ITデザイン演習

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 ITデザイン演習
科目番号 0020 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 高本孝頼著「みんなのArduino入門」リックテレコム
担当教員 入江 博樹

到達目標

1.□グループで協力して、与えられた課題に必要な計測モニタリングの情報を抽出ができる。
2.□環境モニタリングの為に、Arduinoを使った電子回路を企画することができる。
3.□センサ回路で得られた電気的な情報を整理し、環境情報の把握に利用することができる。
4.□グループワークに参加し,意見を述べたり製作を担当したりすることができる。
5.□グループで検討した企画を適切な資料と共にプレゼンテーションをすることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
課題に必要な計測モニタリングの情報を抽出ができる。測定した計測データをパソコン取り込み、保存して、整理することができる。対象とすべき測定物を理解し、必要な測定機器を用意して、測定することができる。対象とすべき計測物を認識することが出来ない。必要な測定機器を操作できない。
電子回路(Arduino)を使ったデータ収集ができる必要に応じて、センサーデータを取り込むためのプログラムを作成することができる。それに応じた簡単な電子回路を組み立てることができる。与えられた電子回路と例題プログラムを利用して、センサーデータを取り込むためのプログラムをコンパイルすることができる。自分一人では、ArduinoをPCに接続して、プログラムを動かす準備ができない。
センサの情報を整理し、環境情報の把握に利用ができるPCに取り込んだデータを環境情報として、Excel等を利用して、適切な物理量として取り扱うことができる。必要なグラフを描画することができる。適切なセンサからの電気信号をArduino経由で取り込むことができる。取り込まれたデータと実際の物理量の対応式を示すことができる。適切なセンサからの電気信号をPCに取り込むことが出来ない。取り込まれたデータの意味が理解できない。
グループワークに参加し,意見をまとめたり、作業を分担できる。与えられた仕事においてリーダシップを取り、自分の役割を果たすことができる。他のメンバーへ、共同作業の依頼ができる。班においてメンバーの役割分担や仕事量を理解し、自分に任せられた役割とそれに合った働き方を、説明することができる。グループ内での自己の役割分担を認識できていない。グループの示す目標やメンバー相互の関係を理解できていない。
グループで環境計測機器を企画し、計測結果をプレゼンテーションで示すことができる。各自がそれぞれの役割で適切なリーダシップを発揮し、プレゼンテーションすることができる。質問や意見にも適切に対応することができる。グループでの話し合いに参加し、プレゼンテーション資料を分担して作成し、発表会に望む。グループの示す目標とその結果を示すことができる。プレゼンテーション資料を作ることができない。発表会に参加しない。グループの示す目標が分からない。

学科の到達目標項目との関係

本科到達目標 3-4 説明 閉じる
本科到達目標 6-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,地球環境や社会基盤に関係するテーマを与え,PBL形式でICT技術を活用した検証を行う演習を実施する。具体的には,ワンチップマイコンを使った計測・分析を行うために,そのアプローチや必要な計測機器の製作,調査,データ整理などの一連の流れをグループで取り組み,得られた結果はレポートと発表会にて報告する。
授業の進め方・方法:
・ グループワークは,チームワークを発揮し,役割分担を明確にすること。
・ 授業時間以外にも、積極的に情報を収集すること。情報量が良いアイデアを導く。
予習)参考書掲載の事例および各種データの確認しておく 
復習)ノートの整理と配布資料から、必要な図面や文章の作成。関連する事例の調査には、参考文献およびWebサイトなどを利用する。
注意点:
* 建設分野の仕事は共同作業が多い。意思疎通や取りまとめの訓練を行ってもらいたい。
* 質問などは授業外でも歓迎する。不在時はメールやSNS利用でも受け付けます

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義のガイダンス,グループ分け
2週 [テーマの提示]地球環境や社会基盤に関係するテーマを提示する。
3週 [マイコン技術の修得]Arduinoをつかったプログラミング技術を修得する
4週 [目標の設定とアプローチの検証]与えられたテーマに対し,検証内容やその方法の検討
5週 [マイコン技術の修得]Arduinoをつかったプログラミング技術を修得する
6週 [マイコン技術の修得]Arduinoをつかったプログラミング技術を修得する
7週 [目標の設定とアプローチの検証]企画して発表する
8週 〔中間試験〕(マイコンの知識確認、設定したテーマの内容についての確認)
2ndQ
9週 [機器の設計と試作(1)]企画したプランに従い,計測機器の設計と試作を行う。作業には安全性に十分に留意する。
10週 [機器の設計と試作(2)]
11週 [機器の設計と試作(3)]
12週 [機器の設計と試作(4)]
13週 [機器の設計と試作(5)]
14週 [機器の設計と試作(6)]
15週 〔前期末試験〕(グループ作業評価と反省)
16週 前期のまとめと振り返り、後期の製作/調査の計画
後期
3rdQ
1週 [製作/調査(1)]製作した計測機器を用いてデータ収集を行う。データ収集では随時状況を評価し,なるべく多くのデータをサンプリングするように努める。
2週 [製作/調査(2)]
3週 [製作/調査(3)]
4週 [製作/調査(4)]
5週 [製作/調査(5)]
6週 [製作/調査(6)]
7週 [製作/調査(7)]
8週 〔中間試験〕(中間報告)
4thQ
9週 [データ整理と分析(1)]得られたデータを整理し,データを用いて説明できるように分析する
10週 [データ整理と分析(2)]
11週 [データ整理と分析(3)]
12週 [報告書の作成(1)]報告書を作成し,プレゼンテーションを実施するための準備を行う
13週 [報告書の作成(1)]
14週 報告会
15週 〔学年末試験〕(デーマのまとめ、IT関連の知識の確認、チームワークの成果について確認)
16週 全体のまとめと振り返り。借用品等の返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。4
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。4
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。4
自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。4
有効数字を考慮して、データを集計することができる。4
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。4
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
インターネットの仕組みを理解し、実践的に使用できる。2
情報セキュリティの必要性、様々な脅威の実態とその対策について理解できる。2
個人情報とプライバシー保護の考え方について理解し、正しく実践できる。2
数値計算の基礎が理解できる2
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。2
データの型とデータ構造が理解できる2
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。3
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。3
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。3
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。3
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。3
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。3
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。3
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。3
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。3
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。3
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。3
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合30401010100100
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力30401010100100