情報処理I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 情報処理I
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 配布資料(Web資料・プリントなど)
担当教員 森下 功啓

到達目標

1. 統計解析手法(推定・検定・相関など)について理解・説明することができる.
2. ExcelまたはRを用いて統計解析処理(推定・検定・相関など)を行うことができる.
3. 任意のデータに対し統計解析を行うとともに,その結果について考察し,レポートにまとめることができる.
4. 多変量のデータに対して解析を行うことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
統計解析手法(推定・検定・相関など)について理解・説明することができる.推定・検定・相関の結果について説明することができる.推定・検定・相関を計算できる.推定・検定・相関を計算できない.
ExcelまたはRを用いて統計解析処理(推定・検定・相関など)を行うことができる.Excelを用いて統計解析処理を行うことができる.統計解析処理について理解している.Excelを用いて統計解析処理を行うことができない.
任意のデータに対し統計解析を行うとともに,その結果について考察し,レポートにまとめることができる.任意のデータに対し適切な統計解析と結果の考察が行え,レポートにまとめることができる.統計解析を行い、その結果からレポートを作成することができる.統計結果をレポートに掲載することができない.
多変量のデータに対して解析を行うことができる.重回帰分析やニューラルネットワークを用いて回帰を計算できる.相関行列を基に,関連するパラメータを見つけることができる.相関行列を描くことができない.

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 2-1 説明 閉じる
本科到達目標 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本科目は,コンピュータで扱う連続値データや離散値データの統計的な処理とグラフ表現について学ぶ科目である.加えて,土木建築系技術者が実際に扱うことの多い入力データから有効な出力を得るための統計解析手法およびその注意点を学ぶ.
授業の進め方・方法:
 本科目では,Excelなどを用いた統計解析手法およびレポート(報告書)の作成について学習する.具体的には,実験結果や調査データから有用でかつ数学的に信頼性の高い説得力のある出力を得るための統計解析処理手法を習得する.また,課題演習を通じて,統計解析結果をまとめ,考察する力を身に着ける.
注意点:
*講義の内容・配布資料を参考にして,まずは統計解析手法の理論(アルゴリズム)をしっかりと理解すること.
*解説を聞く際や演習を行う際には,取り扱うデータおよび統計解析手法を実際に使うことを意識して学習すること.
*授業中での演習時間が不足する場合には放課後の空き時間などを活用する.
*授業では毎回出席カードを配布します。分かったことや質問事項や気になったことを記載してください。講義の最後に回収し、記載のある出席カードの回収をもって出席とみなします。回収時にはノートに割印を押しますので、ノートを持参してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,科学技術文書の書き方 統計解析の利用方法を理解する.
2週 母集団と標本とデータ分布(確率密度) 計測や観測で得られるデータの性質を説明でき,データの分布を表すことができる.
3週 数値的要約(平均,中央値,最頻値,分散,標準偏差) 与えられたデータを数値的に要約できる.
4週 正規化(標準化),相関 *与えられたデータの相関値を計算できるとともに,相関関係を見出すことができる.
*正規化の意味を説明できる.
*回帰曲線を描くことができる.
5週 推定 標準偏差に従う(パラメトリックな)標本データから真値を確率的に推定できる.
6週 パラメトリックな2群間の比較(t検定) t検定を実施でき,2群間のサンプルデータの平均に差があるか判断できる.
7週 パラメトリックな2群間の比較(F検定) t検定を実施でき,2群間のサンプルデータの分散に差があるか判断できる.
8週 演習
2ndQ
9週 中間試験
10週 中間試験の返却と解説
11週 多変量の相関 相関行列を描くことができる.
12週 重回帰分析 重回帰分析を行うことができる.
13週 ニューラルネットワーク ニューラルネットワークを説明することができる.
14週 ニューラルネットワークによる回帰 ニューラルネットワークを用いて、回帰問題を解くことができる.
15週 期末試験
16週 期末試験の返却と解説,主成分分析 主成分分析の特徴と使い方を説明できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前3,前4
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前1,前2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前2,前5,前7,前8,前11,前12,前13,前14,前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前1,前2,前15
情報リテラシー情報リテラシー数値計算の基礎が理解できる3前6,前7,前8,前11,前12,前13,前14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前11,前12,前14,前15
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前11,前12,前14,前15

評価割合

試験レポートノート合計
総合評価割合603010000100
基礎的能力30151000055
専門的能力3015000045
分野横断的能力0000000