測量学及び同実習II

科目基礎情報

学校 熊本高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 測量学及び同実習II
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築社会デザイン工学科 対象学年 2
開設期 1st-Q 週時間数 4
教科書/教材 First Stageシリーズ 測量入門, 大杉和由他,実教出版
担当教員 橋本 淳也

到達目標

1. トラバース測量の原理を理解し、測定結果をもとにトラバース計算(方位角、緯距・経距、閉合誤差、誤差調整など)を行うことができる。
2. 平板測量に必要な機器・器具の取り扱いを理解し、平板測量手法を用いて、細部測量の図面を作成することができる。
3. 地図の規則や作成方法を理解し,等高線の作図や地形図から地形の概形,必要な情報を抽出することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. トラバース測量の原理を理解し、測定結果をもとにトラバース計算(方位角、緯距・経距、閉合誤差、誤差調整など)を行うことができる。トラバース測量の原理を理解し正しく測定することができ、測定結果をもとにトラバース計算行うことができる。その結果を平板測量等に活用できる。トラバース測量の測定ができ、結果をもとにトラバース計算を行うことができる。トラバース測量での測定およびトラバース計算ができない。
2. 平板測量に必要な機器・器具の取り扱いを理解し、平板測量手法を用いて、細部測量の図面を作成することができる。平板測量に必要な機器・器具の取り扱いを理解し、平板測量手法を用いて、細部測量の図面を閉合比の許容制限値内で作成することができる。平板測量に必要な機器・器具の取り扱いを理解し、平板測量手法を用いて、細部測量の図面を作成することができる。平板測量に必要な機器・器具の取り扱いを理解し、平板測量手法を用いて、細部測量の図面を作成することができない。
3. 地図の規則や作成方法を理解し、等高線の作図や地形図から地形の概形や必要な情報を抽出することができる.地図の規則や作成方法を説明でき,等高線の作図ができる.地形図から地形(立体)の概形を捉えることができ,必要な情報を抽出することができる.地図の規則や作成方法の説明,等高線の作図,地形図から地形(立体)の概形を捉え,必要な情報を抽出がおおよそできる.地図の規則や作成方法を説明できない.地形図から地形(立体)の概形を捉えたり、必要な情報を抽出することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 3-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
測量は土木建築構造物の計画・設計・施工の基礎となる必要不可欠な技術である.土木建築において必要性の高い測量法について学習する.土木建築の工事を行う上で必要な測量の基礎知識と技能を習得することを目的とする.

■関連する科目
1年:測量学及び同実習Ⅰ,2年:測量学及び同実習Ⅲ 3年:地形情報処理 4年:インターンシップ
授業の進め方・方法:
■授業の進め方
単元ごとに,目的,原理や計算手順について講義する.
実習,演習を通して基本的技能を体得させる.実習スキルアセスメントにより自己点検すること。

■自学自習の取り組み
・授業の予習、過去の復習を家庭学習として取り組む.(該当範囲を授業スケジュールに記載)
・演習を通して理解度を確認し,家庭学習に生かす.(例題を週ごとの到達目標に記載)
・理解には数学(特に積分や三角関数)が必要.しっかり復習.
・とにかく器械に触れ,操作に慣れること.計算も多いが面倒がらずにがんばれ!
注意点:
* 1回の試験および実習・レポートにより,具体的目標項目の到達度を評価する.
* 技能の習得確認のため実習スキルアセスメントを実施する。ただし、成績評価には加えない。
* 試験(60%),実習・レポート(40%)とし,60点以上を合格とする.
* 上式での評価が60点に満たない者については,学年末までに再試験、再実習などの指導を行う。再試験は1回のみとし上限を60点とする。
* 実習未実施、レポート未提出などがあれば、指導は実施しない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ●ガイダンス トラバース測量① -原理と概要-
【教科書:50~53】(HB:198~199)
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●トラバース測量② -交角、方位角-
【教科書:54~57,66~68】(HB:200~201)
●トラバース測量の原理について説明できる。
(問題集:第1章問67,70,74,82)
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●交角の誤差調整ができる。
測線の方位角を求めることができる。
(問題集:第1章問68,69,71~73,81)
2週 ●トラバース測量③ -精度および座標-
【教科書:58~65,69~72】(HB:202~205)
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●トラバース測量④ -面積計算-
【教科書:130~131】(HB:238~239)
●緯距、経距の誤差から精度および調整量を求めることができる。
測点の座標を求めることができる。
(問題集:第1章問75~79,103~109)
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●倍横距法、座標法を用いて面積を求めることができる。
3週 ●トラバース測量 -実習-
【教科書:52,54】(HB:206)
●骨組測量を行い概形図を作成することができる。
【実習スキルアセスメント トラバース測量 WebClass】
4週 ●平板測量① -原理と概要-
【教科書:75~90】(HB:224)
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●平板測量② -図上演習-
【教科書:82~84】
●平板測量の原理を説明できる。
アリダードの使い方とその特徴を説明できる。
(問題集:第1章問34~39,46~48)
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●平板測量の手順、手法について説明できる。
(問題集:第1章問40~45)
5週 ●平板測量 ー実習ー
【教科書:82~84】
●細部測量を行い平面図を作成することができる。
【実習スキルアセスメント 平板測量 WebClass】
6週 ●地形測量① -地形図-
【教科書:169~177】(HB:223,226~228)
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●地形測量② -地形測量と等高線の利活用-
【教科書:177~186】
●地形図の種類について説明できる。等高線・地性線の性質を説明できる。
(問題集:第1章問82,101~102)
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●地形測量の種類とその手順について説明できる。
等高線を用いて、断面図、流域、等勾配線を描くことができる。
(問題集:第1章問111,112,128)
7週 ●地形測量③ -投影法と図式規定-
【教科書:162~165,187~193】(HB:194)
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●地形測量④ -地図読解-
【Web:測量士補試験過去問】
●地形図や国土基本図等に用いられる投影法および図式について説明できる。
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●地形図を読み解くことができる。
(問題集:第1章問8~10,110)
8週 ●試験
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●試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量種類、手順および方法について、説明できる。4前1,前2
地形測量の方法を説明できる。4前6,前7
等高線の性質とその利用について、説明できる。4前6,前7
分野別の工学実験・実習能力建設系分野(実験・実習能力)建設系分野(実験・実習能力)距離測量について理解し、器具を使って測量できる。4前3
トラバース測量について理解し、器具を使って測量できる。4前3
セオドライトによる角測量について理解し、器具を使って測量できる。4前3
建築系分野(実験・実習能力)建築系分野(実験・実習能力)建築生産で利用されている測量(例えば、レベル、トランシット、トータルステーション、GPS測量など)について機器の取り扱いができる。4前3,前5
測量の結果を整理できる。4前3,前5

評価割合

試験(トラバース・平板・地形)トラバース演習トラバース実習平板実習合計
総合評価割合60101515100
基礎的能力60101515100