1. 請負工事の実施方法、競争入札・随意契約など発注・入札制度について説明できる。
2. 施工計画に関して、バーチャート工程表、ネットワーク工程表が理解でき、管理計算をすることができる。
3. 建築基準法による法的規制(諸届出)、労働安全衛生法による法的規制(危険防止)について説明できる。
4. 建物を地盤に対して安全な構造とするための各種地盤調査法について説明できる。
5. 仮設工事に関して、仮囲い・仮設建物・構台・足場などの法的規制について説明できる。
6. 土工事・山留め工事・地業工事に関して、各種工法の特徴を比較説明できる。
7. 鉄筋工事・コンクリート工事・鉄骨工事に関して、建築学会建築工事標準仕様書(JASS)の基本的項目に
ついて説明できる。
概要:
建築施工法は他の科目と関連が深い。例えば、躯体工事では「建築構造」と「構造力学」の知識が必要であり、仕上げ工事では「建築材料」についての知識が必要である。また、土工事・地業工事については「土質力学」に関する知識が要求される。本科目では、建設業法、施工計画、地盤調査、仮設工事、土工事、地業工事、躯体工事(主として鉄筋工事・鉄筋コンクリート工事)について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書による講義だけでなく、建築施工に関する最新の事例などを紹介しながら、工事の安全性・経済性についても述べる。教科書の他、理解を深めるためにビデオ教材を活用する。また、資格試験への対応力を養うために、過去に出題された建築士および建築施工管理技士試験の問題演習を行う。
注意点:
・建築士試験などの資格試験と本科目内容は共通している。従って、直接受験に役立つ科目として意識して自学自習を行うこと。
・計算問題がほとんどないため、単なる専門用語の暗記科目と捉えている学生が多い、定期試験の直前の学習では全ての理解は困難である。講義終了毎に復習を十分行なうこと。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 材料 | セメントの種類・特徴について説明できる。 | 1 | 後11 |
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。 | 1 | 後11 |
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。 | 1 | 後11 |
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。 | 2 | 後11,後12 |
乾燥収縮について理解している。 | 2 | 後12 |
中性化現象と鉄筋の腐食の関係について説明できる。 | 2 | 後12 |
凍害現象と抑制方法について説明できる。 | 2 | 後12 |
塩害現象と抑制方法について説明できる。 | 2 | 後12 |
アルカリ骨材反応現象と抑制方法について説明できる。 | 2 | 後12 |
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。 | 2 | 後12 |
鋼材の性質について説明できる。 | 1 | 後9 |
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。 | 1 | 後13 |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 1 | 後13 |
施工・法規 | 建設業法、建築基準法、労働基準法、労働安全衛生規則、建築士法等について説明できる。 | 1 | 後1 |
請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる。 | 2 | 後1 |
現場組織の編成について説明できる。 | 2 | 後2 |
設計図書と施工図の関係について説明できる。 | 1 | 後2 |
仮設計画図の役割を理解している。 | 1 | 後5 |
各種書類の行政への届出先と期限について説明できる。 | 2 | 後2 |
品質管理(施工計画書)について説明できる。 | 1 | 後2,後3 |
原価管理(調達)について理解している。 | 1 | 後2 |
工程管理について理解している。 | 2 | 後3 |
ネットワーク工程表の計算ができる。 | 2 | 後3 |
バーチャート工程表について説明できる。 | 2 | 後3 |
安全管理(災害防止)について理解している。 | 2 | 後4 |
環境管理について理解している。 | 1 | 後4 |
地盤調査について理解している。 | 2 | 後4 |
敷地調査について理解している。 | 1 | 後4 |
ボーリング調査について説明できる。 | 1 | 後4 |
掘削・根切りについて理解している。 | 2 | 後6 |
山留め壁・支保工について理解している。 | 2 | 後6 |
基礎の種類(直接・各種杭(既成コンクリート杭・鋼杭・場所打ちコンクリート杭)など)および特徴について説明できる。 | 1 | 後7 |
鉄筋材料種類・性質について説明できる。 | 2 | 後9 |
鉄筋の加工について説明できる。 | 2 | 後9 |
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。 | 2 | 後10 |
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。 | 2 | 後10 |
鉄筋の組立ての基準・仕様について説明できる。 | 2 | 後10 |
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。 | 2 | 後10 |
品質管理・検査について説明できる。 | 2 | 後10 |
型枠の材料、種類をあげることができる。 | 1 | 後11 |
型枠の組立て手順について説明できる。 | 1 | 後11 |
せき板の存置期間について説明できる。 | 2 | 後11 |
支保工の存置期間について説明できる。 | 2 | 後11 |
コンクリートの材料について説明できる。 | 2 | 後11 |
使用材料の試験・管理値について説明できる。 | 2 | 後11,後12 |
生コンの発注について説明できる。 | 1 | 後12 |
運搬・締固め(打込み)の方法・手順について説明できる。 | 2 | 後12 |
養生の必要性について説明できる。 | 2 | 後12 |