熱力学II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 熱力学II
科目番号 0135 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「JSMEテキストシリーズ熱力学」日本機械学会 丸善
担当教員 古嶋 薫

到達目標

1.熱力学第1法則、第2法則を十分理解し、エネルギーとしての熱と仕事の関連性について説明できる。
2.理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを算出できる。
3.カルノーサイクル、ランキンサイクルの出力、効率等を算出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学第1法則、第2法則を十分理解し、エネルギーとしての熱と仕事の関連性について説明できる。熱力学第1法則、第2法則を理解できる。熱力学第1法則、第2法則を理解できない。
評価項目2理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを算出できる。理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを説明できる。理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを説明できない。
評価項目3カルノーサイクル、ランキンサイクルの出力、効率等を算出できる。カルノーサイクル、ランキンサイクルについて説明できる。カルノーサイクル、ランキンサイクルについて説明でない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱力学は材料力学、流体力学、機械力学とともに機械工学基礎4力学と呼ばれている重要科目である。なぜ燃焼の際に発生する熱は運動をひきおこすことができるのか。内燃機関、蒸気原動機、またはジェットやロケットなど、さまざまな熱機関を通して、熱エネルギーから力学エネルギーへの変換原理を学ぶ。この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として課題の提出を実施する。
授業の進め方・方法:
燃焼ガスと蒸気の状態変化により、熱エネルギーを力学エネルギーに変換するというエンジン作動の本来の意味を把握させることが授業目標である。そのために熱力学の二本柱である、熱力学の第一法則と第二法則を修得するための演習問題を配布する。
注意点:
教科書、電卓は必ず持参して下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 混合気体 混合気体の状態方程式を理解し、計算に利用できる。
2週 熱力学第2法則 熱力学第2法則を理解し、熱力学第1法則との違いを理解できる。
3週 熱機関、冷凍機・ヒートポンプのサイクル 熱機関と冷凍機・ヒートポンプは同一サイクルであることを理解する。
4週 カルノーサイクル 熱機関の基礎となるカルノーサイクルを説明できる。
5週 エントロピー、可逆・不可逆サイクル エントロピーの概念を理解し、可逆サイクルと不可逆サイクルの違いを説明できる。
6週 エクセルギーと無効エネルギー エクセルギー、無効エネルギーを理解し、エクセルギー効率等を計算できる。
7週 演習問題 教科書、ノート等を参照すれば自力で演習問題を解くことができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却、解答 試験結果を検討し、理解不足の部分を解消する。
10週 蒸気の一般的性質 理想気体と蒸気の違い、蒸気の一般的性質を理解できる。
11週 蒸気表、蒸気線図と乾き度 蒸気表と蒸気線図の対応関係が理解できる。乾き度の定義を理解し、各種状態量を計算できる。
12週 蒸気の状態変化 蒸気表を利用して蒸気の各種状態変化を計算できる。
13週 ランキンサイクル 蒸気サイクルの基本であるランキンサイクルを理解し、熱効率等を計算できる。
14週 演習問題 教科書、ノート等を参照すれば自力で演習問題を解くことができる。
15週 後期期末試験
16週 試験返却、解答 試験結果を検討し、理解不足の部分を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学の第二法則を説明できる。4後2
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4後3
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4後4
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4後5
サイクルをT-s線図で表現できる。4後5

評価割合

試験その他合計
総合評価割合9010100
基礎的能力40040
専門的能力501060
分野横断的能力000