建築構法I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 建築構法I
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「建築構造(改訂版)」青木博文監修 実教出版
担当教員 浦野 登志雄

到達目標

1. 建築構造の分類を理解し、木構造・鉄筋コンクリート構造(RC構造)・鉄骨構造(S構造)について、各構法の特徴をまとめることができる。
2. 木材・コンクリート・鋼材について、これらの材料特性を理解できる。
3. 木構造の代表的な構造形式である在来構法(基礎,軸組,小屋組,床組)、木造枠組壁工法について、各部材の名称・外力に対する働きを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.建物に作用する荷重および部材に生じる応力について説明することができる。固定荷重などの建築構造物に作用する荷重(外力)や部材断面内に生じる応力(内力)について、テキスト以外に講義で取り上げた内容についても説明することができる。固定荷重などの建築構造物に作用する荷重(外力)や部材断面内に生じる応力(内力)について、テキストに記載された要点を説明することができる。固定荷重などの建築構造物に作用する荷重(外力)や部材断面内に生じる応力(内力)について、説明することができない。
2.木構造について、各構法の特徴および要点を説明することができる。木構造の各構法の特徴および要点について、テキスト以外に講義で取り上げた内容についても説明することができる。木構造の各構法の特徴および要点について、テキストに記載された要点を説明することができる。木構造の各構法の特徴および要点について、説明することができない。
3.木構造の他、鉄筋コンクリート構造、鋼構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造について、これらの特徴を説明することができる。木構造、鉄筋コンクリート構造、鋼構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造について、それぞれの概要および長所・短所について、テキスト以外に講義で取り上げた内容についても説明することができる。木構造、鉄筋コンクリート構造、鋼構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造について、それぞれの概要および長所・短所について、テキストに記載された要点を説明することができる。木構造、鉄筋コンクリート構造、鋼構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造について、それぞれの概要および長所・短所について、テキストに記載された要点を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建物に要求される条件は、建物の用途や環境などによって変化する。それらの様々な条件を満足するために数々の建築方法が考案されている。建築一般構造は、多様な建築構造の中から、主として、木構造について理解することを目的とし、各構造で用いられる材料の基本的な性質、柱・はり等の骨組みの役割および建築構造物の設計に必要な基本的事項について学ぶ。
授業の進め方・方法:
本科目で使用する教科書は、図表が多く記載されており、建築構造の入門書として最適である。本講義では、実際の建築構造物をイメージしながら建築構造の基本概念について学ぶ。また、本科目は建築構造を学ぶ上で基礎となるものであり、多くの専門用語が登場するので理解すること。建築士などの資格試験と本科目は密接に関連している。また、4年次以降の建築系専門科目の基礎となることに留意すること。
注意点:
本科目は、建築士・建築施工管理技士試験などの実務資格の基礎となる科目です。この講義を通して身のまわりにある建物を観察しよう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 科目ガイダンス,建築構造のあらまし 建築構造の種類と各種構造の概要が説明できる
2週 建築物の構造の分類,建築の法規・規準 各種構造の分類,建築に関係する法規・規準の目的について説明できる
3週 木構造(構造形式) 在来工法や木造枠組壁工法の概要が説明できる
4週 木構造(木材の性質) 木材の種類及び材料特性について説明できる
5週 木構造(地業・基礎,木材の接合) 基礎の種類及び接合部の設計上の留意事項について説明できる
6週 木構造(軸組①:土台・柱・桁) 土台・柱・桁などの構造部材の名称や働きについて説明できる
7週 木構造(軸組②:筋交い・方づえ・貫) 筋交い・方づえ・貫・間柱などの名称や働きについて説明できる
8週 〔中間試験〕 60点を合格の基準とする。
2ndQ
9週 試験答案の返却・解説,木構造(小屋組) 和小屋・洋小屋などの小屋組の種類及び構造上の特徴について説明できる
10週 木構造(床組,階段,開口部) 梁床・組床などの床組の種類、各種階段、開口部の構造上の特徴について説明できる。
11週 木構造(仕上計画,木造枠組壁工法) 仕上計画に関する概要を説明できる。また、木造枠組壁工法の特徴について、在来軸組構法と比較説明できる。
12週 鉄筋コンクリート構造概論 鉄筋コンクリート構造の成り立ち・構造の特徴について、他の構造形式と比較して説明することができる。
13週 鋼構造概論 鋼構造の成り立ち・構造の特徴について、他の構造形式と比較して説明することができる。
14週 鉄骨鉄筋コンクリート構造およびその他の構造概論 鉄骨鉄筋コンクリート構造物、その他の構造形式の成り立ち・構造の特徴について、他の構造形式と比較して説明することができる。
15週 〔前期末試験〕 中間試験の評点との平均点が60点以上を合格の基準とする。
16週 前期末試験の返却と解説 答案の採点内容の確認を行い、間違った内容について正しく説明することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。3前4
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。4前4
木材の種類について説明できる。4前4
傷(節など)について説明できる。4前4
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。4前4
耐火性について説明できる。4前4
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。4前4
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。4前4

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力2020
専門的能力8080
分野横断的能力00