総合理科

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 総合理科
科目番号 0017 科目区分 一般 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 地学基礎(数研),生物基礎(数研),化学基礎(数研)、総合物理①(数研)/ 地学基礎準拠ノート(数研),フォトサイエンス生物図録,フォトサイエンス化学図録、リードLight物理基礎(数研),フォローアップドリル物理基礎(数研)
担当教員 上土井 幸喜,岩尾 航希,富澤 哲

到達目標

1. 地学の内容(天体,固体地球,大気)が理解できる。
2. 生物の内容(生物の多様性と共通性、地球上の植生、生態系、人間活動と地球環境の保全)が理解できる。
3. 化学の内容(物質の成分、金属結合と金属の結晶、原子量・分子量・式量と物質量、中和、電気分解)が理解できる。
4. 物理の内容(速度,加速度,落下運動)が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 地学の内容(天体,固体地球,大気)が理解できる。 授業で学んだ地学の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ地学の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ地学の内容について,基本的な問いに答えることができない。
評価項目2 生物の内容(生物の多様性と共通性、地球上の植生、生態系、人間活動と地球環境の保全)が理解できる。 授業で学んだ生物の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ生物の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ生物の内容について,基本的な問いに答えることができない。
評価項目3 化学の内容(物質の成分、金属結合と金属の結晶、原子量・分子量・式量と物質量、中和、電気分解)が理解 できる。 授業で学んだ化学の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ化学の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ化学の内容について,基本的な問いに答えることができない。
評価項目4 物理の内容(速度,加速度,落下運動)が理解できる。授業で学んだ物理の内容について,応用的な問いにも正確に答えることができる。授業で学んだ化物理の内容について,基本的な問いに答えることができる。授業で学んだ物理の内容について,基本的な問いに答えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
地学の分野では,太陽系,地球の内部構造,地球の熱収支,気象,を学習する。
生物の分野では、モデルコアカリキュラムの内容に沿って、生物の多様性と共通性から人間活動と地球環境の保全まで全部実施する。
化学の分野では、同時に開講している化学の内容について数テーマの実験を行う。(1)混合物の分離の実験として「再結晶の実験」、(2)金属の結晶の様子を知るための「金属の結晶格子の模型の製作」、(3)アボガドロ定数とは何か、理解を深めるための「アボガドロ定数の測定実験」、(4)中和滴定の理解と計算練習のための「中和滴定の実験」、(5)電気分解反応の理解とファラデー定数の理解のための「ファラデー定数を求める実験」を行う。
物理の分野では,物体の運動について学び,重力加速度について実験を行う。
授業の進め方・方法:
地学の分野は講義形式で行う。太陽系,地球の内部構造,地球の熱収支,気象,について学習する。
生物の分野では、生物の多様性と共通性、地球上の植生、生態系、人間活動と地球環境の保全について学習する。
化学の分野では、再結晶の実験、金属の結晶格子の模型の製作、アボガドロ定数の測定実験、中和滴定の実験、ファラデー定数を求める実験を行う。
物理の分野は,速度,加速度,について学び,重力加速度の測定を行う。
注意点:
前期の地学,生物は,合同で実施し,講義中心の授業となる。
後期の化学,地学は,クラスごとに実施し,実験を含んだ授業となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 太陽系の天体 太陽系の天体について理解し,説明することができる。
2週 地球の誕生 地球の誕生について理解し,説明することができる。
3週 地球の構造 地球の構造について理解し,説明することができる。
4週 プレートテクトニクス プレートテクトニクスについて理解し,説明することができる。
5週 火山と地震 火山と地震について理解し,説明することができる。
6週 地球の熱収支 地球の熱収支について理解し,説明することができる。
7週 大気と海水の運動 大気と海洋の運動ついて理解し,説明することができる。
8週 中間試験 これまでの内容を理解し説明できる。
2ndQ
9週 生物の多様性と共通性 地球上の生物の多様性について説明できる。生物の共通性と進化の関係について説明できる。生物に共通する性質について説明できる。
10週 地球上の植生 植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。
11週 地球上の植生 世界のバイオームとその分布について説明できる。日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。
12週 生態系 生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。生態ピラミッドについて説明できる。
13週 生態系 生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。
14週 人間活動と地球環境の保全 熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。有害物質の生物濃縮について説明できる。
15週 人間活動と地球環境の保全 地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。
16週 期末試験 これまでの内容を理解し説明できる。
後期
3rdQ
1週 実験の基礎知識および操作方法について学ぶ 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。測定と測定値の取り扱いができる。有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。ガラス器具の取り扱いができる。基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。試薬の調製ができる。
2週 再結晶の実験 代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。
3週 金属の結晶格子の模型の製作 金属の結晶格子の内容が理解し説明できる。
4週 アボガドロ定数の測定実験 アボガドロ定数について理解し説明できる。
5週 中和滴定の実験 中和滴定について理解し説明できる。
6週 化学反応の量的関係の実験 化学反応の量的関係が説明できる。
7週 化学反応の量的関係の実験 化学反応の量的関係が説明できる。
8週 中間試験 これまでの内容を理解し説明できる。
4thQ
9週 速さと速度 速度がベクトル量であることを理解し,説明できる。
10週 合成速度と相対速度 合成速度と相対速度について理解し,説明できる。
11週 加速度 加速度について理解し,説明できる。
12週 等加速度運動 等加速度運動がどのような運動であるか理解し,説明できる。
13週 重力加速度 重力加速度に着いて理解し,説明できる。
14週 落下運動 いくつかの落下運動の例を理解し,説明できる。
15週 重力加速度の測定 重力加速度の測定方法と実験結果について,理解し説明できる。
16週 期末試験 これまでの内容を理解し説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後9
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後10
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後11,後12
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後13,後14
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3後15
安全を確保して、実験を行うことができる。3後15
実験報告書を決められた形式で作成できる。3後15
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3後15
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後15
化学(一般)化学(一般)純物質と混合物の区別が説明できる。3後2
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3後2
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3後3
金属の性質を説明できる。3後3
原子の相対質量が説明できる。3後4
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3後4
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3後4
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3後4
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
イオン化傾向について説明できる。3後6
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後6
電気分解反応を説明できる。3後7
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3後7
ファラデーの法則による計算ができる。3後7
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後1
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後1
測定と測定値の取り扱いができる。3後1
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後1
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後1
ガラス器具の取り扱いができる。3後1
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後1
試薬の調製ができる。3後1
代表的な気体発生の実験ができる。3後6,後7
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3後2
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3前1
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3前2
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3前3
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3前3
マグマの生成と火山活動を説明できる。3前4
地震の発生と断層運動について説明できる。3前5
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。3前4
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。3前4
地球上の生物の多様性について説明できる。3前9
生物の共通性と進化の関係について説明できる。3前9
生物に共通する性質について説明できる。3前9
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3前6
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3前6
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3前7
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3前7
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3前10
世界のバイオームとその分布について説明できる。3前11
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。3前11
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3前11
生態ピラミッドについて説明できる。3前12
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3前13
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3前14
有害物質の生物濃縮について説明できる。3前14
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3前15
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後15

評価割合

試験その他合計
総合評価割合7030100
基礎的能力303060
専門的能力20020
分野横断的能力20020