建設材料

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 建設材料
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「大学講義シリーズ(8)土木材料学」 三浦 尚 著 コロナ社
担当教員 松家 武樹

到達目標

1.建設材料の性質に関する基本用語やその特性を理解し、説明することができる。
2.セメント、骨材、混和材料などの基礎事項を理解し、説明することができる。
3.コンクリートの配合計算を行うことができる。
4.フレッシュコンクリートや硬化コンクリートの基礎的特性を理解し、説明することができる。
5.鋼材の種類や用途を説明できる。
6.鋼材の力学的特性を理解し、説明することができる。
7.建設材料に係わる環境問題について理解し、説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
セメント、骨材、混和材料などの基礎事項を理解し、説明することができる。セメント、骨材、混和材料などの基礎事項について、教科書以外に講義で取り扱った内容についても説明できる。セメント、骨材、混和材料などの基礎事項について教科書の内容を説明することができる。セメント、骨材、混和材料などの基礎事項について、説明することができない。
コンクリートの配合計算を行うことができる。コンクリートの配合計算について、現場補正の意味や計算の過程を理解し、計算することができる。コンクリートの配合計算を規準書に従って計算することができる。コンクリートの配合計算を行うことができない。
フレッシュコンクリートや硬化コンクリートの基礎的特性を理解し、説明することができる。フレッシュコンクリートや硬化コンクリートの基礎的特性について、教科書以外に講義で取り扱った内容についても説明することができる。フレッシュコンクリートや硬化コンクリートの基礎的特性について、教科書の内容を説明することができる。フレッシュコンクリートや硬化コンクリートの基礎的特性について、説明することができない。
鋼材の種類や用途の説明ができる。鋼材の種類や用途について、教科書以外に講義で取り扱った内容についても説明することができる。鋼材の種類や用途について、教科書の内容を説明することができる。鋼材の種類や用途について、説明することができない。
鋼材の力学的特性を理解し、説明することができる。鋼材の力学特性について、教科書以外に講義で取り扱った内容についても説明することができる。鋼材の力学特性を理解し、教科書の内容を説明することができる。鋼材の力学特性について、説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 3-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建設構造物は様々な材料を用いて建設される。耐久性に優れた構造物を設計・施工するためには、建設材料の基本的な性質を十分に把握しておく必要がある。本科目では、コンクリートや鉄筋などの主要材料の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業計画に対応して事前学習を促すために、基本事項に関する予習課題を毎週示す。プリントやビデオなどを使用してわかりやすい授業を行う。また、建設技術者を目指す受講学生の学びの意欲を高める取り組みを行う。
注意点:
本科目は2単位科目であるため、規定授業時数は60時間である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 科目ガイダンス、建設材料序論 本科目と建設業との関わりについて理解し、説明することができる。
2週 建設材料の基本的性質 コンクリートと鉄筋の基本的性質を理解し、説明することができる。
3週 コンクリートの組織 コンクリートの構成材料および組織構造を理解し、説明することができる。
4週 骨材の種類と粒度 コンクリート用骨材の種類・粒度について理解し、説明することができる。
5週 骨材の含水状態 骨材の含水状態について理解し、説明することができる。
6週 セメントの製造方法、種類、用途 セメントの製造方法、種類、用途を理解し、説明することができる。
7週 セメントの物理・化学的性質 セメントの物理的性質、化学的性質を理解し説明することができる。
8週 【中間試験】
2ndQ
9週 中間試験の答案返却・解説 講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。
10週 練混ぜ水、混和材料 練混ぜ水、混和材料について理解し、説明することができる。
11週 フレッシュコンクリートの性質 フレッシュコンクリートの性質を理解し、説明することができる。
12週 コンクリートの配合設計(示方配合) コンクリートの示方配合を算出することができる。
13週 コンクリートの施工 コンクリートの基本的な施工方法を理解し、説明することができる。
14週 レディーミクストコンクリート レディーミクストコンクリートの要求性能を理解し、説明することができる。
15週 【定期試験】
16週 定期試験の答案返却・解説 講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。
後期
3rdQ
1週 特殊な配慮を要するコンクリート 特殊な配慮を要するコンクリート(暑中・寒中など)を理解し、説明することができる。
2週 特殊な施工を要するコンクリート 特殊な施工を要するコンクリート(吹付け・プレストレス)を理解し、説明することができる。
3週 コンクリートの配合設計(現場配合) コンクリートの現場配合を算出することができる。
4週 硬化コンクリートの物理的性質 硬化コンクリートの物理的性質を理解し、説明することができる。
5週 硬化コンクリートの力学的性質 硬化コンクリートの力学的性質を理解し、説明することができる。
6週 コンクリートの耐久性(物理的な劣化機構) コンクリートの耐久性に影響する物理的な劣化機構を理解し、説明することができる。
7週 コンクリートの耐久性(化学的な劣化機構) コンクリートの耐久性に影響する化学的な劣化機構を理解し、説明することができる。
8週 【中間試験】
4thQ
9週 中間試験の答案返却・解説 講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。
10週 コンクリート構造物の変状 コンクリート構造物に現れる変状を理解し、説明することができる。
11週 鋼材の種類と用途 鋼材の種類と用途を理解し、説明することができる。
12週 鋼材の力学的性質、鉄筋の継手 鋼材の力学的性質・鉄筋の継手を理解し、説明することができる。
13週 その他の建設材料 その他の建設材料(舗装、木材、工場製品)を理解し、説明することができる。
14週 建設材料に係わる環境問題 コンクリートの示方配合から求められるCO2排出量を算出することができる。
15週 【定期試験】
16週 定期試験の答案返却・解説 講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量最小二乗法の原理を説明でき、これを考慮した計算ができる。1前12
材料材料の特徴・分類を説明できる。2前1
材料の力学的性質及び物理的性質を説明できる。2後12
金属材料の分類を説明できる。2後11
金属材料の一般的性質を説明できる。2前2
鉄鋼製品の用途・規格を説明できる。2後11
セメントの概要、種類、製造、性質について理解している。2前6
セメントの概要、種類、製造、性質について説明できる。2前7
ポルトランドセメントを理解している。2前6
ポルトランドセメントを説明できる。2前7
混合セメントを理解している。2前6
混合セメントを説明でき、用途を選択できる。2前6
骨材の製造・種類・性質について説明できる。2前4,前5
混和材料(混和材、混和剤等)を理解している。2前10
コンクリートの長所、短所について、説明できる。2前3
水セメント比、スランプ、ワーカビリティ、空気量を説明できる。2前3
フレッシュコンクリートの性質を説明できる。2前11
フレッシュコンクリートの性質を理解している。2前11
硬化コンクリートの性質を理解している。2後4
硬化コンクリートの性質を説明できる。2後5
ひびわれを理解している。2後5,後6
耐久性を理解している。2後6
各種コンクリートを理解している。2後1
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。2後2
配合設計の手順を理解し、計算できる。2前12,後3
製造・品質管理を説明できる。2前14
施工を理解している。2前13
コンクリート構造物を構成する材料の性質を説明できる。2前3
鉄筋コンクリートの特徴を説明できる。1前2
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。2後2
コンクリート及び鋼材の劣化を説明できる。2後10
構造力の定義、単位、要素について説明できる。1前2
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。2前2
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係(フックの法則、弾性係数、ポアソン比)について説明でき、それらを活用できる。1前2
鋼材の力学的性質について理解している。2前2
弾性・塑性の概念について説明できる。2前2
環境環境問題の歴史を理解している。1後14
地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨を理解している。1後14
計画表層・基層の最小厚さ、路盤材料の最小厚さについて理解している。1後13
建築系分野材料セメント・コンクリートの歴史について理解している。2前6
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。2前6
セメントの化学成分や組成について理解している。2前7
セメントの物理的性質について理解している。2前6
セメントの種類・特徴について説明できる。2前7
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。2前5
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。2前10
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。2前12,後3
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。2前11
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。2前2
応力とひずみの関係について説明できる。2前2
弾性係数の意味について説明できる。2前2
クリープ現象と構造物に対する影響について理解している。2前2
乾燥収縮について理解している。2後4
中性化現象と鉄筋の腐食の関係について説明できる。2後7
凍害現象と抑制方法について説明できる。2後6
塩害現象と抑制方法について説明できる。2後7
アルカリ骨材反応現象と抑制方法について説明できる。2後7
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。2後1,後2
鋼材の製造方法について説明できる。2後11
鋼材の性質について説明できる。2後11
施工・法規継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。1後12

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力0000
専門的能力801010100
分野横断的能力0000