卒業研究

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 卒業研究
科目番号 0222 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 10
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 10
教科書/教材
担当教員 小田 明範,古嶋 薫,田中 禎一,毛利 存,田中 裕一,井山 裕文,村山 浩一,湯治 準一郎,山下 徹,西 雅俊,柿ヶ原 拓哉

到達目標

この授業では、専門分野やそれに関連する社会的な問題に関わる研究課題について、調査、立案、計画、実験、検証、考察を行い、研究成果を発表できることを目標にします。​
また、卒業研究を通して、調べて分析する能力、成果を表現する能力、活動を遂行する能力、関係者との協調性など、社会で要求される実践的技術者としての必要な素養の獲得を目標にします​

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
【1】問題設定 文献調査/問題設定/研究の意義​最小限の助言で研究テーマを設定し、その目的や意義を示すことができる。​教員の支援を受けながら研究テーマを設定し、その目的や意義を示すことができる。​教員の支援を受けても、研究テーマの設定ができない。また、その目的や意義を示すことができない。​
【2】方法の計画・仮説​ 仮説の設定/方法の立案​最小限の助言で研究テーマに対して、仮説を立て、その検証や解決方法を提案できる。​教員の支援を受けながら研究テーマに対して、仮説を立て、その検証や解決方法を提案できる。​教員の支援を受けても、研究テーマに対して、仮説を立て、その検証や解決方法を提案できない。
【3】技能・実施・検証​  実験スキル/タスクの遂行/​意見交換・議論/改善を図る​最小限の助言で課題解決にあたり、機器や手法を適切に取り扱い、改善を重ねながら研究を遂行できる。確実に計画的かつ主体的に取り組むことができる。​教員の支援を受けながら課題解決にあたり、機器や手法を適切に取り扱い、改善を重ねながら研究を遂行できる。おおむね計画的かつ主体的に取り組むことができる。​教員の支援を受けても、課題解決にあたり、機器や手法を適切に取り扱ったり、研究を遂行することができない。計画的かつ主体的に取り組むことができない。​
【4】分析・考察・展開​ 検証・分析/考察力/展開の可能性​最小限の助言で実験や調査の結果の分析から考察ができ、新たな知見や展開を示すことができる。​教員の支援を受けながら実験や調査の結果の分析から考察ができ、新たな知見や展開を示すことができる。​教員の支援を受けても、実験や調査の結果の分析から考察したり新たな知見や展開を示すことができない。​
【5】まとめ、発表​ 口頭での発表/論文の執筆/水準と規格​十分な研究成果をスライドや論文にまとめて、わかりやすく他者へ示すことができる。​研究成果を所定の方法でスライドや論文にまとめて、他者へ示すことができる。​教員の支援を受けても、研究成果をスライドや論文にまとめたり、他者へ示すことができない。​

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 1-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 2-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-4 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 5-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,研究対象となるテーマを設定し,その中から問題点の発見,その解決方法,手段を考案しながら,継続して研究活動を遂行する.最後にその成果を整理して発表することで,「技術者としての専門総合力を養成する」ことを目指す.本科目では,社会実装を念頭に置いた実践的学習の機会を提供する.また,主体的,継続的研究活動を通じて,4年生まで学習してきたリベラルアーツを,研究活動を通した専門力の育成へと発展させていくことを目的としている.
授業の進め方・方法:
本科目では,興味のある技術に関する研究テーマを設定し,指導教員と相談しながらその内容を分析・検討し,自主的に研究活動を実施する.さらに,研究過程を研究ノートに継続して記録し,実験などにより収集したデータをまとめ,年度途中の中間発表,年度末の卒業研究発表会にてプレゼンテーションを実施する.学生は,年度始めに興味や適性にあった専門分野の研究室を選び,指導教員と十分話し合ったあとに実施可能な卒業研究テーマを設定し,研究を開始する。主なスケジュールは以下のとおりである.

4 月 研究室配属,テーマ決定,研究活動の開始
11 月 中間発表会
2 月 卒業研究報告書提出、卒業研究発表会
注意点:
成績評価は,各達成目標について,研究実施記録,研究報告書,中間発表会,及び卒業研究発表会により総合的に評価する。評価は各指導教員 と全指導教員の合議により行う。具体的な成績評価は,次の(1),(2)の項目についてそれぞれ行い,合計点を「S, A, B, C, D」の5段階で評価する。
(1)中間評価(25%)
(2)期末評価(75%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 配属,テーマの決定
2週
3週
4週 指導教員と打ち合わせ 計画的に研究を遂行し、その活動を研究実施記録簿に記載する。
定期的に指導教員と打ち合わせを行う
5週
6週
7週
8週 指導教員と打ち合わせ 計画的に研究を遂行し、その活動を研究実施記録簿に記載する。
定期的に指導教員と打ち合わせを行う
2ndQ
9週
10週
11週
12週 指導教員と打ち合わせ 計画的に研究を遂行し、その活動を研究実施記録簿に記載する。
定期的に指導教員と打ち合わせを行う
13週
14週
15週
16週 指導教員と打ち合わせ 計画的に研究を遂行し、その活動を研究実施記録簿に記載する。
定期的に指導教員と打ち合わせを行う
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週 指導教員と打ち合わせ 計画的に研究を遂行し、その活動を研究実施記録簿に記載する。
定期的に指導教員と打ち合わせを行う
5週 中間発表会 【1】問題設定 文献調査/問題設定/研究の意義​
【2】方法の計画・仮説​ 仮説の設定/方法の立案
について、発表会にて確認する​
6週
7週
8週 指導教員と打ち合わせ 計画的に研究を遂行し、その活動を研究実施記録簿に記載する。
定期的に指導教員と打ち合わせを行う
4thQ
9週
10週
11週
12週 指導教員と打ち合わせ 計画的に研究を遂行し、その活動を研究実施記録簿に記載する。
定期的に指導教員と打ち合わせを行う
13週
14週
15週 卒業論文提出 【4】分析・考察・展開​ 検証・分析/考察力/展開の可能性​
【5】まとめ、発表​ 口頭での発表/論文の執筆/水準と規格​
について、卒業論文にて確認する​
16週 卒業研究発表会 【4】分析・考察・展開​ 検証・分析/考察力/展開の可能性​
【5】まとめ、発表​ 口頭での発表/論文の執筆/水準と規格​
について、発表会にて確認する​

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4後15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4後15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4後15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後15
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後15
目標の実現に向けて計画ができる。3後15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後15
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後15
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後15
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3後15

評価割合

中間発表卒業論文卒業研究発表合計
総合評価割合255025100
到達目標1(問題設定)150015
到達目標2(方法の計画・仮説)100010
到達目標3(技能・実施・検証)0000
到達目標4(分析・考察・展開)0301040
到達目標5(まとめ、発表)0201535