構造計算力学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 構造計算力学
科目番号 0241 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 教科書:SOLIDWORKSでできる設計者CAE 3D CAD+CAEで設計力を養え 水野操著 日刊工業新聞社/参考書:図解入門よくわかる 最新 有限要素法の基本と仕組み 岸正彦著 秀和システム
担当教員 田中 裕一

到達目標

有限要素法のプリプロセッシング(前処理)とポストプロセッシング(後処理)ができる。
マトリクス計算の基礎を理解し、有限要素法に適用できる。
剛性マトリクスが理解できる。特に重ね合わせの原理の理解と荷重・拘束の境界条件が処理できる。
SolidWorks Simulation、Scilab等を使って、有限要素法解析ができる。
設定による解析結果の変化や材料力学を使った検証の方法のいくつかを理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
プリプロセッシング(前処理)とポストプロセッシング(後処理)プリプロセッシング(前処理)とポストプロセッシング(後処理)の意味を説明できる.プリプロセッシング(前処理)とポストプロセッシング(後処理)を行うことができる.プリプロセッシング(前処理)とポストプロセッシング(後処理)を理解できない.
マトリクス計算マトリクス計算の意味を説明できる.マトリクス計算の基礎を理解し,計算できる.マトリクス計算の基礎を理解できない.
剛性マトリクス重ね合わせの原理の理解と荷重・拘束の境界条件が処理できる。剛性マトリクスを理解でき,計算できる.剛性マトリクスを理解できない.
有限要素法解析任意のモデルに対して,有限要素法解析できる.SolidWorks Simulation、Scilab等を使って、有限要素法解析ができる。有限要素法解析できない.
検証設定による解析結果の変化や材料力学を使った検証を説明できる.材料力学を使った検証の方法のいくつかを理解し,検証できる.材料力学を使った検証を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料力学の知識をもとに、さらに実際的な機械(要素)設計力・解析力をつけるため、様々な形状の構造物の変形・応力を計算できる有限要素法を学ぶ。材料力学、マトリクス(行列)代数、プログラミングを復習し、弾性力学の基礎を学習する。
授業の進め方・方法:
教室での説明後、演習室において、SolidWorks Simulation、Scilab等を使って,基本モデルの構造解析を行う。最終的には、各自で課題を設定して、有限要素解析を行い、評価して理解を深める。
注意点:
有限要素法解析を理解するには、理論と実践の両方が必要です。SolidWorks Simulation、Scilab等を使って解析し、その結果を材料力学等の知識により検証することで理解度が増します。
この科目は、社団法人 日本機械学会に、計算力学技術者(2級)(固体力学分野の有限要素法解析技術者)の公認CAE技能講習会として認定されています。公認CAE技能講習会の修了者は、申請することにより計算力学技術者(初級)の認定を受けることができます。
計算力学技術者(CAE技術者)の資格認定 http://www.jsme.or.jp/cee/cmnintei.htm
課題をまとめるためには,授業以外の時間も必要です.結果の検証まで目指して取り組んでください.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有限要素法とは
プリプロセッシング、ポストプロセッシング
プリプロセッシングおよびポストプロセッシングを理解できる
2週 有限要素法の基礎 有限要素法と材料力学の関係について理解できる
3週 有限要素法と応力 引張試験と材料強度、破断様相、応力の表現方法を理解できる
4週 Scilabによるトラスの有限要素法解析演習(境界条件処理含む) Scilabによる有限要素法解析プログラムを実行し、境界条件を処理することができる
5週 有限要素法の解析手順 有限要素法の解析手順を理解できる
6週 有限要素法におけるベクトルとマトリクス
剛性マトリクスとは何か
剛性マトリクスを理解できる
7週 重ね合わせの原理 重ね合わせの原理を理解できる
8週 中間試験 定着度を確認する
2ndQ
9週 SolidWorks Simulationによるはりの解析結果と検証 SolidWorks Simulationによるはりの解析を実行し、検証できる
10週 チュートリアルおよび検証例題 チュートリアルおよび検証問題を実行できる
11週 設定による解析結果の変化や材料力学による検証 解析結果の変化や材料力学による検証を理解できる
12週 課題説明および設計解析 課題を考えることができる
13週 課題解析および検証 解析を行い、結果を検証できる
14週 課題提出、評価のためのヒアリング 課題をまとめ提出できる
15週 定期試験
16週 定期試験答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4前1
力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前2
応力とひずみを説明できる。4前2
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前2
許容応力と安全率を説明できる。4前3
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4前11
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4前9

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力0000000
専門的能力50500000100
分野横断的能力0000000