数値熱流体力学

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 数値熱流体力学
科目番号 0242 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械知能システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 田中 禎一

到達目標

・3D-CADからCFDに至る解析手法を理解できる.
・コマーシャルCFDソフトを利用して流れ場の解析ができる.
・境界条件の違いによる解析結果への影響を理解できる。
・解析結果の確認と解析の信頼性について考察できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
3D-CADからCFDに至る解析手法。3D-CADからCFDに至る解析手法が理解でき,簡単な例題に適用できる。3D-CADからCFDに至る解析手法が理解できる。3D-CADからCFDに至る解析手法が理解できない。
コマーシャルCFDソフトを利用して流れ場の解析。コマーシャルCFDソフトを利用して流れ場の解析が出来、その結果について理解ができる。コマーシャルCFDソフトを利用して簡単な流れ場の解析が出来る.コマーシャルCFDソフトを利用して流れ場の解析が出来ない.
境界条件の違いによる解析結果への影響。境界条件の違いによる解析結果への影響について理解できる。解析に最適な境界条件を考えることができる。境界条件の違いによる解析結果への影響について理解できる。境界条件の違いによる解析結果への影響について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 現在、コンピュータの急速な発展とそれに伴うソフトウェアの充実によって、数値熱流体力学は、エネルギー分野をはじめ、熱流体に関係する様々な分野で研究されまた利用されている。本科目では、熱流体現象を記述する基礎方程式をどのように変換してコンピュータで利用できる形にするのかについて学ぶとともに、簡単な熱流体現象の問題を実際にコンピュータを使って数値的に解くことによって、数値熱流体力学の基本を学ぶ。
授業の進め方・方法:
 4年までに習得している「熱力学」および「流体力学」の知識を用いて,熱流体現象をコンピュータを使って解析する.具体的には,機械知能システム工学科デジタル設計演習室に導入されているコマーシャルCFDソフトを利用して,各種の熱流体現象を解析する手法を学ぶ.
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 CFDとは CFDについて理解できる
2週 3D-CADとCFD 3D-CADとCFDについて理解できる
3週 メッシュと境界条件① メッシュと境界条件について理解できる
4週 メッシュと境界条件② メッシュと境界条件について理解できる
5週 CFDを用いた簡単な流れ場の計算① CFDを用いた簡単な流れ場の計算について理解できる
6週 CFDを用いた簡単な流れ場の計算② CFDを用いた簡単な流れ場の計算について理解できる
7週 CFDを用いた簡単な流れ場の計算③ CFDを用いた簡単な流れ場の計算について理解できる
8週 前期中間試験 前期中間試験
2ndQ
9週 CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算① CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算について理解できる
10週 CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算② CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算について理解できる
11週 CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算③ CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算について理解できる
12週 CFDを用いた熱流体機器内流れ場の計算① CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算について理解できる
13週 CFDを用いた熱流体機器内流れ場の計算② CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算について理解できる
14週 CFDを用いた熱流体機器内流れ場の計算③ CFDを用いた簡単な熱流体流れ場の計算について理解できる
15週 前期期末試験 前期期末試験
16週 前期末試験の返却と解説 前期末試験の解説について理解できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
パスカルの原理を説明できる。4前1
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4前1
物体に作用する浮力を計算できる。4前1
定常流と非定常流の違いを説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
流線と流管の定義を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
オイラーの運動方程式を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
層流と乱流の違いを説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4前1,前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。4
熱力学の第一法則を説明できる。4前1,前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。4
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4前1,前2,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4
熱力学の第二法則を説明できる。4
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4
サイクルをT-s線図で表現できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000