機械設計製図I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械設計製図I
科目番号 0145 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 松谷 祐希

到達目標

1.機械の分解・組立を通して機構などについて理解し,空間的にイメージでき,それをスケッチによる図面に表すことにより,材料,寸法,精度記号などを含む機械の情報を伝達できる.
2.簡単な3次元モデルのモデリングを通じて,3DCADの基本操作を行うことができる.
3.スケッチから3DCADにより部品のモデリングおよび部品のアセンブリングができる.
4.複雑な3次元モデルのモデリングを通じて,CAEの操作を行うことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械の分解・組立ができ,図面に表すことができる.機械の分解・組立ができる.機械の分解・組立ができない.
評価項目2簡単な3次元モデルのモデリングを通じて,3DCADの基本操作を行うことができる.3DCADの基本操作を行うことができる.3DCADの基本操作を行うことができない.
評価項目3スケッチから3DCADにより部品のモデリングおよび部品のアセンブリングができる.スケッチから3DCADにより部品のモデリングができる.スケッチから3DCADにより部品のモデリングができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,実際の製品設計での方法論の理解と習得を目指す.具体的には,機械製品の実物のスケッチと機能解析,および設計製図の演習を行う.本校のカリキュラムでは,社会の要求に応じて問題解決の方法を企画し,デザインするための総合科目と位置付けられた科目である.
授業の進め方・方法:
本演習は,実際の実物品(ギアポンプ)の分解・組立・スケッチを通して製図基礎の応用と機構等の理解力および3DCADの基本操作の修得を目指す.さらに,3DCADによるギアポンプのモデリングおよび3DCADの応用操作の修得を目指し,現在主流になりつつある3DCADによるモノづくりの方法論を習得を目標とする.
注意点:
与えられた課題に対して積極的に自分で考えて取り組むこと.
提出期限までに必ず課題を提出するように心掛けること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 科目の概要を理解する.
なぜ学ぶのかを理解する.
2週 「標準合致」を用いたアセンブリモデルの作成 「標準合致」を用いてアセンブリモデルを作成できる.
3週 「機械的な合致」を用いたアセンブリモデルの作成
(ギア合致の操作)
「ギア合致」を用いてアセンブリモデルを作成できる.
4週 「機械的な合致」を用いたアセンブリモデルの作成
(ねじ合致,ラックピニオン合致の操作)
「ねじ合致,ラックピニオン合致」を用いてアセンブリモデルを作成できる.
5週 「詳細設定合致」を用いたアセンブリモデルの作成 部品同士の位置関係を整えることができる.
6週 応用技術を用いたアセンブリモデルの作成 複数の機械部品からアセンブリを作成できる.
7週 CAE解析1
部品の構造解析
CAEを用いて,部品の構造解析を行うことができる.
8週 CAE解析2
アセンブリの構造解析
CAEを用いて,アセンブリモデルの構造解析を行うことができる.
2ndQ
9週 CAE解析3
熱流体解析
CAEを用いて,熱流体解析を行うことができる.
10週 CAE解析4
落下試験とモーション解析
CAEを用いて,落下試験を行うことができる.
11週 ギアポンプのスケッチ1
駆動軸,受動軸のスケッチ
フリーハンドスケッチの方法を修得する.
12週 ギアポンプのスケッチ2
ボルト,軸受,プーリのスケッチ
測定器を用いて寸法を測定できる.
13週 ギアポンプのスケッチ3
プーリ,ギアカバーのスケッチ
型取法を用いてスケッチすることができる.
14週 ギアポンプのスケッチ4
ギアカバー,ギアケースのスケッチ
フリーハンドスケッチの方法を修得する.
15週 課題の提出チェック 期限内に課題を仕上げ,締め切りを厳守することができる.
16週
後期
3rdQ
1週 ギアポンプのスケッチ5
寸法の記入
寸法補助記号を使用することができる.
2週 ギアポンプの部品図1
駆動軸,受動軸の作図
第三角法で図面を描くことができる.
3週 ギアポンプの部品図2
ボルト,軸受の作図
全断面図,片側断面図で部品図を描くことができる.
4週 ギアポンプの部品図3
プーリの作図
寸法補助記号を用いてわかりやすく寸法を記入することができる.
5週 ギアポンプの部品図4
ギアカバーの作図
図面に誤りがないか検査することができる.
6週 ギアポンプの部品図5
ギアカバー,ギアケースの作図
図面に誤りがないか検査することができる.
7週 ギアポンプの部品図6
ギアケースの作図
期限内に課題を仕上げ,締め切りを厳守することができる.
8週 ギアポンプのモデリング1
ボルト,駆動軸,受動軸のモデリング
3DCADのライブラリ機能を使用できる.
4thQ
9週 ギアポンプのモデリング2
軸受,プーリのモデリング
回転機能を用いて,平面図から3Dモデルを作成できる.
10週 ギアポンプのモデリング3
ギアカバーのモデリング
押し出し機能を用いて,平面図から3Dモデルを作成できる.
11週 ギアポンプのモデリング4
ギアカバーのモデリング
押し出し機能を用いて,平面図から3Dモデルを作成できる.
12週 ギアポンプのモデリング5
ギアケースのモデリング
押し出し機能を用いて,平面図から3Dモデルを作成できる.
13週 ギアポンプのモデリング6
ギアケースのモデリング
押し出し機能を用いて,平面図から3Dモデルを作成できる.
14週 ギアポンプのアセンブリ 押し出し機能を用いて,平面図から3Dモデルを作成できる.
15週 課題の提出チェック 期限内に課題を仕上げ,締め切りを厳守することができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。3
製図用具を正しく使うことができる。4
線の種類と用途を説明できる。3
物体の投影図を正確にかくことができる。3
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。3
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。3
部品のスケッチ図を書くことができる。3
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。3
機械設計標準規格の意義を説明できる。2
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。2
標準規格を機械設計に適用できる。2
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。2
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。2
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。2
軸の種類と用途を理解し、適用できる。2
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。2
キーの強度を計算できる。2
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。2
滑り軸受の構造と種類を説明できる。2
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。2
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。2
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。2
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。2
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。2
歯車列の速度伝達比を計算できる。2

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合09001000100
基礎的能力0400100050
専門的能力050000050
分野横断的能力0000000