建築社会工学実験I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 建築社会工学実験I
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 建設材料実験法(鹿島出版会),土質実験基本と手引き(丸善)
担当教員 上久保 祐志,渕田 邦彦,浦野 登志雄,岩部 司,松家 武樹,中村 裕一

到達目標

1.各実験テーマの目的を理解し,関連科目との繋がりを説明することが出来る。
2.使用する実験機器の名称や役割などを理解し,適切に操作することが出来る。
3.実験結果のデータを指示通りにまとめ,グラフ作成などでまとめることが出来る。
4.得られたデータを工学的に分析し,考察をすることが出来る。
5.実験結果を検証するために理論計算をすることが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.各実験テーマの目的を理解し,関連科目との繋がりを説明することが出来る。各実験テーマの目的を理解し,関連科目との繋がりを説明することが出来、更にそれらがどのように社会に役立つのかを理解することができる。各実験テーマの目的を理解し,関連科目との繋がりを説明することが出来る。各実験テーマの目的を理解し,関連科目との繋がりを説明することが出来ない。
2.使用する実験機器の名称や役割などを理解し,適切に操作することが出来る。使用する実験機器の名称や役割などを理解し,正確かつ迅速に操作することが出来る。使用する実験機器の名称や役割などを理解し,適切に操作することが出来る。使用する実験機器の名称や役割などを理解し,適切に操作することが出来ない。
3.実験結果のデータを指示通りにまとめ,グラフ作成などでまとめることが出来る。実験結果のデータを指示通りにまとめ,査読者が見やすいグラフや表としてまとめることが出来る。実験結果のデータを指示通りにまとめ,グラフ作成などでまとめることが出来る。実験結果のデータを指示通りにまとめ,グラフ作成などでまとめることが出来ない。
4.得られたデータを工学的に分析し,考察をすることが出来る。 得られたデータを工学的に分析し,考察をすることならびに改善点を提示するが出来る。 得られたデータを工学的に分析し,考察をすることが出来る。 得られたデータを工学的に分析し,考察をすることが出来ない。
5.実験結果を検証するために理論計算をすることが出来る。 実験結果を検証するために理論計算をすることができ,更にその理論式を導くことができる。 実験結果を検証するために理論計算をすることが出来る。 実験結果を検証するために理論計算をすることが出来ない。

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 2-2 説明 閉じる
本科到達目標 3-4 説明 閉じる
本科到達目標 6-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,材料試験,土質試験,構造実験を行う。力学現象や物理試験などを実際に手掛けて,目で見ることにより,理解を深めることを目的としている。また,実験・試験の結果データを整理し,レポートを作成することで,データ整理の手法や工学的な見地での考察などを学び,工学レポートを作成する訓練を行う。
授業の進め方・方法:
工学分野では理論を理解した上で,力学現象や数々のデータを分析して,その中から結論を導き出す能力が要求される。本科目は,実際に土質に関する試験や,コンクリート供試体を作成し,強度試験などを行うことで,理論と実現象を結びつけ,関連する専門科目の理解を深めることを目的として行うものである。材料・土質・構造に関する実験を班別で行う。各実験テーマを終了した後にレポート作成に入り,実験データの結果を整理し,レポートを提出して実験が完結する。
注意点:
・実験を行う際は服装に注意する。実習服の上下を着用の上,スリッパ履きなどは禁止する。
・実験機器は丁寧に扱い,準備,後片付けをしっかりすること。
・安全には十分留意し,むやみに実験室にある機材を扱わないこと。
・レポートの提出期限は守り、必ず提出すること。
・質問はいつでも担当教員を尋ねること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,安全教育,配合設計
2週 配合設計
3週 練り込み
4週 練り込み
5週 レポートおよび器具清掃
6週 土の密度試験
7週 液性限界・塑性限界試験
8週 〔中間試験〕
2ndQ
9週 レポート返却と解説指導
10週 コンクリートの圧縮試験
11週 コンクリートの引張・曲げ試験
12週 レポート
13週 土の粒度試験
14週 土の粒度試験
15週 〔前期末試験〕
16週 レポート
後期
3rdQ
1週 セメント強度試験成型
2週 骨材ふるい分け
3週 レポート
4週 土の締固め試験
5週 土の締固め試験
6週 レポート
7週 レポート返却と解説指導
8週 〔中間試験〕
4thQ
9週 セメント強さ試験
10週 骨材の比重試験
11週 レポート
12週 平鋼の引張試験
13週 平鋼の引張試験
14週 レポート
15週 〔後期学年末試験〕
16週 レポート返却と解説指導

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3前1
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前9
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前5,前9,前12,前16,後6,後7
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前5,前9,前12,前16,後6,後7
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】セメントの強さ試験について理解し、器具を使って実験できる。3後1,後9
骨材のふるい分け試験について理解し、器具を使って実験できる。3後2
骨材の密度、吸水率試験について理解し、器具を使って実験できる。3後10
コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。3前2,前3,前4
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。3前2,前3,前4
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。3前2,前3,前4
各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。3前10,前11,後12,後13
土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。3前6
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。3前7
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。3前13,前14
突固めによる土の締固め試験について理解し、器具を使って実験できる。3後4,後5
一軸圧縮試験について理解し、器具を使って実験できる。3後4,後5
いくつかの分野の実験・演習・調査などについて理解し、その実験や実践ができる。3
実験・実践の結果を解析等によって考察することができる。3
建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を説明できる。2
建築に用いる構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)の物理的特性を実験により明らかにすることができる。2
実験結果を整理し、考察できる。2
構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)によるいずれかの構造形式(ラーメン、トラスなど)の試験体を用い、載荷実験を行い、破壊形状と変形の性状を観察することができる。2後12,後13
物理的特性を実験により明らかにすることができる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。3
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。3
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。3
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。2
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。2
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。3前9,後7
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。1
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。2
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000002020
専門的能力000008080
分野横断的能力0000000