建築社会デザイン工学概論

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建築社会デザイン工学概論
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 特になし(資料配布等で対応)
担当教員 岩坪 要,森山 学,上久保 祐志,橋本 淳也,勝野 幸司,後藤 勝彦,松家 武樹,森下 功啓,脇中 康太

到達目標

1.建築社会デザイン工学科の専門工学の概要を理解することが出来る。
2.建設分野の技術の歴史から日常生活・社会との関連性を理解することが出来る。
3.与えられた課題に取り組み,工夫して学習し、学習成果をまとめることが出来る。
4.上記1~3に対する取り組みを通して、高専生活での目標や将来のビジョンについて述べることが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
建築社会デザイン工学科の専門工学の概要を説明できる建築社会デザイン工学科の専門工学の概要を幅広い視点から説明できる建築社会デザイン工学科の専門工学の概要を説明できる。建築社会デザイン工学科の専門工学の概要を説明できない。
建設分野の技術と社会との関連性を説明できる。建設分野の技術と社会との関連性を説明できる。具体的な事例なども示すことができる。建設分野の技術と社会との関連性を説明できる。建設分野の技術と社会との関連性を説明できない。
与えられた課題に取り組み,工夫して学習し、学習成果をまとめることができる。与えられた課題への取り組みに加え、自ら関心を持ったことを調べ,工夫して学習し、学習成果をまとめることができる。与えられた課題に取り組み,工夫して学習し、学習成果をまとめることができる。与えられた課題に取り組み,工夫して学習し、学習成果をまとめることができない。
高専生活での目標や将来のビジョンについて述べることができる。高専生活での目標や将来のビジョンについて述べることができ、その実現の向けた具体的な行動計画まで考えることができる。高専生活での目標や将来のビジョンについて述べることができる。高専生活での目標や将来のビジョンについて述べることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 4-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 5-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 6-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は,高専に入学してきた1年生に対して,これからの専門に関する学習に対する動機付けを行なう科目である。
前半では、本学科に関わる専門分野の概要について説明を行い、専門分野と社会との関わりについて学ぶ。
後半は、専門分野と社会との関わりについて各自でテーマ を設定し、調べたものをまとめて発表する。
調べ学習と発表を聞くことで、広い視点で建設分野を知り、自らの将来につながる学びのきっかけとする。
授業の進め方・方法:
前半:複数の教員による講義形式(またはグループワーク)で授業を行う。講義形式 (1分野 40 分) で専門分野の概要と社会との関わりについて考える。
単なる、暗記や知識ではなく各分野の課題、展開、社会情勢との関係、問題提起するので、 後半のテーマへのヒントとしてほしい。
後半:5名程度のグループを構成し、各グループで設定したテーマについて調べ学習を行う。専門の先生の協力を得ながら、まとめたものを発表する。
ポスターセッションまたはプレゼンテーションによる発表する。
注意点:
本科目は,専門分野でこれから学ぶ内容を知り、それらが社会でどう役立てられているか知るための科目です。
5年間の学びや進路について考えるきっかけを与えることを目指しています。ただ聞くのではなく疑問点については自発的に調べ,自分の知識・興味をふくらませて下さい。
課題には積極的かつ主体的に取り組んで下さい。疑問がある場合は、積極的に教員に質問して下さい。
なお、成果物(ノート、発表等)については,提出が遅れた場合は減点対象としますので注意してください

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・建築社会デザイン工学科で学ぶ(橋本) 所属学科の工学分野および専門科目について概要を説明できる。
2週 専門分野の概要 01 設計・建築史(森山) / 02 建築計画・法規(勝野) 建設分野が様々な技術によって支えられていることを理解できる。
建設分野と社会とのつながりを理解できる。
3週 専門分野の概要 03 建設材料(松家)/ 04 建築構造(後藤) 建設分野が様々な技術によって支えられていることを理解できる。
建設分野と社会とのつながりを理解できる。
4週 専門分野の概要 05 土質・地盤(脇中) / 06 施工・実験(脇中) 建設分野が様々な技術によって支えられていることを理解できる。
建設分野と社会とのつながりを理解できる。
5週 専門分野の概要 07 土木構造・防災(岩坪) / 08 都市環境・水理(上久保) 建設分野が様々な技術によって支えられていることを理解できる。
建設分野と社会とのつながりを理解できる。
6週 キャリアデザイン (橋本) ~理想 とする建設技術者像 を目指して~ ★新入生研修で代替 5年間の高専生活の計画、マイルストーンを考えることができる。
7週 専門分野の概要 09 都市計画(橋本) / 10 情報処理(森下) 建設分野が様々な技術によって支えられていることを理解できる。
建設分野と社会とのつながりを理解できる。
8週 バス見学(森山) 実際に構造物を見学を通して、つくるからつかうまでの一連の流れから、建設分野ではたらくことのイメージができ、建設分野と社会との関連を説明できる。
2ndQ
9週 中間試験 ★試験(30%)とノート(20%) で評価
10週 試験返却 、前半の振り返り 、後半ガイダンス/研究のススメ(研究リテラシー)(松家) 中間試験の解説、前半の講義内容を振り返り、後半の調べ学習のテーマについて考える。
研究上の注意(情報倫理、技術者倫理、論文の書き方など)を理解できる。
11週 調べ学習(情報の収集) 研究上の注意を遵守し、設定したテーマに関する情報を収集できる。
12週 調べ学習(情報の整理) 研究上の注意を遵守し、設定したテーマに関する情報を整理できる。
13週 まとめ作業(発表資料の作成) 研究上の注意を遵守し、設定したテーマに関する情報をまとめることができる。
14週 発表会 研究上の注意を遵守し、設定したテーマに関して発表できる。
★発表会(30%)で評価
15週 前期末試験 ※実施しない
16週 建築社会デザイン工学概論を通して この科目を通して学んだことを振り返り、自らの成長について確認することができる。
★振り返り(20%) で評価。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。1
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。1
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。1
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。1
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。2前12,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
合意形成のために会話を成立させることができる。2前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前11,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前12,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前10,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前11
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前14
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2前11,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
複数の情報を整理・構造化できる。2前12,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2前12
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2前10,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2前10,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
事実をもとに論理や考察を展開できる。2前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
目標の実現に向けて計画ができる。1前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。1前15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後16
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後16
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後16
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後16
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。1前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後16
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。1前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16

評価割合

試験ノート発表振り返り合計
総合評価割合30203020100
専門的能力30203020100