応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 0123 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 物理学基礎(第5版) 原康夫著 学術図書出版
担当教員 毛利 存

到達目標

応用物理IIでは主に波動の基礎と電子の性質について学ぶ.到達目標としては,波動方程式の導出,回折パターンの導出,電子のエネルギー準位の導出ができることである.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
波の性質,波を表す式について理解する.波の性質を説明でき,波動方程式が導出できる.波動方程式より波の速さが導出できる.波の性質を説明でき,波動方程式をみながら波の速さが導出できる.波の性質について説明できなく,波動方程式から波の速さが導出できない.
光の性質について理解する.光の性質について説明でき,光の回折パターンの導出,光のスペクトルの説明ができる.光の性質や光の回折パターンの説明ができ,光のスペクトルの説明ができる.光の性質や光の回折パターン,光のスペクトルの説明ができない.
電子の性質,水素原子の電子軌道について理解する.電子の性質,電子の軌道計算ができ,水素原子のエネルギー準位の導出ができる.電子の性質,電子の軌道について説明ができ,水素原子のエネルギー準位の説明ができる.電子の性質,電子の軌道について説明ができない.水素原子のエネルギー準位の説明ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
応用物理IIでは主に波動と電子の性質について学ぶ.これらは無関係なように見えるが,電子は波動の性質を持っているため,関連性が高い.機械工学においても振動を扱う場面は多く,そのための基礎知識として重要である.
授業の進め方・方法:
教科書を用いた講義,演示実験,演習問題配布と解説により理解を深めたい.
注意点:
〇自学について
(事前学習)
授業計画の授業内容および到達目標を確認の上,教科書の該当箇所に目を通しておくこと。
(事後学習)
配布プリントと教科書から要点をノートに整理してまとめる等によって,内容の深い理解に努めること。
配布プリントや教科書の演習問題に取り組むことで,実践力を養うこと。
課題レポートは直前に急いで取り組むのではなく,余裕をもって挑むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 波の性質
波の発生条件,波の性質,縦波と横波の違いについて説明できる.
2週 正弦波を表す式と波のエネルギー 正弦波を表す式の導出と,波のエネルギーの導出ができる.
3週 波動方程式と波の速さ 波動方程式の導出と,弦を伝わる波の速さを計算できる.
4週 波の重ね合わせの原理と干渉,波の反射と屈折 波の重ね合わせ,干渉,反射と屈折について説明できる.
5週 定在波 定在波のできる仕組みと,定在波を表す式を導出できる.減の固有振動について説明できる.
6週 音波 音波の速さを導出できる.気柱の共鳴現象を説明できる.音圧と,音圧レベルを説明できる.
7週 ドップラー効果,群速度,うなり ドップラー効果,群速度,うなりについて説明できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 光の反射と屈折,全反射,分散 光の反射と屈折,全反射,分散について説明できる.
10週 光のスペクトル 光のスペクトルを説明できる.
11週 光波の回折と干渉 スリットによる干渉パターンの導出ができる.
12週 原子の構造と電子の性質 原子の構造と電子の性質について説明できる.
13週 光の2重性 光電効果について説明できる
14週 電子の2重性 ドブロイ波について説明できる.
15週 原子の定常状態と光の線スペクトル 水素原子の発光現象から,電子軌道について説明できる.
16週 期末試験の回答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理波動波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000