建築設計演習I

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 建築設計演習I
科目番号 0013 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 4
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 建築設計資料集成(日本建築学会編)/「新建築」、「a+u」、「住宅特集」(以上新建築社)、「GA JAPAN」(A.D.A.EDITA Tokyo)ほか
担当教員 下田 貞幸,森山 学,川口 彩希

到達目標

1.自分の役割を意識しながら、グループ内で方針を共有し、積極的に共同作業ができる。
2.必要な情報が何かを考え、自発的に現地調査を行い、調査結果をまとめることができる。
3.構想を的確に伝えるスケッチパース、模型、プレゼンテーションシートを制作できる。
4.地域の風土・歴史・文化・暮らし、地域住民の思いに配慮した設計ができる。
5.設計条件、利用者の基準寸法・アクティビティを踏まえた実物大の作品を制作できる。
6.中規模公共・公益施設の設計のポイントを押さえた計画ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自分の役割を意識しながら、グループ内で方針を共有し、積極的に共同作業ができる。自分の役割を意識しながら、グループ活動ができる。自分の役割を意識したグループ活動ができない。
評価項目2必要な情報が何かを考え、自発的に現地調査を行い、調査結果をまとめることができる。現地調査を行い、調査結果をまとめることができる。現地調査を行うことができず、また調査結果をまとめることができない。
評価項目3構想を的確に伝えるスケッチパース、模型、プレゼンテーションシートを制作できる。構想をおおまかに伝えるスケッチパース、模型、プレゼンテーションシートを制作できる。構想を伝えるスケッチパース、模型、プレゼンテーションシートを制作できない。
評価項目4地域の風土・歴史・文化・暮らし、地域住民の思いに配慮した設計ができる。地域の風土・歴史・文化・暮らし、地域住民の思いに配慮した設計が部分的にできる。地域の風土・歴史・文化・暮らし、地域住民の思いに配慮した設計ができない。
評価項目5設計条件、利用者の基準寸法・アクティビティを踏まえた実物大の作品を制作できる。設計条件、利用者の基準寸法・アクティビティを部分的に踏まえた実物大の作品を制作できる。設計条件、利用者の基準寸法・アクティビティを踏まえた実物大の作品を制作できない。
評価項目6中規模公共・公益施設の設計のポイントを押さえた計画ができる。中規模公共・公益施設の設計のポイントを部分的に押さえた計画ができる。中規模公共・公益施設の設計のポイントを押さえた計画ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 6-1 説明 閉じる
本科到達目標 6-2 説明 閉じる
本科到達目標 6-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 これまでの製図・設計技術だけでなく、他の科目で習得してきた知識、現地調査・文献調査で得た情報、グループでの意見交換を活用し、総合的な能力を発揮して、建築設計を行う。課題は①地域の課題を発見し建築的手法により解決策を提案する発見・提案型、②実物大の作品をデザイン・制作するものづくり実現型、③地域に建つことを想定した中規模公共・公益施設を設計する課題設定型、の3つとする。
授業の進め方・方法:
 数名でグループを作り、各グループが担当教員の一人につくスタジオ制。グループメンバー、スタジオは各課題ごとにシャッフルする。課題①は5年生の「建築設計演習Ⅱ」と合同で進める。グループで調査、計画、設計、制作、プレゼンテーションの全過程を協働する。スタジオ教員はグループ内での作業の進め方についてアドバイスし、エスキスチェックを行い、グループの自発的取り組みを促す。模型を使ったエスキスをしてみる。課題終了後に自己点検、相互評価を実施する。
 ①はデザコンのテーマとするので、授業終了後、ブラッシュアップしてデザコンに応募することを目指す。
 各課題の優秀作品は学科のクライマックス講評会に選抜するほか、学外で展示する。
注意点:
・グループワークで意見を出し合う段階では、出た意見を批判せず、自分の意見に固執しないようにしましょう。
・意見を具体的な計画に収束させていく段階では、よりよい化学反応がおこるよう大いに議論しましょう。
・現地調査、ヒアリング調査では、小さな発見と感動を見落とさないようアンテナを張り、新たに得た情報(発見と感動)は必ずメモしましょう。
・一見建築に結びつきそうにない遠回りを大切にしましょう。
・計画段階では地域本来の良さを活かすことに心がけましょう。
・実際の建物や建築系雑誌などで、いい事例を見ましょう。このデザインを今度使ってみようと、考えながら見ましょう。
・課題②では、部材の納まりなどリアルな発想が求められます。また安全を怠ることなく作業しましょう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、課題①説明
2週 現地調査
3週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
4週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
5週 中間発表
6週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
7週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
8週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
2ndQ
9週 中間発表
10週 製図、模型製作
11週 製図、模型製作
12週 製図、模型製作
13週 プレゼンテーションシート作成
14週 プレゼンテーションシート作成
15週 (定期試験)
16週 講評会、自己点検、課題②説明
後期
3rdQ
1週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
2週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
3週 中間発表
4週 製図
5週 実物制作
6週 実物制作、プレゼンテーション作成
7週 講評会、課題③説明
8週 現地調査
4thQ
9週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
10週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
11週 スタジオ活動(調査、打合せ、エスキス)
12週 中間発表
13週 製図、模型製作、プレゼンテーションシート作成
14週 製図、模型製作、プレゼンテーションシート作成
15週 (定期試験)
16週 講評会

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後1,後2,後3,後9,後10,後11,後12
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4後4
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4後5,後6
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4後3,後7
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後9,後10,後11
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などが描ける。4前10,前11,前12,後13,後14
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後9,後10,後11
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4前10,前11,前12,後13,後14
講評会等において、設計趣旨などをまとめ、プレゼンテーションができる。4前5,前9,前16,後12,後16

評価割合

調査・コンセプト成果物の内容プレゼンテーションシート個人評価合計
総合評価割合2050102000100
基礎的能力0000000
専門的能力20501000080
分野横断的能力000200020