位,組立単位,接頭語を説明できる.
3週 計測標準とトレーサビリティ 計測標準とトレーサビリティの関係を説明できる.
4週 測定誤差の原因と種類 測定誤差,系統誤差,偶然誤差,偶然誤差の統計的性質を説明できる.
5週 精度と不確かさ 標準不確かさ,合成不確かさ,拡張不確かさを説明できる.
6週 最小二乗法 最小二乗法の原理を説明できる.
7週 総合演習 前半内容に関する総合演習問題を解き,到達目標を達成できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 計測用電子回路 ブリッジ回路,演算回路,AD変換回路を説明できる.
10週 変位,変形の測定 電磁気式および光学式の変位測定の原理と測定方法を説明できる.
11週 温度の測定 電気抵抗式,熱電式,熱ふく射式の温度測定の原理と測定方法を説明できる.
12週 電気量の測定Ⅰ 指示計器の動作原理,倍率器・分流器による電圧・電流測定範囲の拡大,抵抗・インピーダンスの測定方法を説明できる.
13週 電気量の測定Ⅱ 電力,電力量,波形観測(オシロスコープ)の原理を説明できる.
14週 総合演習 後半内容に関する総合演習問題を解き,到達目標を達成できる.
15週 期末試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前1
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前4,前5
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4前2
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前10,前11,前14
電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。3前1
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3前4,前5
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3前2
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。3前3
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3前12,前14
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3前12,前14
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3前9
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3前12,前14
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3前12,前14
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3前13,前14
電力量の測定原理を説明できる。3前13,前14
オシロスコープの動作原理を説明できる。3前13,前14

評価割合

試験課題合計
総合評価割合9010100
基礎的能力501060
専門的能力40040
分野横断的能力000