精密加工

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 精密加工
科目番号 0122 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 精密加工学 田口紘一・明石剛二共著 コロナ社
担当教員 西 雅俊

到達目標

・「精密なものを作る」ためには、「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要があることを理解できる。
・精密にならない原因を理解できる
・切削工具の切れ刃形状はいかにあるべきか、必要な切削力について理解できる
・工作機械にどのような構造が考えられ、誤差を少なくするためにどのような工夫がなされているか理解できる
・機械加工に関連する測定項目の概略について理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
「精密なものを作る」ために必要な事項「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要があることを説明できる「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要があることを理解できる「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要があることを理解できない
切削力必要な切削力を説明できる必要な切削力について理解できる切削力について理解できない
工作機械工作機械の構造や誤差を少なくするための工夫を説明できる工作機械の構造や誤差を少なくするための工夫を理解できる工作機械の構造や誤差を少なくするための工夫を理解できない
測定機械加工に関連する測定項目の概略について説明できる機械加工に関連する測定項目の概略について理解できる機械加工に関連する測定項目の概略について理解できない

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)での学習・教育到達目標 6-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1・2年ものづくり実習、3年機械工作学、力学基礎、4年材料力学、機械力学、設計製図系科目を受けて、精密加工に関する発展的な位置付けとなっている。
「精密なものを作る」ためには、「精密測定」、「精密工作法」および「工作機械」の3分野を総合して考える必要がある。
これらの分野の理論の基本的で実用的な部分を学ぶ。
素材を変形・変質させない除去加工を中心とする。
授業の進め方・方法:
教科書にそって授業を進める.図表等を板書するのが難しい場合は、プロジェクタを利用する。
興味のある精密加工についてレポートを提出してもらう予定。
注意点:
精密加工学の奥の深さと面白さを感じながら、自主的に受講して欲しい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.序論
1.1 精密加工の必要性
1.2 加工精度向上の歴史
2.精密に加工するには
2.1 精密にならない原因
・精密加工に必要な技術、加工精度向上の歴史を知る
・精密にならない原因を知る
2週 2.2 工具の持つべき性質
2.3 工作機械の持つべき性質
2.4 計測修正加工の重要性
2.5 びびり防止
2.6 無方向加工の原理
2.7 環境(温度、振動)の重要性
2.8 特殊な加工方法
工具、工作機械の持つべき性質を理解する
3週 3.精密加工工具と保持具
3.1 切削工具
・工具材料、切削機構および切削力について理解する
・円筒加工用工具の形状について理解する
4週 3.1 切削工具 平面加工用工具の形状について理解する
5週 3.1 切削工具 穴加工用工具の形状について理解する
6週 3.1 切削工具
3.2 と粒加工工具
といしによる研削機構を理解する
7週 3.2 と粒加工工具
3.3 遊離と粒加工(ラッピング)
3.4 工作物のひずみの少ない保持方法
ラッピングの切削機構を理解する
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 試験答案の返却と解説
4.精密加工工作機械
4.1 高精度運動を得るための基本原理
4.2 直線運動機構と構造
高精度運動を得るための基本原理を理解する
10週 4.2 直線運動機構と構造
4.3 主軸の高精度回転機構
直線運動を高精度に行わせるための案内部と駆動部について理解する
11週 4.3 主軸の高精度回転機構
4.4 本体構造
工作機械の本体構造について理解する
12週 5.機械加工における計測
5.1 計測と精度・誤差
5.2 寸法・形状および表面粗さの精度表示と計測
・計測と精度・誤差について理解する
・寸法・形状精度の表示方法について理解する
13週 5.2 寸法・形状および表面粗さの精度表示と計測 長さ、角度、形状、面の肌、表面粗さの測定を理解する
14週 5.3 運動精度の計測
5.4 修正加工方法
5.5 運動制御
5.6 ISO 9000とトレーサビリティ
運動精度の計測、修正加工方法等について理解する
15週 〔前期末試験〕
16週 前期末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習問題ノートレポート合計
総合評価割合404020000100
基礎的能力0000000
専門的能力404020000100
分野横断的能力0000000