概要:
建設構造物は様々な材料を用いて建設される。耐久性に優れた構造物を設計・施工するためには、建設材料の基本的な性質を十分に把握しておく必要がある。本科目では、コンクリートや鉄筋などの主要材料の基礎を学ぶ。また、木材や石材など鋼材・コンクリート以外の建築材料について、それらの特性及び用途についての基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業計画に対応して事前学習を促すために、基本事項に関する予習課題を毎週示す。プリントやビデオなどを使用してわかりやすい授業を行う。また、建設技術者を目指す受講学生の学びの意欲を高める取り組みを行う。前期は浦野教員が担当し、後期は松家教員が担当する。
注意点:
本科目は2単位科目であるため、規定授業時数は60時間である。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
科目ガイダンス 材料力学の基礎(1) 力と応力 |
引張応力、圧縮応力、せん断応力、曲げモーメントについて理解し、説明することができる。
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2週 |
材料力学の基礎(2) 強度、ひずみ度、ヤング係数 |
引張強度、圧縮強度、せん断強度、曲げ強度、ひずみ度、ヤング係数を算出することができる。
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3週 |
概 論 木 材(1) 木材の種類・性質 |
建築材料に要求される性能について説明できる。木材の種類・性質について説明できる。
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4週 |
木 材(2) 木材の耐久性 木質材料 合板・集成材・繊維板など |
木材の耐久性について説明できる。木質材料の製造方法、材料特性、用途について説明できる。
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5週 |
石 材 一般的性質、石材の分類 |
石材の力学的性質、火成岩・堆積岩、変成岩など石材の種類と特徴および用途について説明できる。
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6週 |
鉄鋼材(1) 鋼材の種類 鋼材の力学的特性 |
JIS規格に示されている鋼材の分類について説明できる。また、強度・伸び・溶接性と含有炭素量の関係について説明できる。
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7週 |
鉄鋼材(2) 鋼材の物理的特性 非鉄金属 アルミニウム、ステンレス、銅 |
鋼材の腐食および温度特性について説明できる。また、アルミニウム、ステンレス、銅など非鉄金属の特性について説明できる。
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8週 |
【中間試験】 |
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2ndQ |
9週 |
中間試験の答案返却・解説 |
講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。
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10週 |
ガラス 建築用板ガラスの種類・用途 タイル 内装用・外装用タイル |
建築用板ガラスの種類および用途、さらにタイルの種類および用途について説明できる。
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11週 |
防水材料 アスファルト防水、シート防水、塗膜防水、シーリング材 |
アスファルト防水、シート防水、塗膜防水など防水材料の種類および用途について説明できる。
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12週 |
塗 料 水性塗料、油性塗料 |
塗料の分類、適用可能な素地(塗装可能な材料)について説明できる。
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13週 |
内装材料 床材、壁材、天井材
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カーペット、じゅうたん、フローリング材などの床材、石膏ボード、繊維板などの壁・天井材など内装材料の種類および用途について説明できる。
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14週 |
断熱・防音材料、耐火被覆材料 |
断熱・防音材料、耐火被覆材料の種類および用途について説明できる。
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15週 |
【定期試験】 |
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16週 |
定期試験の答案返却・解説 |
講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
科目ガイダンス、建設材料序論 |
本科目と建設業との関わりについて理解し、説明することができる。
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2週 |
コンクリートの構成材料 |
コンクリートの構成材料(水、セメント、混和材料、骨材)を理解し、説明することができる。
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3週 |
フレッシュコンクリートの性質 |
フレッシュコンクリートの性質を理解し、説明することができる。
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4週 |
コンクリートの配合設計(示方配合) |
コンクリートの示方配合を算出することができる。
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5週 |
レディーミクストコンクリートと施工 |
レディーミクストコンクリートの要求性能とコンクリートの基本的な施工方法をを理解し、説明することができる。
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6週 |
特殊な配慮を要するコンクリート |
特殊な配慮を要するコンクリート(暑中・寒中など)を理解し、説明することができる。
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7週 |
コンクリートの配合設計(現場配合) |
コンクリートの現場配合を算出することができる。
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8週 |
【中間試験】 |
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4thQ |
9週 |
中間試験の答案返却・解説 |
講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。
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10週 |
硬化コンクリートの物理的・力学的性質 |
硬化コンクリートの物理的・力学的性質を理解し、説明することができる。
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11週 |
コンクリートの耐久性 |
コンクリートの耐久性に影響する物理的・化学的な劣化機構を理解し、説明することができる。
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12週 |
コンクリート構造物の変状 |
コンクリート構造物に現れる変状を理解し、説明することができる。
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13週 |
鋼材の種類と力学的性質 |
鋼材の種類と力学的性質を理解し、説明することができる。
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14週 |
建設材料に係わる環境問題 |
コンクリートの示方配合から求められるCO2排出量を算出することができる。
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15週 |
【定期試験】 |
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16週 |
定期試験の答案返却・解説 |
講義内容で理解できていない部分を抽出し、理解を深める。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | 材料の特徴・分類を説明できる。 | 2 | 後1 |
材料の力学的性質及び物理的性質を説明できる。 | 2 | 後3,後10,後13 |
金属材料の分類を説明できる。 | 2 | 後13 |
金属材料の一般的性質を説明できる。 | 2 | 後13 |
鉄鋼製品の用途・規格を説明できる。 | 2 | 後13 |
セメントの概要、種類、製造、性質について理解している。 | 2 | 後2 |
セメントの概要、種類、製造、性質について説明できる。 | 2 | 後2 |
ポルトランドセメントを理解している。 | 2 | 後2 |
ポルトランドセメントを説明できる。 | 2 | 後2 |
混合セメントを理解している。 | 2 | 後2 |
混合セメントを説明でき、用途を選択できる。 | 2 | 後2 |
骨材の製造・種類・性質について説明できる。 | 2 | 後2 |
混和材料(混和材、混和剤等)を理解している。 | 2 | 後2 |
コンクリートの長所、短所について、説明できる。 | 2 | 後3 |
水セメント比、スランプ、ワーカビリティ、空気量を説明できる。 | 2 | 後3 |
フレッシュコンクリートの性質を説明できる。 | 2 | 後3,後5 |
フレッシュコンクリートの性質を理解している。 | 2 | 後3,後5 |
硬化コンクリートの性質を理解している。 | 2 | 後10 |
硬化コンクリートの性質を説明できる。 | 2 | 後10 |
ひびわれを理解している。 | 2 | 後10 |
耐久性を理解している。 | 2 | 後11 |
各種コンクリートを理解している。 | 2 | 後6 |
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。 | 2 | 後6 |
配合設計の手順を理解し、計算できる。 | 2 | 後4,後7 |
製造・品質管理を説明できる。 | 2 | 後5 |
施工を理解している。 | 2 | 後5 |
コンクリート構造物を構成する材料の性質を説明できる。 | 2 | 後2 |
鉄筋コンクリートの特徴を説明できる。 | 1 | 後10 |
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。 | 2 | 後6 |
コンクリート及び鋼材の劣化を説明できる。 | 2 | 後12 |
構造 | 力の定義、単位、要素について説明できる。 | 1 | 後10 |
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。 | 2 | 後10 |
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係(フックの法則、弾性係数、ポアソン比)について説明でき、それらを活用できる。 | 2 | 後10 |
鋼材の力学的性質について理解している。 | 2 | 後13 |
曲げモーメントによる断面に生じる応力(圧縮、引張)とひずみを理解し、それらを計算できる。 | 2 | |
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。 | 2 | |
弾性・塑性の概念について説明できる。 | 2 | 後10 |
環境 | 環境問題の歴史を理解している。 | 1 | 後14 |
地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨を理解している。 | 1 | 後14 |
建築系分野 | 材料 | セメント・コンクリートの歴史について理解している。 | 2 | 後2 |
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。 | 2 | 後2 |
セメントの化学成分や組成について理解している。 | 2 | 後2 |
セメントの物理的性質について理解している。 | 2 | 後2 |
セメントの種類・特徴について説明できる。 | 2 | 後2 |
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。 | 2 | 後2 |
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。 | 2 | 後2 |
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。 | 2 | 後4,後7 |
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。 | 2 | 後3,後5 |
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。 | 2 | 後10 |
応力とひずみの関係について説明できる。 | 2 | 後10 |
弾性係数の意味について説明できる。 | 2 | 後10 |
クリープ現象と構造物に対する影響について理解している。 | 2 | 後10 |
乾燥収縮について理解している。 | 2 | 後10,後11 |
中性化現象と鉄筋の腐食の関係について説明できる。 | 2 | 後11,後12 |
凍害現象と抑制方法について説明できる。 | 2 | 後11,後12 |
塩害現象と抑制方法について説明できる。 | 2 | 後11,後12 |
アルカリ骨材反応現象と抑制方法について説明できる。 | 2 | 後11,後12 |
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。 | 2 | 後6 |
鋼材の製造方法について説明できる。 | 2 | 後13 |
鋼材の性質について説明できる。 | 2 | 後13 |
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。 | 2 | |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 2 | |
断熱材料の熱的性質、種類について理解している。 | 2 | |
施工・法規 | 継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。 | 1 | 後13 |