1. 建築構造の分類を理解し、木構造・鉄筋コンクリート構造(RC構造)・鉄骨構造(S構造)について、各構法の特徴をまとめることができる。
2. 木材・コンクリート・鋼材について、これらの材料特性を理解できる。
3. 木構造の代表的な構造形式である在来構法(基礎,軸組,小屋組,床組)について、各部材の名称および構造部材としての役割を説明できる。
4. 鉄筋コンクリート構造(RC構造)・鉄骨構造(S構造)について、各部材の名称および構造部材としての役割を説明できる。
概要:
建物に要求される条件は、建物の用途や環境などによって変化する。それらの様々な条件を満足するために数々の建築方法が考案されている。建築一般構造は、多様な建築構造の中から、主として、木構造について理解することを目的とし、各構造で用いられる材料の基本的な性質、柱・はり等の骨組みの役割および建築構造物の設計に必要な基本的事項について学ぶ。
授業の進め方・方法:
本科目で使用する教科書は、図表が多く記載されており、建築構造の入門書として最適である。本講義では、実際の建築構造物をイメージしながら建築構造の基本概念について学ぶ。また、本科目は建築構造を学ぶ上で基礎となるものであり、多くの専門用語が登場するので理解すること。建築士などの資格試験と本科目は密接に関連している。また、4年次以降の建築系専門科目の基礎となることに留意すること。
注意点:
本科目は、建築士・建築施工管理技士試験などの実務資格の基礎となる科目です。この講義を通して身のまわりにある建物を観察しよう。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
科目ガイダンス,建築構造のあらまし |
建築構造の種類と各種構造の概要が説明できる
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2週 |
建築物の構造の分類,建築の法規・規準、木構造(構造形式) |
各種構造の分類,建築に関係する法規・規準の目的、在来工法や木造枠組壁工法の概要が説明できる
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3週 |
木構造(木材の性質・木質材料) |
木材の種類及び材料特性について説明できる
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4週 |
木構造(地業・基礎,木材の接合) |
基礎の種類及び接合部の設計上の留意事項について説明できる
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5週 |
木構造(軸組) |
土台・柱・桁などの構造部材の名称や働きについて説明できる
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6週 |
木構造(小屋組) |
和小屋・洋小屋などの小屋組の種類及び構造上の特徴について説明できる
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7週 |
木構造(床組,階段,開口部,仕上計画,木造枠組壁工法) |
梁床・組床などの床組の種類、各種階段、開口部の構造上の特徴、仕上計画に関する概要を説明できる。また、木造枠組壁工法の特徴について、在来軸組構法と比較説明できる
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8週 |
〔中間試験〕 |
60点を合格の基準とする。
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2ndQ |
9週 |
試験答案の返却・解説 鉄筋コンクリート構造の概説 |
鉄筋コンクリート構造のしくみ、鉄筋とコンクリートの役割について説明できる
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10週 |
鉄筋コンクリート構造の分類 鉄筋コンクリート建築物の構造計画 |
鉄筋コンクリート構造の特徴について、他の構造形式と比較して説明することができる。また、耐震計画など構造計画の概要について説明できる
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11週 |
鉄筋コンクリート構造(ラーメン構造)の基礎・躯体 |
基礎の役割、構造形式、躯体の構成および鉄筋の配筋の留意事項について説明できる
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12週 |
鉄筋コンクリート壁式構造、プレストレストコンクリート構造 |
壁式構造の特徴をラーメン構造と比較説明できる。また、プレストレストコンクリート構造の概要について説明できる。
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13週 |
鉄骨構造の特徴と構造形式 鋼材の接合 |
鋼構造の成り立ち・構造の特徴について、他の構造形式と比較して説明することができる。
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14週 |
鉄骨構造の躯体 |
鉄骨鉄筋コンクリート構造物、その他の構造形式の成り立ち・構造の特徴について、他の構造形式と比較して説明することができる。
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15週 |
〔前期末試験〕 |
中間試験の評点との平均点が60点以上を合格の基準とする。
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16週 |
前期末試験の返却と解説 |
答案の採点内容の確認を行い、間違った内容について正しく説明することができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | 鋼材の種類、形状を説明できる。 | 2 | |
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。 | 2 | |
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。 | 2 | |
各種セメントの特徴、用途を説明できる。 | 2 | |
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。 | 2 | |
骨材の種類、特徴について、説明できる。 | 2 | |
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。 | 2 | |
コンクリートの長所、短所について、説明できる。 | 2 | |
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。 | 2 | |
フレッシュコンクリートに求められる性質(ワーカビリティー、スランプ、空気量等)を説明できる。 | 2 | |
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。 | 2 | |
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。 | 3 | |
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。 | 2 | |
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。 | 1 | |
コンクリート構造物の維持管理の基礎を説明できる。 | 1 | |
コンクリート構造物の補修方法の基礎を説明できる。 | 1 | |
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。 | 2 | |
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。 | 2 | |
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。 | 1 | |
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。 | 1 | |
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。 | 2 | |
建築系分野 | 材料 | 建築材料の変遷や発展について説明できる。 | 1 | 前4 |
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。 | 2 | 前4 |
木材の種類について説明できる。 | 2 | 前4 |
傷(節など)について説明できる。 | 2 | 前4 |
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。 | 2 | 前4 |
耐火性について説明できる。 | 2 | 前4 |
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。 | 2 | 前4 |
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。 | 2 | 前4 |
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。 | 2 | |
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。 | 2 | |
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。 | 2 | |
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。 | 3 | |
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。 | 3 | |
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。 | 2 | |
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。 | 2 | |
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。 | 3 | |
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。 | 3 | |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 3 | |
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。 | 3 | |
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。 | 3 | |
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。 | 3 | |
構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 2 | |
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。 | 2 | |
力の定義、単位、成分について説明できる。 | 2 | |
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。 | 1 | |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 2 | |
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。 | 2 | |
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。 | 1 | |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 3 | |
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。 | 1 | |
木構造の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | |
木材の接合について説明できる。 | 3 | |
基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。 | 3 | |
S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 2 | |
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。 | 2 | |
溶接接合の種類と設計法について説明できる。 | 2 | |
仕口の設計方法について説明ができる。 | 1 | |
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。 | 1 | |
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。 | 2 | |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 2 | |
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。 | 2 | |