設計製図I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 設計製図I
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 はじめての建築製図(学芸出版社)、プリント/建築設計資料集成(日本建築学会編)、「新建築」、「a+u」、「住宅特集」(以上新建築社)、「GA JAPAN」(A.D.A.EDITA Tokyo)ほか
担当教員 森山 学,川口 彩希

到達目標

1.鉄筋コンクリート造の製図記号や図面表現を理解し、正確に作図できる。
2.透視図法の技法を理解し、活用できる。
3.鉄筋コンクリート造の設計課題に対し、周辺環境に配慮し、設計条件を踏まえた設計ができる。
4.鉄筋コンクリート造のラーメン構造の基準寸法、構造を理解して設計できる。
5.動線・ゾーニング、多様な利用者の想定といった小規模公益施設のポイントを押さえた計画ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鉄筋コンクリート造の製図記号や図面表現を理解し、正確に作図できる。鉄筋コンクリート造の製図記号や図面表現を理解し、おおよそ作図できる。鉄筋コンクリート造の製図記号や図面表現に対する理解が不足し、作図できない。
評価項目2透視図法の技法を理解し、活用できる。透視図法の技法を理解できる。透視図法の技法を理解できない。
評価項目3鉄筋コンクリート造の設計課題に対し、周辺環境に配慮し、設計条件を踏まえた設計ができる。鉄筋コンクリート造の設計課題に対し、周辺環境に配慮し、設計条件を踏まえた設計が部分的にできる。鉄筋コンクリート造の設計課題に対し、周辺環境に配慮し、設計条件を踏まえた設計ができない。
評価項目4鉄筋コンクリート造のラーメン構造の基準寸法、構造を理解して設計できる。鉄筋コンクリート造のラーメン構造の基準寸法、構造を部分的に理解して設計できる。鉄筋コンクリート造のラーメン構造の基準寸法、構造を設計できない。
評価項目5動線・ゾーニング、多様な利用者の想定といった小規模公益施設のポイントを押さえた計画ができる。動線・ゾーニング、多様な利用者の想定といった小規模公益施設のポイントをおおよそ押さえた計画ができる。動線・ゾーニング、多様な利用者の想定といった小規模公益施設のポイントを押さえた計画ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 3-3 説明 閉じる
本科到達目標 6-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 1年次で会得した製図の基礎知識を踏まえ,前期は鉄筋コンクリート造の製図と透視図法の技法を講義と演習により習得する。後期は鉄筋コンクリート構造の小規模公益施設の設計課題を実施する。
授業の進め方・方法:
 3-4名のグループを形成する。毎回、目標を掲げる。前期は森山、後期は森山、川口が担当する。
 前期の講義では設計への関心向上とリアリティに重点を置きつつ、教科書、配布プリント、プロジェクター、現物を使用して行う。知識の習得状況をクイズにより確認する。演習では各自で集中しつつグループ内で質問・教示しあえるよう促し、教員はその補助にあたる。自己点検、グループ内の相互点検を実施する。
 後期はエスキスチェックをしながら、設計の基礎、考え方、技法を伝授する。立体的なスケッチを描きながらエスキスをしてみる。成果品は図面、透視図、模型である。プレゼンテーションの練習として、講評会を実施する。自己点検を実施し、相互評価の練習もする。優秀作品は学科のクライマックス講評会に選抜するほか、学外で展示する。
注意点:
・打倒!中だるみ。入学時のやる気をより高めていく良い授業を一緒に作りましょう。
・演習科目を通じて、自分の癖(遅いけど丁寧、早いけど雑など)を知りましょう。その癖に応じてどんな取組み方が必要かを自分で考えましょう。
・理解できないとか、頭で考えてばかりで手が動かせないというときは、早めに相談してください。相談を通じて、引っ掛りを発見し乗り越えるポイントをつかめるかもしれません。
・締切を守ることがとても大切です。プレッシャーに弱くてもプレッシャーに少しずつ慣れましょう。締切を過ぎると60点満点での評価になります。
・日ごろの生活の中でたくさん感動することと、その感動の場をどうやって作るか、を常に創造的に発想すること、それらの積み重ねがとても大切です。
・実際の建物や建築系雑誌などで、いい事例を見ましょう。このデザインを今度使ってみようと、考えながら見ましょう。
・エスキスは何度も何度も見せてください。自分が考えもしなかったアドバイスをもらって、ハッと気づくことが大切です。教員室への来室歓迎。
・実際の敷地の周辺環境を真摯に読み解き、その地域本来の良さを活かす設計の練習をしましょう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、図面で見る鉄筋コンクリート造の仕組み 鉄筋コンクリート造の製図記号や図面表現を理解し、正確に作図できる。
2週 平面図のポイント、模写 同上
3週 平面図の模写 同上
4週 立面図のポイント、模写 同上
5週 立面図の模写 同上
6週 断面図のポイント、模写 同上
7週 断面図の模写 同上
8週 (定期試験) 同上
2ndQ
9週 相互点検、カナバカリ図のポイント、模写 同上
10週 カナバカリ図の模写 同上
11週 カナバカリ図の模写 同上
12週 自己点検、透視図法の説明、一点透視図法の練習 透視図法の技法を理解し、活用できる。
13週 一点透視図法の作図 同上
14週 二点透視図法の練習 同上
15週 (定期試験)
16週 二点透視図法の作図 同上
後期
3rdQ
1週 課題説明、現地調査 鉄筋コンクリート造の小規模公益施設の設計ができる。
2週 事例紹介、イメージ抽出ワーク、前期復習 同上
3週 エスキスチェック 同上
4週 エスキスチェック 同上
5週 エスキスチェック 同上
6週 エスキスチェック 同上
7週 グループ内発表 同上
8週 (定期試験)
4thQ
9週 製図 同上
10週 製図 同上
11週 製図 同上
12週 模型製作 同上
13週 模型製作 同上
14週 模型製作 同上
15週 (定期試験)
16週 講評会 同上

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図線の描き分け(3種類程度)ができる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
図面の種類別の各種図の配置を理解している。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
建築図面を模写し、模写した図面が理解している。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。2前12,前13,前14,前16
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。3後9,後10,後11
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。3後12,後13,後14
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。2後7,後16
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8

評価割合

模写1模写2透視図1透視図2設計コンセプト設計図設計透視図設計模型合計
総合評価割合1515101053555100
基礎的能力000000000
専門的能力1515101053555100
分野横断的能力000000000